山遊すずらん会の3月例会で大船山に登りました。大船山は恵那市上矢作町に位置する山です。かつては恵那郡上矢作町でしたが、広域合併して恵那市の一部となりました。上矢作町の名で示す通り、矢作川の上流でして、この山に降った雨は三河湾へ注いでいます。
山頂へは緩やかな参道が続いていました。延々と長い参道を登って行きました。道の両側には松の大木が並んでいて、松並木となっています。歩きながら見えた大木は、樹勢が弱って枯れかけているのが判りました。もう、既に何本も切り倒されていました。切口から見える年輪は何百年と言う齢を重ねてき来た大木である事を物語っていました。
何百本と言う松の大木です。最初は村人が苗木を植えたのでしょう。チョンマゲ姿の村人が山に登り、クワを持って手植えをしている姿が想像出来ます。でも、松は瀕死の状態だと思いました。薬剤処理をしているのですが、既に何本も切り倒されています。後継の松を植えるとか、何か手を打たないと全滅してしまうと思います。
ネットで大船山を検索してみて、古い時期に登ったのか、JA恵南支所と表示しているものが有りました。農協が合併したのでしょうか、今はJAひがしみの上村となっています。
「名古屋周辺の山200」(山と渓谷社)に大船山が掲載されています。上村発電所への導水路ですが、その中には越戸ダム管理所と書かれています。越戸ダム管理所と言うのは豊田市内の越戸ダムを管理する場所です。遠く離れた下流の場所なのですが、何かお気付きのことが有りましたら連絡くださいというものでして発電の水が流れる施設の名では有りませんでした。混同して捉えています。また、この本には「神霊覚勘」と書かれているところが有りますが、正しくは勘覚霊神です。誤って捉えています。
カメラの画像が表示した時刻のコースタイムです。
JAひがしみの上村前(8:33) ― 五霊神石碑(ほうでん 辻)(9:19) ― 水路下展望広場(9:54~10:00)
― 蝮岩(10:37) ― 暗井沢林道出合(10:51) ― 大船神社(11:08) ― 弁慶杉 ―
大船神社(11:20) ― 大船山山頂(11:47~12:17) ― 大船神社(12:37~12:47) ―
暗井沢林道出合(12:57) ― 蝮岩(13:06) ― 水路下展望広場(13:30) ―
五霊神石碑(ほうでん 辻)(13:51) ― JAひがしみの上村前(14:28)
風媒社刊「こんなに楽しい岐阜の山旅100コース」美濃「下」から引用しました。
緩やかで快適な道と書かれています。
松並木の参道が続き、歩き易い道でした。
JAひがしみの上村の横が登山口です。
これから登ります。
大船神社の参道となっていて、石の鳥居が迎えてくれます。
登り始めて、すぐに文化財を紹介する表示板が設置してありました。
登り始めて、すぐに二股の箇所へ差し掛かりました。
左がお稲荷さん。
右が大船神社です。
右に進みますが、これから4キロの道を歩きます。
登り始めて、松の大木が何本も目に入って来ました。
どの木も傷んでいます。
「ファイザー」と言う字が読めます。農薬なのでしょう。傷んだ松を治療する目的で手を加えているのだと思いますが、手遅れのように見えます。
緩い参道が続きます。
切り倒された切株が見えますが、大木だった事を想像させます。
今日のKオジサンの後ろ姿です。
隊列のシンガリを歩いています。
大松の間を通過して行きます。
上を見上げると、樹勢が弱っているのが見て取れます。
ほうでん辻まで上がってきました。
大船神社まで、あと2.5キロと表示しています。
ほうでん辻の場所。
勘覚霊神を表す石碑が有ります。
それに誰を表すのか石像も有りました。
展望の良い所まで登って来ました。
左側には発電所の水路が有りました。
展望の良い場所で、休憩します。
展望の良い場所から見える山々です。
奥三河か南信州方面です。三国山の方角だろうと思います。
水路の横を歩きます。
フェンスに越戸水力制御所の電話番号が書かれています。
越戸水力制御所は越戸ダムを管理する豊田市内の部署です。何か不具合な事を見かけたら、連絡くださいというモノです。
フェンス越しに水路を覗き込みました。
綺麗な水が流れています。
地図を見ると、水路がここまで暗渠で流れて来て、ここから表面に出ています。
地図上には点線で示して有りますが、ずーと上流から長い距離を点線が続いて来ています。
ネットで検索してみますと、上村川の上村堰堤で取水し、ここまで流れて着ているのが判りました。
http://www.suiryoku.com/gallery/gifu/kamimura/kamimura.html
