入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「冬」(42)

2020年12月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 昨日会った猟師のA氏によれば、心配していた入笠周辺の積雪量はそれほどではないだろうという。これは先日あの人たちが半対峠を猟場にして、イノシシ狩りをやった際の現地の雪の状態からの推測だ。だからそれが果たして即牧場へも当てはまるかは分からない。それでも幾分か気が楽になった。
 
 A氏によれば、今年のイノシシ猟は不振だという。この時季の肉は脂がのって美味いはずだが、半対の辺りはかなり伐採作業が盛んなため、そのせいで群れが移動してしまったと言っていた。確かに、今年は牧場も殆どイノシシの被害はなかった。前年に起きた豚コレラの影響かと思っていたところ、県などの調査によれば、天竜川の西で発生したコレラは川が防波堤になって東にまでは及んでいないという。それもありかと思った。
 ただ、だとしたら毎年のように放牧地にあれだけの被害を及ぼしてくれた主らはどこへ行ってしまったのだろうか。とにかくイノシシに比べたら、鹿の被害など可愛いもので、あの野獣らときたら一夜にしてヘクタール単位で草地を掘り起こしてしまう。その惨状たるや、高性能のトラクター並み、いやそれ以上かも分からない。爆音気機を借りてきたり、罠を仕掛けてみたが、とてもそれでは歯が立たないし追い付かない。牧草地の根の辺りにあるコガネムシの幼虫などは、イノシシにしたら牛や鹿が求める塩のような大ご馳走なのだろう。一夜にしてあれだけの広い範囲に生えている草を根こそぎにして立ち去ってしまう。一体どれほどの数の仕業だろう。
 冬の今ごろになると夏と違って、イノシシの脂肪からは黄色っぽさがすっかりと消えてきれいな白色になる。どこかの国では豚の脂肪が何よりか貴重だと聞いているが、イノシシの場合はこの脂肪が最も美味く、なければ肉の価値は激減する。譬えるなら和牛からオージビーフ並みに落ちてしまう。味噌味にして煮てもいいし、すき焼きにしてもいいが、どちらも、ゴボウは入れた方がいいだろう。
 安くはない。いつだったか極上の部位は1万円以上した。それでも、covid-19さえなければ、親しい人たちを呼んで宴を張りたいという気はある。できれば、宿は囲炉裏のある古民家がいい。
 
 そうか、きょうはXmas Eveか。火星と土星の接近を目にして「東方の三博士」たちは神の子の誕生を予言し駆け付けたと聞くが。本日はこの辺で。
コメント
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