サブカルチャーマシンガン

自分だけの「好き」を貫く為のブログ。

LOST IN TIME「その奇跡」@下北沢CLUB Que 14.10.25

2014-11-04 | LIVE









去る10月25日にロストインタイムのライブを観に下北沢に行っていました。








正式タイトルは「その奇跡とその偶然」と題された2DAYSライブでこれはその初日のレポートになります
下北沢のキューが20周年を迎えたって事で(おめでとうございます!)それを記念したライブシリーズの一つ
この箱ゆかりのミュージシャンに2DAYSライブを行ってもらう、という企画にロストが選ばれた形になります

ただ、だから単純に2日間ワンマンしよう、って事にならなくて
そこにも意味を加えて初日は奇数の作品からのみ、2日目は偶数の作品からのみっていう
面白企画にしちゃうのが最近のロストの秀逸な部分だなあ、と思います
そしてこの企画の肝はそういうコンセプト故所謂「被り曲」が生まれない事
つまりは40曲くらい被りなしで一気に聴けてしまう事にあるんですよねえ
私個人的にロストの大ファンなので兎角レア曲や好きな曲を沢山聴ける事がとても嬉しかったです
何より、そうやって奇数や偶数で区切る事自体が実にロストっぽいコンセプトだなあって思ったからこそ行きたかった。
元々バンド名に時間が入ってるし「時計」ってアルバムも出してるし数字の曲も幾つかあるのでロスト=数字ってイメージがあるので(笑
時間軸も基本バラバラなんで十分楽しめるだろう、と踏んでこの日のライブに臨んだのでした。

一曲だけ、どうしても涙線が一気に崩壊しそうなくらい泣きそうになってしまった曲があった。
その曲も含めて久々の曲だらけだとは思えない完成度の初日に仕上がってましたね。
そういう訳でまずは「奇数」の初日のレポートです。












この日は思い返すと徹夜でレビュー書いてたり、
土曜なんで高校野球の試合観に行ったりと実にフル稼働DAYでした
QVCマリンからそのまま下北沢まで直行して久々のキューに辿り着いて一息、
ただこの会場に来るのは随分久しぶりでもう前に来たのがいつだったのか覚えてないくらい久々でした
でも確実に覚えてるのは、実は15周年の時もロストを観にここに来てたってこと(!)。
何気に15周年、そして20周年と祝う機会を与えてくれているロストに感謝ですね。


一曲目は「希望」から勢いよくスタート、
定番曲で肩慣らしをしつつ実は初めて聴く「トライアングル」!
この曲久々とは思えないくらいアンサンブルの調子が良くて硬さが全然見受けられませんでした
“僕を変えられるのは僕でしかないから”と自らに言い聞かせるような歌詞がとても沁みる出来栄えでしたね
兎角フレッシュかつ脂の乗った軽快な演奏っぷりが聴いてて非常に堪らなかったです

シリアスに歌い切った「Over」を噛み締めながら聴きつつ、
これまた丁寧にじっくりと歌われる「合い言葉」をしみじみと聴く
私自身「伝え切る事の難しさ」を痛感する日々なのでこの曲もかなり沁みました
最近の寒空に映えるような「柊」のひんやりとした演奏に夢中になり
この日随一のレア曲である「秘密」はお客さん含めてかなり盛り上がっていた気がしました

そして個人的に序盤でも特にグッと来たのが5枚目からの一曲「キャラバン」、
大切なことをしっかりと一つ一つ確かめるように丁寧に歌うボーカルと、
以前よりもロックに振り切れた小気味良いアレンジが相俟って無性に気持ちがいい空間がそこに生まれていましたね
あの日の感情を、あの日の大切を“ねえ 思い出してよ”と最後に呟くように歌うパートはとみに胸にジーンと来てましたねえ
哀愁溢れるAメロもちゃんと噛み締めながら聴けたしやっぱりこの曲大好きだなあ、って改めて感じれて良かったです。