取水位標高:773.81m放水位標高:458.29mと有ります。この落差を発電に結び付けています。
林道に出ました。
道が薄っすらと白くなっています。
切り倒された松の大木が有りました。
皆さん、立ち止まって松の切り口を見ています。
外側の白っぽい部分でも30年以上は有ると思います。
何百年も経ったと思われる大木ですが、切り倒さなくてはならなくなったのでしょう。
新しい小さな命が誕生していました。
マムシ岩まで来ました。
何故、マムシ岩と言うのでしょう。
撮影した角度が悪かったのかも知れませんが、マムシの頭の形をしているみたいです。
暗井沢林道出合まで来ました。
大きな解説板が有ります。
この場所は、風媒社の本の地図に、駐車場のような場所と書かれているところです。
重機が音を立てて仕事をしていました。その横に乗用車が停まっており、車でここまで登って来れるようです。
林道を横切り、更に進みます。
キツツキの表示板があり、道は判り易くなっています。
石段を登ると大船神社です。
石柱の字は「大舩」となっています。
石柱の裏側には大正9年と刻まれていました。立てられてから100年近くとなります。
大船神社で休憩です。
私は気づきませんでしたが、絵馬を無人販売していたようです。
英語ではない字で書かれています。
2016や2015が有りますが、それよりも古いのが有るみたいです。
何処の国の人か。毎年、来ているようです。
岐阜県の天然記念物に指定されている「弁慶杉」です。
人と比較すると、その太さが判ります。
何故、弁慶杉と言うのだろう、と言う声が聞こえました。
弁慶杉から大船神社へもどり、大船山の山頂を目指します。
高度が増してきて、道が白くなりました。
木の枝が白くなっています。
良く見ると白い結晶のようなモノが付着しています。
誰かが霧氷だと言っていました。
このようなモノが見れたのはラッキーです。
山頂が近くなって来ました。
あの先が山頂です。
山頂に到着です。
ここで昼食となりました。
山頂からは、周囲の眺望が利きませんでしたが、風車の有る方角だけは切り開いて有りました。
風車は13基有ると書かれていました。
ブーン、ブーンと言う鈍い音が聞こえます。これが低周音だと思います。
数ある風車でも、早く廻るもの。停まっているように見えるくらいゆっくりのもの。色々です。
山頂を後にします。
左は人工林。右は天然林。
登山道が境界となっているのが判ります。
大船神社まで下りてきました。
山頂へ向かわずにこの場所で待っていた人がおり、ここで全員写真を撮影しました。
暗井沢林道まで下りてきました。
大きな解説板の有る場所です。
この場所には、かつてはぺリポートが有ったみたいです。
廣江先生にカヤとイヌガヤの違いを教えて貰いましたです。
この葉に指で触れましたら、葉の先が尖っていて痛いのです。
葉に触れてみて区別が出来る事が判りました。
この葉に触れてみて、痛かったのでカヤでした。
水路が見える所まで下山して来ました。
途中に見かけた面白い木。
幹の一部が膨らみ、ETの顔のように見えます。
太い木が切り倒したままになっています。
これだけの大木を除去するにも、処分費用が無いのでしょう。
登山口近くまで下りてきました。
下から機械音が聞こえます。
川から砂利を採取しているのか、ドラムの中を石が回転しているような音に聞こえました。
木々の間から下界が見える。このような事は今の時期だけです。
お稲荷さんの赤い幟端が見え、その先に石の鳥居が有ります。
もう、登山口まで下山して来ました。
感想
大船山への登山道は大船神社への緩い参道となっている道でした。とても歩き易い道でした。初心者でも登れる良い山だと思いました。
今回はJAの横から登り始めました。暗井沢林道を走り、駐車場のような場所まで行けば、風車の有る風の森展望台まで行けるです。それに、その先にはアライダシ原生林が有ります。原生林の中の遊歩道が歩けます。
松の木が多くが植えられいましたが、枯れ木に近い状態のモノも有り、この先、どうなるのだろうと心配です。
ここ、上矢作町に福寿草の自生地が有ります。折角、近くに来たのだから寄って見ても良かったのかも知れません。でも、協力費として1人300円必要と有ります。団体割引はどうなっているのでしょう。
私が行ったのは夏だったので、景色が違う感じがします。
雪が有りましたが、残雪と言う程でなく、一旦降った雪が解けて、また、その上に雪が降ったと言う感じでした。
霧氷を見れたのはラッキーでした。
今回は大船山の山頂まででしたが、それよりも奥の風の森の展望台の方に関心が湧きました。
コメントありがとう御座いました。