ウルトラマンネクサスとは・・・土曜の朝7時半という放送枠を「深夜31時半」と捉え、ジャパニーズホラーテイストのミステリアスな群像劇を早朝に叩きつけた意欲作であり、数あるシリーズの中でも、
最も恐ろしく、過激で、熱いウルトラマンである。
妥協を許さぬ描写によって、作品内容が過酷を極めた結果、予定されていた放映期間は短縮され、2005年6月25日7時59分をもって放送は終了。そのコミカライズも長きに渡って封印されてきた―――。

・・・とまぁ、ページをめくると、赤いページに銀の文字で、上記のとてもウルトラマンの漫画の書き出しとは思えぬ説明文が書かれているウルトラマンネクサスの漫画版を購入しました。「深夜31時半」「早朝に叩きつけた」という説明も、言い過ぎとは思いがたいから困ります(汗。その一方で、ネクサスの熱さについても触れ、おまけに放送時間も分単位できっちり説明。ネクサス愛に溢れた説明文でした。
しかし、帯の裏といい、結構ホラー部分を強調してますね。
そんなネクサスが、椎名高志先生によりコミカライズされ、「てれびくん」で連載していたとのこと。10年ぶりの単行本化とのことですが、当時はそもそもコミカライズされていたことすら知らず・・・「てれびくん」を気軽に買える年じゃなかったです。
本編4話分の物語が11ページに凝縮されているため、スペースビーストが漫画の中では1話のうちに倒されたり、弧門くんがあっという間に闇から立ち直ったりと、ジュネッスブルーの戦い以上にスピード感溢れるネクサスを楽しめるものとなっています(笑。4話分が詰まっているために、削除されている部分も多いですが、その中でも本編の台詞を拾ってくれたり、個人的に大好きな「ラフレイア戦における弧門くんとネクサス(ジュネッス)のアイコンタクト」のシーンが描かれていたのが嬉しいです。また、各話ごとにネクサスの設定を分かりやすく説明しているので、これを見てから本編を見直す、というのもいいかもしれませんね。
ところで、漫画版だとラフレイア戦の直後にダークファウスト=リコだと判明し、そのままリコは亡くなり、ダークメフィスト=溝呂木の声が響き渡ります。つまり「リコが死人である」という具体的な描写がないのですが、それ故に児童誌向きになっているなぁと思いました。

残念ながら放送当時は番組同様に話数を短縮せざるを得なくなり、9話で終了。しかもノアに変身して終わるという、当時読んでいたら非常に続きが読みたくなる終わり方となっていました。8話ラストで満を持して登場したイズマエルが、9話の冒頭数コマでやられてしまうというのは、なかなかに寂しいものがあります(涙。ただでさえ4話を凝縮しているのに、その中で弧門くんたちの描写だけでなく、ネクサスやスペースビーストたちの戦いも描かなければならないというのは、相当大変なことだと思います。
そして今回、新規書下ろしとしてウルトラマンノアとダークザギとの戦いを描いた第10話が収録!本編最終回におけるノアとザギの戦いのみならず、そこに優と来訪者たちの会話など、オリジナル要素も加わっています。何よりも弧門に力を与えてくれる人物として溝呂木が描かれていたのが嬉しかったです。溝呂木が光のダークメフィストとして戦ってくれなければ、光の絆は途切れていたかもしれませんし。
漫画のあとには、ストーリー紹介や、初公開となるネクサスの設定書の全文が掲載されています。ネクサスファン必見の「NEXUSEED」では、「謎」というコーナーを設けてネクサスにまつわる様々な設定が紹介されていましたが、それが時系列順に整理・加筆されたものといった印象を受けました。そのため非常に読みやすく、よりネクサス世界を楽しめるものとなっています。
椎名先生からのコメントや、川久保さんと渋谷プロデューサーの対談、掲載時の担当である中門さんのコメントも掲載されており、単なる10年ぶりの単行本化に留まらず、ネクサス10周年を記念する素晴らしい一冊に仕上がっています。

冒頭の説明文にもあるとおり、ウルトラマンネクサスは確かに雰囲気が重いし、暗いシーンも多いし、深夜31時半と言われても納得してしまいますが、決してそれだけの作品ではないです。英雄が悩み苦しみぬいた末に答えを出し、青い果実が未熟ながらも突っ走って成長していく、とても熱い物語なんです。その魅力をこうした漫画を通して、そして本編を通して知ってもらえたらと思います。単行本、ありがとうございました!
そういえば巻末のオリジナル漫画では「詩織がネクサスになったら」という4コマが描かれています。詩織ネクサスというのは考えたこともなかったです。最初は弧門の教官を務めていましたから、漫画にあるように戦闘中にもあれこれ弧門を指導しそうですね。あとは動作がいちいち可愛い感じになりそうです。
それにしても・・・「面白くて笑えるネクサス」というのに妙な違和感があるのはなんででしょうね(苦笑。
最も恐ろしく、過激で、熱いウルトラマンである。
妥協を許さぬ描写によって、作品内容が過酷を極めた結果、予定されていた放映期間は短縮され、2005年6月25日7時59分をもって放送は終了。そのコミカライズも長きに渡って封印されてきた―――。

