入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

    ’18年「冬」 (22)

2018年01月25日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 寒気が戻ってきた。今朝7時、陋屋寝所の気温はついにマイナ4度。入笠の牧場や周辺を根城にしている動物たちは、どうしているのか。この寒さで、冬眠をしなくなったあのクマはまた古い穴蔵にでも潜り込み、浅い眠りで長い冬をやり過ごそうとしているのだろうか。キツネ、タヌキ、アナグマ、鹿・・・そして人も、越冬の苦労はまだまだ続く、終わらない。
 そうかと思えば黒姫のあの人は、到来物のイノシシの肉に舌鼓を打ち、鹿肉の煮込みに脂肪を増やしているらしい。氏によれば、鹿のレバーと薄切りにした心臓を一緒くたにしてタマネギと煮込むと、「歯ごたえもあるとびきりのごちそうが出来上がる」そうだ。窓の外は雪、暖炉の火を豪勢に燃やし、顔を真っ赤にしながらスコッチウイスキーをストレートで飲む。ウーン、あの人の満足そうな油だらけの口が目に浮かぶ。いや、これは全くの想像である。
 それはともかく、この辺りの猟師は、鹿の心臓やレバーにはあまり手を出さない。料理方法を知らないのか、それとも口にするほどの物ではないと決めているのか。大体が背ロースと腿肉だけで、ただ今小屋の来訪者にサービスするために冷凍してある鹿肉も、それらの部位だけだ。その味については、以前に食べたことがありおよそ知っているつもりだが、罠の免許を取って以来、捕獲した鹿の数は数百頭を越えても、食べない主義を通している。
 ただ煮込み料理にするなら、あの人には負けない旨いやり方が頭の中にある。が、それでも、子供の頃に本で読んだ鹿肉の塩漬け、あの時に想像した飛びっきりの味、あれだけはきっと超えられないだろう。それでいい。

 1月24日、伊那市のプロモーション動画「イナムービーズ 森の声」が無料動画サイトで公開された。この撮影には、入笠牧場や周辺の自然も協力している。森の精、水の精、火の精、土の精が登場し、バックに流れる歌声は、ふる里の伊那を流れる川の瀬音のようであり、また野を渡る風のようでもある。

 冬季の営業については以下をクリックしてください。「冬季営業の案内(’17年度」は、前年のものを流用している部分もあって、段落や改行がおかしく、見苦しいかも知れませんが何卒ご容赦を。

 
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