奇抜にして爽快。
こんな快作に出会える喜びがあるから読書は止められない。父も知れず、麻薬中毒で街娼の母からは育児を放棄されて路上で育った悪ガキが、その才能を認められて金満クラブの揉め事解決人として育てられる。
ありそうで、あり得ない路上の悪ガキ上がりの名探偵の誕生である。
実はこの路上の悪ガキ上がりの名探偵ニールは、欧米ではかなり人気がありシリーズ化している。なぜか私は三作目を先に買っていた。これはタイトルが良かったからだが、すぐに一作目があることに気が付いた。私は一作目から読みたい派なので、読むのを途中で止めてしまった。
ミステリー好きの知人から極めて評価の高い作品なので、まずは一作目を読んでから、二作目以降を楽しもうと考えた。だから馴染みの古本屋で表題の作品を見つけた時はやったと思い、買い込みすぐにでも読むつもりであった。
それなのに、今年はやれ入院だ、確定申告だ、税務調査だ、相続の相談だとやたらと忙しかった。私はお楽しみは最後にとっておく主義なので、この作品も仕事がひと段落するまで依怙地になって我慢していた。
そして今月に入って、金の余裕はないが時間の余裕が出来たので、ようやく読みだしたのだ。その印象は冒頭に書いたように、奇抜にして爽快。嗚呼、とっても幸せ。
ところが、ここにきて問題が生じた。既に買い込んであり、本箱のどこかに仕舞い込んであるはずの2作目3作目が見つからないのだ。多分、年末の大掃除の際に動かしてしまったらしい。そうなると未読の本の山々のどこかに埋もれているはずだ。
実に苛立たしいではないか。早く二作目が読みたくて仕方がない。まァ、自分のだらしなさが原因だから仕方ない。ニールの育ての親に怒鳴られそうだ。どうも、私は名探偵にはなれないようだ。
ウインズロウってちょっと前に「犬の力」っていう作品がかなり話題になりましたよね。
ヌマンタさんをうならせるくらいだから、かなり期待できそうな作家さんですね。
「犬の力」読みたいな~。
このシリーズは2~3作目は何て言うタイトルなの?
二作目が「仏陀の鏡への道」で三作目が「高く孤独な道を行け」で、このタイトルに惹かれて買った作品です。未だ見つからないので困っています。また買い直すのもねぇ・・・