入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「冬」(25)

2020年12月04日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 
                              Photo by かんと氏

 この呟き、時にはつい余計なことを独り言ちることがあっても、それでも政治的なことについての発言は極力避けるようにしてきた。山の上で、新聞も読めない環境にいて時勢に疎く、それに年齢を考えれば今さらの思いも強い。せいぜい入笠を語ることが自分の役だと思ってきた。
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 ところが香港でああいうことが起きた。一国二制度が歪められ、それに反対する多数の若者が不当な弾圧を受け、拘束された。そして裁判は中世かというようなやり方で、暗澹たる結末を迎えた。
 その他の地域に起きた紛争も、いまだに解決していない。いたいけな子供が何も分からないまま命を絶たれ、弓矢しか知らなかったような猟師に機関銃銃が与えら、しかもそれを人間に向けて発射するという状況が、神を背負っても続いている。
 兵器は進歩したが、それを使う人間は100年経っても1000年経っても変わらず、進歩しなかった。いくら頑張ってもたかだか数十年の生命でしかないのに、野蛮な権力者は権勢を拡大することに執着し、さらなる富を追い求め、個人の野望のために無辜なる人たちの生命が奪われる。ずっとそうだった。一体あのカマキリ顔やカメ顔、モチ顔のために、なぜ一度限りの生命を犠牲にしなければならないのだ。
 
 獄に繋がれた若い彼ら、彼女らにせめて言いたい。今後折れてもいいし、転向してもいい。むしろそれを勧めたいほどだ。これ以上のことは、個々の人間が背負うには重すぎる。もちろん、ジャンヌ・ダルクになどなる必要はない。どうか健康に気を付けて生き延びて欲しい。
 138億年の中で、われわれの文明などあまりにも短く、それほど続くとは思えない。まして人の一生など一瞬でしかない。それでも権力を持つと人は悪い夢を見る。この星の知的生命体であるわれわれは、宇宙的な視野に立てば結局、あまり出来が良くなかったのだ。そうと知るべきだ。政治やその体制ばかりか、文明の方向も便利さばかりに向けて・・・。
 もう、心ない権力者との戦いなどさっさと止めて、その尊い奇跡の命を今度は自分の短い一生のために大切に使って欲しい。大丈夫、世代が移っていけばまた必ず新しいあなたたちが現れて、あまり展望のない未来であっても、その情熱はきっと受け継がれていくだろうから。

 K村さん、旅先からの貴便落手しました。カナザワですか。大いに旅を満喫されますよう。本日はこの辺で。


 
コメント
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