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中国人観光客の「爆買い」失速・・・ならばどうする?

2016-10-14 | 雑記
中国人観光客の爆買いに変化が表れているようです・・・

高価な炊飯器や温水洗浄便座などが減り手軽な日用品に変わっているといいます。


その背景には、円高と中国当局の厳しい制限・・・

例えば、機内持ち込み手荷物は2個までとか、

海外購入商品に対する関税の引き上げが・・・


ただ、中国人観光客自身もかつての様な買い物目的というのではなく、

徐々に、世界の旅行者達が行ってきた旅行先を楽しむという方向へとシフトしつつあるようです。

何といっても、人口的にも巨大市場ですから、

日本の小売関係者もその辺りを認識して、次なる一手を講じる必要があるようですね。


今朝は、中国現地からのレポート記事を転載してみようと思います。

~以下、10月14日読売新聞朝刊より抜粋~

 日本を訪れる中国人観光客の「爆買い」が、失速しつつある。値段など気にしないかのような驚きの行動は、消費低迷に苦しむ日本の小売業界には「恵みの雨」となってきた。沸点から突如、冷却に転じたかに見える異変の背景に何があるのか。中国から報告する。 (中国駐在編集委員 杉山祐之)

訪日中国人 目的は「食・遊・泊」

急降下
 「爆買バオマイ」――この妙な和製中国語は、北京でも通じる。今や、日本での買い物は中国の普通の人々の楽しみになった。20世紀初頭以来、日本製品ボイコットが「正義」と見なされがちだった中国では、歴史的な社会現象と言ってもいい。
 ただ、北京などの空港の到着ロビーにあふれていた、高価な炊飯器や温水洗浄便座を誇らしげに持つ人は、最近あまり見かけなくなった。日本帰りの客のトランクには、より手軽な化粧品や日用品が詰め込まれている。
消えた炊飯器 爆買い異変
国内百貨店の免税売上げの推移

中国人海外旅行者とその消費額
 日本の観光庁によると、2015年、中国人訪日客1人当たりの旅行支出は前年比23%増の28万円強だった。だが、今年1~3月期は同12%減の26万円台に。4~6月は23%も減り、22万円を割った。国内百貨店の免税品の売上も8月まで5カ月連続で前年割れ。急降下である。

 炊飯器や便座は、なぜ消えたのか。中国の中堅旅行社幹部は、「円高と当局の制限」と即答した。

 昨年夏、1人民元は19~20円程度だった。今年夏は15~16円ほど。約2割も目減りした。「日本の本物を安く」という圧倒的な割安感は消え、高額商品は敬遠されがちになった。
海外購入商品の関税引き上げ 中国政府は今年4月、入国する個人の荷物や郵便物に対する関税を引き上げた。一般的な家電は20%から30%に、高級腕時計や30%から60%に、化粧品などは50%から60%になった。
 また、中国当局は今年、国内航空会社に機内持ち込み手荷物数を2個に厳しく制限するよう指示、かさばる家電を買う人が急減したという。
 中国政府が4月に実施した海外購入商品に対する関税引き上げも影響したようだ。「日本から帰って税関を通る時、トランクを開けられるのではと、とても緊張した」と30代女性。買った商品を全て税関に申告していない人も少なくないとみられるため、爆買いは帰国時の不安の種になり、検査が厳しい空港の口コミ情報が広がる。

 「南シナ海の仲裁裁判で中日関係がこじれた後、爆買い層である当局者とその親族の訪日キャンセルが続出した」との話もある。
蛇口

 中国政府は目立たぬよう、爆買いの蛇口を閉めている。背景には、出口の見えない経済減速がある。
 習近平シージンピン国家主席が旗を振る経済構造改革は、共産党独裁体制にかかわる社会の安定への配慮から、立ち往生している。急激な人件費工場で「世界の工場」の地位が揺らぐ中、次の成長産業も見えない。鉄道整備を始めとする大型土木事業や、不動産市況の政策的誘導などで何とか成長を保っているようにみえる。

 「中国国内の消費」。習政権の期待は、この一点に集まる。しかし、国民は、自国製品の品質や、偽物があふれる国内流通をまるで信用していない。
 爆買いが勢いを失う中、日本の関係業界が期待するのが、インターネットを通じて商品を売る「越境EC(電子商取引)」だ。

 日本に行かずとも、「本物の日本製品」を欲しがる中国人は多い。経済産業省によると、15年に中国の消費者がネット通販で日本から購入した額は、前年比31%増の7956億円に上る。
成熟

 「娘に、成績が上がればまた日本に行くと約束した。次は、北海道だ」。夏、東京ディズニーランドを満喫した40代会社員は言う。
 日本ツアー料金は航空便なら6000元(約9万5000円)台が多い。クルーズ船なら3000元(約4万7000円)台もある。北京の月平均給与は7000元超。富裕層でなくても無理なく行ける。

 「日本はいいぞ」の口コミはスマートフォンで爆発的に広がっており、日本に行きたい人は増え続ける。旅行客増と1人当たりの支出額減は、決して矛盾しない。
 彼らの多くは、日本そのものを楽しみ、欲しいものを適量買う、ある意味で成熟した旅を好む。個人旅行も人気だ。

 中国観光研究院の「16年上半期海外旅行者報告」にある一文が、興味深い。
 「以前は『車で眠り、下りて写真を撮り、店に入れば、買って買って買いまくる』だった。今は、食べる、遊ぶ、泊まる、土地の生活体験にお金を使いたがる」

 中国政府の対策とは別に、長い目で見れば、爆買いの鎮静化は、必然的な流れなのかもしれない。
 ただ、中国人旅行者の潜在力は巨大だ。日本にとって彼らを成長に取り込む努力は今後も必要だろう。

 経済効果だけではない。中国共産党の「半日」プロパガンダが描く日本とは全く違う、本当の日本の姿を多くの中国人が直接目にすることは、日中関係、東アジアの安定にとっても計り知れないメリットがある。
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