ひびレビ

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「ドラえもん のび太の太陽王伝説」を見て

2018-04-17 07:59:13 | テレビ・映画・ドラマ
 「ドラえもん のび太の太陽王伝説」を見ました。

 映画第21作目にして、ドラえもん生誕30周年記念作品でもある今作の舞台は、タイムホールの時空の歪みにより繋がった異なる時代の異なる国・マヤナ国。のび太とそっくりなティオ王子と交流を深めつつ、妖術師レディナに立ち向かっていく物語です。

 弱気で優しいのび太とは対照的に、強気で厳しいティオ王子。しかしいくら強くても1人で国を治めることは出来ず、子供たちには怖がられ、部下からも信頼されておらず、本人もどうすれば父のような太陽王になれるのかと悩んでいました。ちょうど母親がレディナの術によって倒れていたことも相まって、ティオも焦りを感じていたのかもしれませんね。

 そんなティオと偶然出会ったのび太。ティオのように強くは無いものの、人の好意に素直に感謝し、初めて会った子供たちとも一緒に遊ぼうとし、友達を助けるために身を張ることが出来る人物です。
 ティオのピンチに自ら名乗りを上げ「王子様、僕が味方したってたいした戦力にはならないと思うけど、1足す1は1よりも少なくなるとは、僕思わない!だって1人じゃないんだもん」とティオを説得するシーンは良かったです。勉強はてんでダメなのび太でも、1足す1が1より少なくなるとは思わない、というあたりが特に。

 そうしたのび太の優しさから生まれる強さを知ったことで、ティオも成長し、のび太とも「そっくりさん」から「友達」になりました。
 レディナの魔の手にかかろうとしているのび太を助けるために「友達も救えなくて何が王子だ。のび太、君のおかげで僕は初めて真の友達がもてた。そんな友達を犠牲にはできない!」と階段を登っていくシーンは漫画で読んでいても、映画で見てもグッと来るシーンですね・・・
 強く輝くだけが太陽王ではない。時には強い輝きを放ち、時には暖かく民を包み込む光を放つ。強さと優しさを兼ね備えてこその太陽王なんでしょう・・・ここらへんでウルトラマンコスモスを思い出したのは言うまでもなく(笑。

 また、序盤と終盤に、のび太が落下しそうなティオの手を掴むシーンがそれぞれあるのですが、序盤のティオは「助けられて当然」みたいな感じで、このままではのび太も落ちるということを気にしてはいないようでした。
 しかし終盤のティオは「このままでは2人とも落ちてしまうから手を離せ」とのび太を気遣う言動を見せています。こうしたところからも、ティオの精神的な成長が感じられます。そんなティオになったからこそ、多くの民がレディナとの決戦の場に駆けつけてきてくれたのでしょうね。
 あと、終盤の落下シーンでコンドルに助けられた際も、のび太がティオの手を固く握り締めたままなのが良いんですよね・・・必ずティオを救ってみせるという強い意志が感じられて好きです。
 
 ラストで元の時間に戻る際、のび太が遠く離れたティオに別れを告げるシーンもこれまた良くてですね・・・漫画版だとティオとククがタイムホールと繋がっていたところまでやってくるシーンがあったような。
 

 敵であるレディナも記憶に残っていたキャラクターではあったのですが、改めて見ると、そっくりなのび太とティオに困惑した結果「どっちでもよいわ!」と、のび太を生贄に儀式に取り掛かろうとする様はちょっと抜けているところがあるなと感じました(汗。何かしらの形で見抜いて欲しかったといいますか・・・

 
 終盤のスペアポケットやヒロイン・ククがくれた装飾品による逆転劇なども見所であるこの作品。
 ヒロインのククのCVが、アニポケでカスミを演じていらっしゃる飯塚真弓さんだったり、ひも占いをしている子供たちの中に南央美さんや堀江由衣さんがいらっしゃったのに驚きつつ、次回は「翼の勇者たち」。フェニキアという名前を妙に気に入っていた記憶。
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