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「delaidback」収録。
見えぬ同調圧と 焦燥 耐久戦
なけなしの咆哮 交渉 玉砕で
この曲に関しては、
聴いてると複雑な感情が込み上げてくるんですが・・・
ええと、取り敢えず個人的に去年一番聴いたシロップの楽曲でした
理由は色々ありますが、ナチュラルに絶望してる心境とこの曲のフラットに絶望してる感覚、、、が良く合ったんですよね
決して大げさではなく、そのまんま報われないなー、っていう、そういう感情をきれいに切り取った楽曲に感じます
音質もカラっと乾いたアレンジでなんとなく90年代のオルタナっぽさを感じさせるものになっていて素敵です。
メロディは、物凄くあっさりしているんですけど、
逆にそのスカスカな感じが斬新で面白い楽曲だと言えます
本当につまらなさそうに「なんもいいことがねえ」って連呼するけだるさが個人的には大好きです。
歌詞は・・・そうですね
人間の性質、生き方、美意識ってやっぱり最大公約数的なものがあって、
そこに入れるかどうか、っていうのは正直努力ではどうにもならないものなんですよ
そこで、無理にすり合わせてしまってもいずれズレが生じて痛みが止まらなくなる
要するに、「そこ」から外れてしまったはみだし者の歌ですよね
五十嵐さんももう40を超えて良いご年齢だと思いますけど、
未だに、
こういう不器用で大人になり切れない複雑な心境を歌っているあたり信頼出来る。。というか、
それが良いことなのかは分からないですが「変わらない良さ」を感じられますね
結局、
頑張って何かを努力したとしても、
自分なりに誠実に振る舞ったつもりであっても、
それが上手く行く確率なんて正直運でしかないですから、
そういう「現実」に対してこういう風にストレートに嘆いてくれる楽曲って必要だと思うんです
そういう意味合いで、去年何度も聴いていて気持ち助けられた一曲だったのでした。
で、
個人的には冒頭のフレーズがやっぱり大好きです
群れに紛れれば紛れた分だけ失うものって確実にあって、
それが捨て切れない「自分らしさ」だったりするとやっぱり悲惨だな~、って思う
何をやっても空砲に終わってしまう感覚・・・を覚えるような方には是非お勧めの一曲です
結構カラッとしててさっぱりしたメロディだけど、根底にはどうしようもない切なさが宿っている、そんなナンバーです。