Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

執念で作り上げたアンプ

2008年09月15日 | ピュアオーディオ

Blog_002 昨夜から自宅で3B252Bシングルアンプを聴き始めています。購入から昨日までの間、約半年かかりました。

最初、前所有者さんのオリジナルの状態の時でさえ、音数の多さと質感の良さを「直感的」に感じました。その時は高域の伸びや音のはじけるような粒立ちは有りませんでした。しかし「これは良いアンプになる」と信じました。「球の力」と「トランスやオイルコン等良い部品」が使って有りましたので、「何とかしてやろう」と思いました。

思うのは簡単ですが実際に「自分の使えるアンプ」にするにはかなりのハードルが有りました。

Blog_001 端子類やインレットを指定の部品に交換。内部配線のTrail仕様化とXLR化、何時もここでトラブリます。まず、インプットトランスを取り付ける場所の確保とそのサイズに合うトランス探し、次に「ノイズとの戦い」です。元々の回路やアースの取り方がそれぞれ違いますので配線する場所が変わります。ビーム管では何とかノイズを取る事が出来ていましたが、3極管ではノイズに悩まされ続けて投げ出したアンプも何台か有ります。

今回も本当は「投げ出したい」気持ちになりましたが「良いサウンド」を手に入れる為に自分に叱咤激励してやっとの事で手に入れました。元々が電気屋ではないので厳しい現実があります。知らないうちに「電気屋さん」を追い抜いていたいものです。

ノイズ対策と並行して「予備球」の確保と「良い球」を探していました。偶然にも初段管のCV1173(HL4)に詳しい方に出会えてムラード製のMR52と言う球を使うことが出来ました。本来はCVNoの方が良い音がしそうですがムラードの古典管の出来はSTCと遜色ない代物です。音数や力感、キレやヌケがひときわ抜きん出ています。

HL4やMHL4と3B352B(STC4033L)それぞれNOS品を取りあえず3セット以上確保しています。特にHL4は8セットくらい有ります。

今日も2時間ほど鳴らしこんでいますが、本来のなめらかなサウンドにするにはまだ1時間ほど暖機運転が必要です。ケーブル類の馴染みが進めば10分から15分くらいでチャージするはずです。

本来のサウンドが出始めますと前のメインアンプのなめらかさを髣髴とさせながら、更にその上のサウンドを出してくれています。実に音色や音数が多くてしかもシルキーです。

メインアンプを1台に出来たメリットでADプレーヤーが使えるようになりました(タップの口数と電圧の関係で使えなかったのです)ので早速ADを使ってみました。やはり更に分解能があがっています。表現力がとても素晴らしいと思うのですが、音の出方が前のアンプと一部違う感覚の所も有りますので戸惑うことも有ります。使っていくうちに自分流に使いこなしていくと思います。

それにしても良くぞ投げ出さずに使えるアンプに仕上げたと思います。こんなことはそう何回もあることでは有りません。

EL34ppモノ×2台のアンプは専務宅に行きました。今頃は専務が格闘している頃だと思います。(専務宅のMC2600は事務所のRCA箱システムをドライブしています)