1stの頃のギタリスト、横内武将がゲストで登場し
初めてロストインタイムとして作った曲~という初期の名曲「花」を爆裂アレンジで披露
まるでパンクスかと思うような獰猛でキレの良いアンサンブルは本当にその頃のバンドが蘇ったみたいで
激しいのにエネルギッシュで感動的なステージングに仕上がってました
海北さんの暴れまくってるベースラインもとても刺激的でした(笑 最近はあまり見せない鬼の形相が観れて良かった。
歌もストレートに哀愁が突き刺さってきて凄く沁みましたし次の「翼」もまた同様の効果をお客さんにもたらしていました
このパートのある種過剰過ぎる性急さと勢いはその分異様にキラキラともしていて観ていて凄く楽しかったなあ。

その後、一旦はけていた三井さんも加わり物寂しさ漂う「4:53am」の感情が溢れだす音像もまた脳裏に焼き付いています
この曲は岩海苔(海北さんとセカイイチ岩崎さんとのユニット)のライブでも今年聴いてたんですけど、
その時とはまた違う強烈な孤独感が襲ってきて鳥肌ものでした


聴いてる時、不意に涙がこぼれそうになったくらい感情移入してしまった「羽化」という曲
この曲はタイトル通り「羽化」する様子を描いている曲なんですが
人が夢を、理想を諦める瞬間を切り取った一曲になってるんですね
その歌詞も歌声も今の自分にとっては本当にリアルに響く内容になっていたので思わず泣きそうになりながら聴いてしまいました
ちょっとこれはあんまり体験出来ない涙線のくすぐられ方だったので少し動揺しましたがその分記憶に残る一演になってくれて
それが嬉しくもあって・・・。また一つこの曲の重みを理解出来たような、そんな気がしました。大好きです。

胸を突くグッドメロディとちょっと寂しげな歌詞がグッと来た「物語の終わりに」はこんなに良い曲だったっけ?と
原曲を聴き返したくなるほどの好演でそういう部分もまたこの日のライブの良い所だったなあ、と振り返って
勇ましく「はじまり」を響かせ頼もしく「証し」を歌い高らかに「雨が降る夜」を鳴らした後に
全力で「手紙」を演奏して一気にクライマックスモードに突入、
個人的にもあの日の彼や彼女を思い返しつつ
感情移入もきちんと出来つつ、
本編最後は「30」を和やかなムードの中歌い切って終了
基本的に普段あんまりやらない曲が多い割には練習してきたのかあんまり久々の違和感を受けない
むしろこれからも定番としてやって欲しい!と思えるような素晴らしい一夜だったと思います
ありがとうございました。










1.希望
2.トライアングル
3.Over
4.合い言葉
5.柊
6.秘密
7.キャラバン
8.花
9.翼
10.4:53am
11.羽化
12.物語の終わりに
13.はじまり
14.証し
15.雨が降る夜
16.手紙
17.30

アンコール
18.366(新曲)
19.ハローイエロー

Wアンコール
20.冬空と君の手










アンコールも凄く良くてですね、ロストにしては(笑)明るさを含んだ抜けの良い新曲がまず好感触でしたし
バースデーソングである366ってタイトルの由来が「2月29日」が4年に一度あるから、それを含めて366っていうのも何か感動した
そんな気持ち良い一曲の後にシリアスで重厚な「ハローイエロー」ってバランスも素敵でした
不安がない事が不安、って歌詞は個人的によく分かるので感情移入も尚更に
祈りある歌声が響きましたが、ダブルアンコールで更にレア曲である「冬空と君の手」。秋のワンマンらしく
ちょっと物憂げなテンションで終わる着地もあれはあれで悪くない、どころか雰囲気あって良かったなあ、と思いました
何よりこの数字が絡んだライブには似合ってたなあって。足取りを確かめつつ、最後に少し振り返るような、趣ある夜に仕上がってました。

ハイライトはやっぱり「羽化」と思いの他良く感じた「物語の終わりに」。
この日凄まじく涙線を揺さぶられた経験からして「羽化」という曲は益々大切な曲になっていくはず。
全体的な硬さの無さもホント良くて安定しつつもグッと来る場面も多々用意してくれた渾身の初日になっていたかと。
ゲストギターの横内さんもめちゃくちゃ格好良かったです!




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。