Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

マッキン C40プリアンプについて

2008年09月17日 | ピュアオーディオ

自宅で使っているプリアンプはマッキンC40です。このアンプを使われ手放された諸兄も多いと思いますが、私はこのアンプの音色や音場表現が好きで使っています。ただし、まったくのオリジナルでは、電源ケーブルがノイズを拾うしドライブ力も有りませんので交換しています。

私の他の機器と同じくIECインレット式にして電源ケーブルを手製の「ルシファー」にしています。この電源ケーブルを「ルシファー」にするだけで数段上のクラスのサウンドになります。ですから皆さんがオリジナルで知っているC40のサウンドでは有りません。また、電源は117Vで使っています。エレクトリのシールが貼って有る「国内正規品」ですが、カバーを開けて中のトランスの電圧を確認すると117Vの処に入力配線がして有ります。100Vのタップは有りませんので米国仕様のまま日本国内販売されていたのだと思います。100Vと117Vでは音質のグレードが相当違います。一度117Vで聴くと100Vには戻れません。良い昇圧トランスが必要です。他にもまだ手を加えて使って行きたいと思っています。

C40より音数が多くてグレードが上のプリアンプも持っていますが、機能的な事や音色・デザイン等でまだ決断できていません。アキュのC-290も音数等ではC40の上を行きますが、「自宅で使う」にはストレート過ぎます。自作のWE310Aプリアンプもサウンド的には上を行きますがこちらはフォノがない事と完成ケースに収めていないので持ってくる気が有りません。

次のプリアンプは決めていますがまだまだ先の事になりそうです。球だけはしっかりと持っています。次はパワーアンプと同じグレードと年代の球でtrail仕様にしたプリアンプにします。


アンプの馴染みのスピード

2008年09月17日 | ピュアオーディオ

今回のアンプの馴染みのスピードは尋常じゃ有りません。今朝鳴らしたときにはSW ONして15分くらいでもう馴染んでいます。「うそだろ!!」と思って今夜も鳴らしだしましたら、いきなり「普通」に出してきます。こんなに「馴染み」が早いアンプは初めてです。良い方向で早いのですから早いにこした事は有りません。

前のEL34ppモノアンプの時はプリアンプの「音詰まり」が気になって仕方有りませんでしたが、このアンプでは「プリアンプ」の悪さ加減がまだ見えません。この辺にEL34ppモノアンプの落とし穴が有ったのかもしれません。プリをアキュのC-290に交換すれば更に音数は確実に増加しますが、「音の雰囲気」が自宅で使うのをためらわせます。

今回のアンプ交換でサウンド的な不満が相当解消されました。柔らかいサウンドでは有りますが「生演奏を眼前で見る(聴く)」雰囲気が有ります。それもくつろいで聴けます。こんなサウンドはトランジスターアンプでは難しい表現かもしれません。

もともと真空管アンプから半導体アンプへは「音質」で進化した訳では有りません。使い勝手と熱の発生量で取って代わられた訳で、「音楽再生」を楽しむなら真空管のデバイスの方が優秀なのかもしれません。

自分の管球アンプの配線は「WE」の古いアンプ配線を基にしています。14GAの単線で「空中配線」を見たとき、「なぜ?」と考え込んでしまいました。最近の真空管アンプの製作記事ではWEの20GAや22GAクラスの細線を使ったワイヤリングがほとんどです。昔雑誌でWEの技術者であった伊藤喜多夫氏の華麗なワイヤリングに感心したことがありますが、あれはしてはいけない「見本」ではなかったのかと今は思います。

細線では「情報をすべて伝送」出来ません。100年前のWEの「空中配線」はその時点での「最高の配線方法」だったと思います。時間の労を惜しんで簡単なワイヤリング方法に流れてしまったと思います。実際「空中配線」をしていますが2週間かかる物が細線では30分で終わるんです。デザインを考えても2日も有れば出来てしまいます。そのために失った物が大きいと言わざるを得ません。労力の削減(生産性向上)と言うコストダウンの現実だと思います。

趣味で最高のサウンドを求めていくならやはり手間ひま惜しんではいけません。これからも苦労かもしれませんが「空中配線」にこだわってアンプを作ります。(同軸単線ですのでどうしても空中配線にならざるを得ません)

必要な管球アンプもあと1台か2台の処まで来ています。それも既に入手していますのでコツコツ続けていけば必然的に揃っていきます。