先々週の水曜日にリーガルリリーのライブを恵比寿で観ました。
夏に出たニューアルバム「kirin」の曲を中心に、
ツアータイトルにもあるように結成10周年を記念したツアーでもありました
新譜の曲は全曲は演りませんでしたが、
個人的に聴きたかった曲は概ね聴けたかなという印象
リーガルリリーのライブを観たのは4月の渋谷クアトロ以来ちょうど半年ぶり
今の時代にギターがガンガン来る曲を鳴らしている若手バンドというだけでも貴重な存在です
その最新型のロックショーを堪能して参りました。では、以下。
この贈られてるお花、色合いが統一されててインパクトありました。
ソールドアウトでパンパンのリキッドルーム。
みんなのワクワクを背負う中、リーガルリリーのメンバーが登場。
この日のサポートドラマーはデザレさんという方でした
一曲目は「若者たち」
思えば、
初めてリーガルリリーを観たのはこのリキッドルームだったし、
そこで一曲目に鳴らされたのもこの曲だった気がする。
曲に合わせてオレンジに彩られた照明も綺麗だった
「ひとりぼっちのメロディ」という歌詞が聴いててなんだか沁みた。
そこから、
「17」へと雪崩れ込む
たかはしほのかさんは三つ編みで真っ白な感じの衣装で
ガンガン爆音でギター掻き鳴らしてて、その視覚的なインパクトも良かったですね
このライブを観に行く前に、
家で新作CDを聴き込んでいたんですけど
この「17」って曲のザクザク切り刻む様なギターサウンドが特段快感だったんですね
よくよく考えればかなり時代に逆行した音作りにも思えて、
でもそれが世代的には頼もしく感じる…そんな印象を持ちました
この曲は間奏のたかはしさんのオルタナティブなギターソロの音色が大好きで
生で聴いても超気持ち良かったですね・・・!
また、
笑顔で楽しそうに弾いてたのも記憶に残っています。
真っ向からのロックンロールナンバーで聴く度に好きになる一曲ですね。
歪みが効いてるギターリフに唸らされる「ハイキ」
よりダンサブルに感じたのはライブの現場でしっかりと育って来たのを感じさせた
「リーガルリリーです。
今日は楽しんで帰って下さい」というMCの後に
前奏からしてロッキンな鉄板曲「東京」
間奏では弾けるアンサンブル、
そして伸びやかな声での「僕はちょっと落ち込んで〜」の熱唱がこれまた沁みました
心をグッと掴む様な歌声…。
コーラスワークも心地良かった「ぶらんこ」
「いきててよかったとおもったよ」という歌詞がまた胸に来る。
胸に来ると言えば、
「好きだよ」という普遍的な言葉を
悲痛に歌唱する事によって個性を出している新しい名曲「ムーンライトリバース」が実に良かった
最初はエレキ弾き語りから神妙に始まってグランジの様なパートを経ての
届かない想いを痛烈に叫ぶ大サビ・・・という流れがとても良かった
ライブで聴くと、よりドラマチックに感じられた
ぶっちゃけ
叶う想いなんて1〜2割程度で
後はもうどう仕様もない想いばっかりだと思う、この世は。
だからこういう曲が必要なんだと感じますね。
個人的に、
新譜の中で密かにお気に入りだった「海月星」聴けたのも嬉しかった
この曲は、メロディがちょっと90年代っぽく感じるのと
「物語の中の絶望の中で」と歌詞が割と内省的というか、
堕ちていく感じなのが大好きで。
踊れるベースライン、
ゆらゆらとしたアンサンブルに身を任せてヘドバンしたりトリップするのが楽しすぎました
そのゾクゾクするようなダークな世界観が堪らなく気持ち良かったですね
ライブで聴くとよりダイナミックに感じられるので、
またこの暗黒ディスコ浴びたいなぁ…と
切望しているのでした。
一転して、
これまたストレートなロックナンバー「60W」
リーガルリリーはオルタナからの影響も感じるけど、
00年代のギターロックっぽさもかなりありますよね
この曲なんかは最たるもので
文字通りビリビリ痺れるようなエレキギターのシンプルな爆音が気持ち良い。
いや、
ある種パンキッシュさすらも憶えるような、
相当のスピード感で全体的に鳴らされていたので場の盛り上がりもスゴかったですね
歌詞の通り光になってしまったような速度で駆け抜けるアンサンブルは最高に格好良かった。
それと、
歌詞で「僕はずっと寂しかった」と歌っており、
痛快なギターロックの中にも切なさが滲んでいるカンジがまた素晴らしく好みでしたね。
このライブの一つのハイライトと言って良い瞬間だった様に想う。
バックに三人のシルエットが映し出される演出も良かった「bedtime story」
またメンバーの髪型が見事にバラバラで「統一しなくても良いんだよ。」というメッセージの様にも思えた
偶然かも知れないけど。
たかはしさんがライブハウスへの想いを深く語り、
初めて作った曲と云う「ジョニー」を爆音で叩き付ける
アジカンを彷彿とさせるキメ多めなアレンジがいつ聴いても楽しい。
ライブは、
クライマックスへと入っていく。
まずは海さんのゴリッゴリの強烈なベースラインから始まる「1997」
サビのエモーショナルな歌詞と歌声に胸打たれる一曲
1997年に生まれた〜という曲なんですが、
