サブカルチャーマシンガン

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TODAY/THE NOVEMBERS

2018-08-04 | アルバム感想
                              










こんな高いところにいるのに
あなただけが
見つけられない (みんな急いでいる)









THE NOVEMBERSの新作「TODAY」を最近よく聴いている
ノーベンバーズのイメージと言えば、聴き手を揺さぶるシャウトだったり轟音だったりする人もいると思うんですど、
このミニアルバムは研ぎ澄まされた清廉とした楽曲のみが入っている多少コンセプチュアルな作品に仕上がっています
それが、想像以上に良くてノベンバ特有の純朴なメロディ、心地良いポップさ、浸れる雰囲気・・・と
これはこれで最高だって思える、そんな秀逸な新譜だと個人的には感じています。

とびっきりの静謐なアレンジが光っている優しいメロディも素敵な名曲「みんな急いでる」から始まり、
「我々は個々で違う生き物だ」という事を間接的に歌ってくれている沁みる「O Alquimista」、
ラルクの神聖さすら感じる好カバー「cradle」に、
去年の栃木公演で初めて聴いた、その時から名曲だと感じていた心地良さの塊「TODAY」・・・と、
兎角純粋に良い曲、純度の高い楽曲がシンプルに詰まっているある種説明不要の好盤だと思います
かつて「GIFT」っていう傑作ミニアルバムがありましたが、
あれを更に清廉とした、よりその静謐さを研ぎ澄ましたような作品じゃないでしょうか
限界までポップネスを極めたような灰汁の無さはある意味新境地と言えるまでに光っていると思います。


正直、
前作が集大成的なアルバムだったので、
今回はライトに聴けるポップな作品かな~って、
そんなノリで購入したんですが、きっちり新しい段階に入ってるのを感じました。
特に「みんな急いでる」の限りなく余計な音を削り切ったシンプル極まりないアレンジ、
でもメロディの良さを鍛えてちゃんとのめり込んで聴けるものになっている、
その発明っていうか、もう一皮向けた感覚が素晴らしかったですね

ただ、メロディやアレンジはとことんまでピュアに、優しさ溢れるものになっていますけど、
歌詞は一部シビアで、どことなく憂いがあって、でもそれだけじゃない奥深さ、、、というか、
明るくもなく暗くもない良い意味でフラットでネガポジのバランスが整ったデザインの作品になってるんですよね
それがまたイイっていうか、
結構どんな人でも感情移入出来るようなものに仕上がっていると思っていて、
全体的に死角のない美しい作品に感じる・・・のが自分の感想ですね
唯一、激しい曲が全く無いのがうるさ系の曲を求めるリスナーには向かないかもしれませんが、
しかしここまでこだわり抜いて兎に角静謐に、静謐に。とまとめられている作品なので
これはこれで美学にも似た統一感があって受け入れやすい作品じゃないでしょうか。








本音を言うと、
正直これで更にノーベンバーズを好きになってしまった感覚があります
今まででも随一に純度が高くて、ある種ノーベンバーズにしか表現出来ない音楽になっているんですよね
リードトラックばかりに触れましたが、祈りにも似た想いが小細工なしで伝わって来る「TODAY」も大好きです
個人的には新譜なんですけど、この作品を聴いていると懐かしい気持ちになったり故郷を思い出したりしてしまいます。
そういうトコも含めて大好きなニューミニアルバムですね。





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