誰も居ない海で
君はまだ泣いてる
思い出に変わるまで
側にいるよ (メランコリックビーチ)
このアルバムは、まず大手通販サイトで取り扱っておらず、普通のレコード店でも流通してない
若干手に入れるのにハードルのあるアルバムである しかし、俺の場合よく新代田のフィーバーにライブを観に行くので、
そのついでに「えるふえる」(シネマスタッフ辻が経営している立ち飲みレコード屋)であっさり買えてしまった。。という
ある種ラッキーでもある入手方法でした(笑
ただ、バンドやスロートレコーズの㏋で通販自体はやってますし、
勿論ライブ観に行けば買えるでしょうし、、、で、案外手に入れようと思えば手に入れられるんじゃないかな、とも思います
今や「売り方」にすら個性が求められる時代になって来たなあ。としみじみと感じてます
特に今は飽和状態でわけわかんない事になってますからね。これはこれで面白い試みなのかもしれない。
全体的に疾走感高めで、突き抜けるようなギターロックアルバムです
恐らくロストインタイムやランクヘッド直系、もっと言えば青春パンク的要素も併せ持つ、
ある種清々しいまでに時代と逆行している音像に潔さすら感じます(笑)。
しかし、アンサンブルはエモにも通ずる重厚なものが殆どで、
なのに声はフラカンに通じるような軽めの声質なんですよね
それもまた面白いというか、サクッと聴けると思いきやディープで、なのに胃もたれしない絶妙なバランスが素晴らしいです
等身大と言えば等身大だとは思いますが、ここまで等身大そのものだと逆にオルタナティブに感じるくらいですね
奇を衒わず、
どこまでもまっすぐに、
青春を駆け抜けるように爽やかに。
野球に例えるなら変化球に頼らずストレートだけをズバズバ投げてくるようなロックンロールバンドで
ひねくれた要素は正直ほぼないようにも感じられる心が浄化されるようなロック・アルバムです
特にツインギターの音圧と冴え渡ったドラミングが光る「枯れない花」はバンドアンセムと言えるくらいの名曲で、
この曲が気にいったのならバンド自体も気に入るんじゃないか、と思います
ロストファンなら気に入るはずの「君の街」や
全速力で疾走感を表現しているような「recycle」
ややダークに寄った「isolation」はメロディの良さも際立ってるし、
シリアスな歌詞が光る「Memories」やアレンジが面白い「メランコリックビーチ」など粒ぞろいの印象で
聴けば聴くほど好きになる、その眩しいキラッキラの音像にときめいてしまうアルバムになっていると思います
ライブはまだ見たことないので、その内に是非観てみたい、出来れば関東でロストインタイムと対バンして欲しいですね(笑
実は、
この感想はかなり好意的に書いてますけど、
初めて聴いた時は、俺自身が歪んでる人間なので、超ストレートに青春しちゃってる作中観に耐えられなくて、
眩しすぎてしばらく聴けなかったんですよ(笑 でも、ちょっと時間を置いて向き合ってみたら
「枯れない花」はやっぱりアルバム随一の名曲だし、
「recycle」の「僕らはいつも間違えてばかり」って歌詞は沁みるし、
「メランコリックビーチ」は聴いてると泣きそうになるし・・・って事で
今は普通に好きなアルバムの一つになっています
今年は、
新譜のレビューもガンガンやっていきたい。
このアルバムが元旦付近に出る、って知ってから、新年一発目はこれ!って決めてたので無事に好きになれて良かった。
まっすぐに、白いままに、青く足掻いて、素敵な色を聴き手に与えてくれる純真なニューアルバムです。
2017年は、
年間ベストが作れるくらいには色々聴いていきたいです。
最近はライブの方に比重が向いてたんで・・・。