1997年はCDの最盛期で、ある意味一番音楽が盛り上がってた時代だったなぁ、としみじみ思い返す
逆に言えば、
その世代は今でも音楽に幻想を持っていて
それが今にも繋がっている〜と思わなくもない。
祈りを込めたロックナンバー「天きりん」
生で聴くと
しもきたざわざわ…の部分が実にキュートだった
サビの高音がまた気持ち良い曲だった。
イントロのギターからして格好良い「キラキラの灰」
あのギターフレーズも00年代的で良い具合に継承していってる感覚あるんだよな
正直、
継承というか、
影響してアウトプットする人がいなくなれば
その年代の音楽の形が無くなっていってしまうから。
そう言った意味でもね、かつてこういう感じの音楽好きだった人にも聴いて欲しい気持ちもあるし、
個人的にはThe Novembersやeastern youthと対バンして欲しい気持ちもあったりします
もし実現したら絶対行くのは間違いない。。
話が逸れた。
そんなたかはしさんのギターの音色に恍惚的になりつつ
キラキラの灰になって踊った〜という言葉にも感化されてかなりのカタルシスを
憶えながら輝いてるアンサンブルに身を任せていました
間奏ではヘドバンもしつつ、
「キラキラの灰」って言語感覚の素晴らしさも相俟って一つのハイライトを創り出していました。
この曲をライブで聴くと一瞬を生きる事の尊さを感じたりしますね。
最初に参加したライブでも演奏していた「地球でつかまえて」
この曲は逆に、
昭和のブルースみたいな激渋のギターリフが堪らない
情念を感じさせるような・・・
更に、「私をつかまえて!」と音源よりも強めに叫ぶ歌唱にもまたグッと来た。
なんか世界に対して問いかけてるかの様な歌唱にも思えたりもした。
本編最後は、
アルバム最後の楽曲「ますように。」
CDだとまた別の曲が最後なんですけど、
それもまた良いやり方だと思いますね
フィジカルでしか聴けない曲がある〜っていうのはね。
管理人もやっぱり家だと音質の良いフィジカルでしか聴かんしね。
この曲の
「僕らここにいられますように」というフレーズが好みなんですけど、
ライブで聴くとよりテンション上がるし、
最後の締めにもキマっていて実にカタルシス満天だな、と。
そして、アンコールも敢行してくれました!
MCで
たかはし「皆さんアンコールありがとうございます。」
海「ツアーではいつも以上にその街の食や匂いを意識した」
と語り、
アルバムタイトルの「kirin」に関しては
たかはしさんはキリンの事を、
戦うのが嫌なライオンが首を長くしてキリンになった〜と想像してる。とか、
宇宙に一番近い動物であるのがキリンだとか、
そういう事を語っていて、
海さん曰く、
観客が拳を振り上げるのもキリンみたいで
みんなの祈りの象徴みたい…
だから、
「キリンをこれからも大事にして下さい!」と発言していましたね
なんかこの辺すっごくニュアンスで申し訳無いんですけど、仮に映像化したら是非確認して下さい
でも、
確かにライブ中に拳を掲げるのって、
別にみんながしてるからやってる訳じゃない
そういう流れになってても激しい曲では首振りたいし、
ミディアムな曲ではひたすらに身体を揺らしてる事も多い
それでも、
拳を振り上げる事も絶対にあるのは
きっとそこに歌詞にサウンドに呼応して共鳴して感じる「何か」があるから。
だから、
その解釈はある種正しい様にも思えたし、
これからも自分の意思でやってんだ。と誇りを持ってキリンを掲げる時間も大切にして行きたいな、と。
ちなみにたかはしほのかさんも曲が終わった後何度もキリン掲げる場面多かったですね。
踊る様にベースを弾く海さんの相様がまた鮮やかだった「GOLD TRAIN」
イントロから畳み掛けるドラミングに魅せられた「リッケンバッカー」にてライブは終了
音楽よ人を生かせ!という強い想いを叩き付けて終わったこの曲、
音楽は性質上衣食住よりも地位的には低い
だけど、
音楽がもし無かったら今の自分はここには居ないかもかもしれない
そう本気で思っている管理人なのでその祈りの様な熱唱はこの日も胸に深く突き刺さったのでした
この曲で最後終わるのもキリン的と言えばキリン的だったかもしれないですね。
ありがとうございました!!!
1.若者たち
2.17
3.ハイキ
4.東京
5.ぶらんこ
6.スターノイズ
7.ムーンライトリバース
8.海月星
9.60W
10.bedtime story
11.ジョニー
12.1997
13.天きりん
14.キラキラの灰
15.地球でつかまえて
16.ますように。
17.トランジスタラジオ
18.GOLD TRAIN
19.リッケンバッカー
待機所にはキリン🦒ちゃんが沢山居ました。。
しかし、
こうやってブログで長文でつらつら綴っていると、
我ながら本当に楽しかったんだなぁ。ってのがよく分かりますね
ブログは後で見返す楽しみもありますし、
海に流す手紙みたいに気持ちを託す楽しさもあります
そういう、
ブログ文化が残っていき"ますように。"ってのが今の自分の願いの一つですかね笑
クオリティとかはどうでもいいですね 生きた記録を残せばいいだけ、です。