入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’18年「冬」 (20)

2018年01月23日 | 法華道と北原師


 雪が降った。都会は大騒ぎのようだが、この辺りはそれほどのことはない。時折、薄日さえ射し、それでも天気予報を慮るかのように大きな牡丹雪が舞ったりしている。里では3センチほどだが、上はかなりの積雪になっただろう。
 雪の法華道、きょうのような曇天の方が静まり返った古道を登るには相応しい。和装の佳人とA lady in Bikiniを比較するようなもので、などと雪見酒の炬燵の中で埒もない譬えをしてみたが、今冬はまだ行ってない。「万灯」、「爺婆の岩」、「厩の平」、「脛巾当(はばきあて)」、「山椒小屋」などなど、この古い山道には幾つもの名前が付いていて、そういう場所には、人々に忘れられないようにと北原のお師匠が立てた道標がある。
 大体いつもHALを連れた単独で、出発点の諏訪神社からは牧場の小屋まで4時間くらいを見ている。山椒小屋を過ぎると登ってきた尾根は消え、落葉松林のゆるやかな登りを続けていけば、今は使われていない古い林道跡に出る。まだそういう目に遭ったことはないが、ここまで来れば、まず引き返すことはしないと決めている。引き返し点は「脛巾当」付近で、出発点から1時間半くらいか。ただしこれも牧場の小屋でなく、入笠山の登山口や、ゴンドラ駅までとなると状況にもよるが、林道からでも下った方が早く、無難だと思う。林道へ出てからも峠まで、根気の要る曲がりの多い緩やかな登りが続く。一度だけだが、日帰りをしたこともある。
 きのうも書いたように、ここを訪れる人は稀で、冬季などはいつも真っ白な雪道に踏み跡を付け、帰りは自分の残した足跡をなぞるように下るのが常だ。昨年初めて、他人の足跡を追ったが、この山道の味わいの深さは貴重で、ずっと残しておきたい。
 なお、本家・御所平峠辺りには人の足跡があったりするが、これらには猟師のものが含まれていたりして当てにならず、注意が必要。雪崩の心配もなく、牧場の小屋を利用すれば「冬山入門の教科書」のような山道だが、こういう宣伝めいた独り言が、さて、この古道のためになるのかどうか・・・。

 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。



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