・・・とまぁ、ページをめくると、赤いページに銀の文字で、上記のとてもウルトラマンの漫画の書き出しとは思えぬ説明文が書かれているウルトラマンネクサスの漫画版を購入しました。「深夜31時半」「早朝に叩きつけた」という説明も、言い過ぎとは思いがたいから困ります(汗。その一方で、ネクサスの熱さについても触れ、おまけに放送時間も分単位できっちり説明。ネクサス愛に溢れた説明文でした。
しかし、帯の裏といい、結構ホラー部分を強調してますね。
そんなネクサスが、椎名高志先生によりコミカライズされ、「てれびくん」で連載していたとのこと。10年ぶりの単行本化とのことですが、当時はそもそもコミカライズされていたことすら知らず・・・「てれびくん」を気軽に買える年じゃなかったです。
本編4話分の物語が11ページに凝縮されているため、スペースビーストが漫画の中では1話のうちに倒されたり、弧門くんがあっという間に闇から立ち直ったりと、ジュネッスブルーの戦い以上にスピード感溢れるネクサスを楽しめるものとなっています(笑。4話分が詰まっているために、削除されている部分も多いですが、その中でも本編の台詞を拾ってくれたり、個人的に大好きな「ラフレイア戦における弧門くんとネクサス(ジュネッス)のアイコンタクト」のシーンが描かれていたのが嬉しいです。また、各話ごとにネクサスの設定を分かりやすく説明しているので、これを見てから本編を見直す、というのもいいかもしれませんね。
ところで、漫画版だとラフレイア戦の直後にダークファウスト=リコだと判明し、そのままリコは亡くなり、ダークメフィスト=溝呂木の声が響き渡ります。つまり「リコが死人である」という具体的な描写がないのですが、それ故に児童誌向きになっているなぁと思いました。

残念ながら放送当時は番組同様に話数を短縮せざるを得なくなり、9話で終了。しかもノアに変身して終わるという、当時読んでいたら非常に続きが読みたくなる終わり方となっていました。8話ラストで満を持して登場したイズマエルが、9話の冒頭数コマでやられてしまうというのは、なかなかに寂しいものがあります(涙。ただでさえ4話を凝縮しているのに、その中で弧門くんたちの描写だけでなく、ネクサスやスペースビーストたちの戦いも描かなければならないというのは、相当大変なことだと思います。
そして今回、新規書下ろしとしてウルトラマンノアとダークザギとの戦いを描いた第10話が収録!本編最終回におけるノアとザギの戦いのみならず、そこに優と来訪者たちの会話など、オリジナル要素も加わっています。何よりも弧門に力を与えてくれる人物として溝呂木が描かれていたのが嬉しかったです。溝呂木が光のダークメフィストとして戦ってくれなければ、光の絆は途切れていたかもしれませんし。
漫画のあとには、ストーリー紹介や、初公開となるネクサスの設定書の全文が掲載されています。ネクサスファン必見の「NEXUSEED」では、「謎」というコーナーを設けてネクサスにまつわる様々な設定が紹介されていましたが、それが時系列順に整理・加筆されたものといった印象を受けました。そのため非常に読みやすく、よりネクサス世界を楽しめるものとなっています。
椎名先生からのコメントや、川久保さんと渋谷プロデューサーの対談、掲載時の担当である中門さんのコメントも掲載されており、単なる10年ぶりの単行本化に留まらず、ネクサス10周年を記念する素晴らしい一冊に仕上がっています。

冒頭の説明文にもあるとおり、ウルトラマンネクサスは確かに雰囲気が重いし、暗いシーンも多いし、深夜31時半と言われても納得してしまいますが、決してそれだけの作品ではないです。英雄が悩み苦しみぬいた末に答えを出し、青い果実が未熟ながらも突っ走って成長していく、とても熱い物語なんです。その魅力をこうした漫画を通して、そして本編を通して知ってもらえたらと思います。単行本、ありがとうございました!
そういえば巻末のオリジナル漫画では「詩織がネクサスになったら」という4コマが描かれています。詩織ネクサスというのは考えたこともなかったです。最初は弧門の教官を務めていましたから、漫画にあるように戦闘中にもあれこれ弧門を指導しそうですね。あとは動作がいちいち可愛い感じになりそうです。
それにしても・・・「面白くて笑えるネクサス」というのに妙な違和感があるのはなんででしょうね(苦笑。