Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

エンクロージャーと音の傾向

2017年05月17日 | ピュアオーディオ
オーディオの中心は「スピーカー」だと思う。どんなスピーカーを使うかでそのランクが決まって来る。表現力はSPシステムの性能で決まると思っている。何故なら「電気信号を音に変換するのはスピーカー」だからだ。

スピーカーには箱(エンクロージャー」が使われている。低域ユニットは安直に小型でFoが低く・・・と云った諸性能や使い勝手からダイナミック型(コーン型)に殆どなってしまった。コーン型ウーハーの低域ユニットが今では主流である。本当はコンプレッションドライバー型で低域ユニットが出て欲しかったのだが・・・。とんでもないマグネットと重量・サイズになる事は想像が付く。

エンクロージャーは材質や「作り」でかなりサウンドが違ってくる。重い箱からは重い低音が、軽い箱からは軽い低音が出て来る。「物性の音」がそのまま出て来ます。

その箱にどんなユニットを組み合わせるかでもサウンドは大きく違ってくる。38㎝の高能率SPユニットでは箱の特徴に敏感に反応する。例えばALTEC 604系のユニット。通称「銀箱」と呼ばれる#612箱や614箱が使われる事が多い。”612箱は米松合板製で作られているモノが多い。この箱は非常に軽く反応の良いサウンドを出してくる。同じユニットを#620箱にすると低域の重心が下がり落ち着いたサウンドになる。こちらは「パーチクルボード」を使って有る。それぞれ特徴のあるサウンドになるので「ニーズ」によって使い分ける必要が有る。

箱(エンクロージャー)のサイズ、材質、作り(補強の入れ方等)で「物性の音」が変わって来る。この物性の音とユニットの傾向とを合わせて音作りをしていくべきだと思っている。

ただどんなスピーカーシステムで有れ「セッティング」は重要だ。メーカー製でフロアー型となっているからそのままポン置きで良いなどと底の浅い考えはしない方が良い。メーカーがどんな思いで「袴」や「スパイク」を付けたのか分かったモノではない。個人的にはかなりいい加減な部分だと考えている。