Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

古いスピーカーを蘇らせる1方法

2017年05月24日 | ピュアオーディオ
1950~1970年代の古いスピーカーは「高域がダラ下がり」の周波数特性のモノが多い。これはユニットが古いから・・・と思われているが、意外とユニットは非常に優秀で有る場合が多い。

3年ほど前にJBL#4311の「SP箱内配線」を交換した事が有る。#4311はオールコーン型で、ノーマルだと高域ユニットLE25の高域はそれほど伸びていない。また粗さも目立つ。この特性が「JAZZ向き」と思われているが、実際に自分の作ったケーブルに交換して分かった事は、このLE25は非常に優秀なユニットで有ると云う事。配線交換後、ビックリする様な高域が出て来た。まず高域の伸びは最近のドーム型など及びもしないほど良く伸びている。フラットに伸びている。だから荒れた音など出てこなく、非常に伸び切った密度のあるサウンドを出してくれた。まさに「目から鱗」の状態であった。

ケーブルにはそれぞれ「周波数特性」が有る。単純に「メーカー純正」のケーブル(配線)と云うだけで、鵜呑みに出来ない。現在でも「ケーブルに周波数特性」が有ると知っている方はまずいないと思う。一般に使われている銅線ケーブルでは15000Hz以上の再生は望むべくもないと、私は経験上判断している。高域特性の良いケーブル(配線)に交換してやれば「高域不足」は感じなくなる。それだけ昔のユニットは潜在的に優秀な場合が多い。

ただ注意すべきは、「高域」のみケーブル(配線)交換してはいけない点だ。低域~高域までフラットに出せるケーブルを使う事だ。世の中になければ作り出してでも使って欲しい。自分はそう思ってケーブルを開発してきた。高域のみケーブル交換すると、低域や中域と「音数」(容量)や「スピード感」、「質感」が揃わない。やはりここは統一して使うべきだろう。

実際に最近のカナレの安いケーブルで実際にやって見たらその効果が判るだろう。最近のカナレの安いケーブルでもメーカーオリジナル配線よりは「周波数特性」や「伝送容量」の点で優秀だと思う。WE16GA~14GAあたりでも面白いと思う。個人的にはカナレやWE14GAあたりでも「力不足」だと思っている。もっと上級の「周波数特性の良い」、「伝送容量のデカい」ケーブルを使えば更なる改善が出来ると思う。