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きい「スプラッシュ」 感想~衝撃の快楽天デビュー作

2014-10-07 | 快楽天(きい)








前身ブログではきい先生自身をピックアップした記事を書きましたが、
当ブログでは先日の新作の単独記事をきっかけとして一作一作単独で掘り下げていきたいと思います
なぜならば、ただただ単純にきいさんの漫画が大好きだから!










このデビュー作は快楽天の新人賞獲得を始まりとして昨年の1月号に掲載されたものです
発売は11月だったのでちょうど1年前あたりですかね
私自身きいさんの作品を「いいな」と思いつつ本格的にハマったのは「といがーる」からでしたのである意味後追いで物凄くいいな、と思った作品です
っていうか「といがーる」でめちゃめちゃお世話になったので過去作を改めて読み返している内に大切な作品になった・・・という感じですね
今は正直このクオリティのデビュー作の素晴らしさにもっと強く気付くべきだったなあ、なんて思っています。

その前身ブログの記事でも書いたのですがきいさんの魅力は一見成年漫画に見えない素朴でさっぱりとした絵柄、少女漫画等の影響を感じさせる描写
なのにもかかわらずガッツリと男性でもグッと来る行為描写をきちんと描いているその意外性というかギャップというか
別の言い方をすれば凄く抜け目がない多角度から楽しめるような作品を描かれていることにあります
そしてそのきいさんの魅力はデビュー作である「スプラッシュ」でも遺憾なく発揮されていて
それがやっぱり凄いなあ、好きだなあ、なんて個人的に感じてしまいます
こういうのはきっと女流作家にしか描けないでしょう
その意味じゃ本当に「きいさんならでは」の作風をデビュー作から身に付けているなあ・・・とファン目線ですがそう思うのでした。
前半の少女漫画よろしく素朴な雰囲気から後半のどっぷりと濃く描かれる行為描写のギャップが堪りません
おまけにオチは成年漫画らしいコミカルで色気のあるものに仕上がってるので余計に最高です


ただ、この「スプラッシュ」はデビュー作にしてきいさんの魅力、特徴がしっかりと発揮されていると同時に
ある意味この作品でしか読めないっちゅうか、これまでの作品を振り返ると金髪でややツン要素多めで美少女然とした美少女・・・と
唯一派手気味なヒロイン、とっても美少女らしい美少女に仕上がっていて結構貴重だったりもします
割と最近の作品は「地味だけど可愛い。行為の最中はめちゃくちゃ可愛い」ってタイプのヒロインが多めなので
こういう前述のように美少女然としたヒロインは今まで発表された作品群の中ではレアっちゃあレアです
そういう部分も含めてあらためてきいさんの漫画が好きな方にはじっくり味わって欲しいですし
そうでない方にもここまで際立った美少女を見て欲しい気持ちでいっぱいですね
結構他人に厳しそうに見えて抜けてたりする所なんかが可愛いし、
ちょっとプライドが高そうな分後輩くんにデレるシーンのあいらしさは是非触れて欲しいなって思います
実は単にウブなだけなんでしょうね 後輩くんのキャラも健気でありながら大胆不敵で面白く二人の掛け合いもコメディパートとして楽しめる仕上がりです。

そして行為のシーンは色々な意味でグッと来ます
きいさんの魅力・特徴の一つであるリアルな陰毛・女性器描写の凄みはデビュー作から出ていて正直堪らないです
これまで様々な成年漫画に触れて来ましたがきいさんの陰毛・女性器の描き方は他作家にはない生々しさがあって実にイイんですよね
そしてタイトルにも通じる先輩のおしっこを飲む、というフェチズム溢れる展開に肉感たっぷりのおしりとあの手この手で男性自身を刺激して来ます
まあ前者に関しては閉じ込められていて漏らしたのがバレないように証拠隠滅のため~というしっかりとした理由(?)があるのですが
理由があるとしても中々に背徳的で読んでて興奮して来るのが本音ですね

そのテンションのまま行為に突入する訳ですけど、絵柄が素朴な分絵面から感じられる官能性が半端ではなく
またちょっと涙目になりながら赤面して後輩くんに「ゆるさないからァ・・・」と訴えるように視線をやる先輩の可愛さが、可愛さの臨界点を越えちゃってるレベルです
なんかもうそんな先輩の表情を見てるだけで幸せ/満たされた気分になっちゃうのはきっとファンである事以上に本能的なものかと
素晴らしい表情を描けている作品だとも思います
そういう表情からきっちり二人の「愛情」が伝わって来る作劇もまた魅力的なんですよね
尿の味がする官能的でその粗雑さが性的さを更にアップさせているキスに獣のようにがむしゃらに先輩を求める後輩くん
躍動感たっぷりの出し挿れ描写でクライマックス感を煽りつつフィニッシュの敢えて抜いて中には注がない後輩くんの誠実さもまた「らしい」です

そして前述のようにコミカルかつ成年雑誌らしい色気に満ちた最高のオチ(笑
なんつーか、もし自分が同じ立場だったら恥ずかしくて穴に入りたくなるレベルではありますが
バレないパターンが多い成年雑誌に於いてここまで清々しくこういうオチに仕上げたのはそれもまた意外性があって良かったです
んで最後の台詞もまたラブラブで甘々でニヤニヤしちゃう最高の台詞になってるので本当「その先」を想像したくなります
ちょっと抜けてるけど自分を必死で想ってくれる後輩と厳しそうに見えて意外と心を開いてくれる先輩の物語
単行本のおまけとかでもいいからいつか続きなんかも見てみたいですね
また制服も可愛くてお気に入りの作品でした。













素朴、少女漫画ライク、コメディ、官能、表情、生々しさ、そして気持ち良い純愛模様と
きいさんのストロングポイントが沢山詰め込まれたデビュー作だと改めて感じました。
大好きな短編ですね。1年経った今も大切に読んでいます。





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