今朝、8時ごろだったか、室内の気温が7度もあった。西山(中ア)の上部は雲の中だったが、中腹から山裾にかけて昨夜は雨のようだった。
荊口を過ぎても、さらに芝平に来ても、冬の殺気などは全く感じられず、むしろ雪融けが始まった春先のような緩んだ雰囲気に驚いたほどだった。途中、漁労長山奥氏の隠れ家に立ち寄り、期待通りの釣果を確認してきた。人の好い氏は、上では不便だろうからサクにして、明日持って来てくれるという。有難いやら、申し訳ないやら。
雪は枯れ木橋を過ぎても走行に支障となるような量はなく、オオダオ(芝平峠)を過ぎてようやく雪道になった。しかし、その量は前回よりか少なく、どうやら下で案じていたほどの降雪はしばらくなかったようだ。シャーベットのような雪に車輪を滑らせないように上がってきたが、いつも冬期に手を焼かされるド日陰の大曲がりも難無く過ぎることができた。ただ、気温が急激に落ちれば、この水分を多量に含んだ雪は牙となるだろう。さらにその上に雪でも積もると、ますます気は抜けない。何しろ、「何年かに一度の寒気」とやらの来襲が予報されているのだから。
牧場へは正午過ぎに到着。天気は曇りで、霧は権兵衛山を隠してかなり下の方まで降りてきている。気温は零度だったから、100㍍当り0.7度の温度変化という目安はぴったりと合致した。時折、突風がうなりを上げて吹いたりするも、概して静かだ。雨は止んで、羽毛のような雪が思い出したように舞う。そんな外の様子を眺めながら、きょうはもう何もしないでいよう。
3時過ぎ、青空が拡がってきた。にもかかわらず、気温は上がらず逆に氷点下3度まで下がった。そのせいであろうか、不気味な突風の音を聞く頻度が高まって、気温はまだ下がりそうだ。これが遅れた寒気の予兆であるなら、この思いがけない青空の出現は不気味だが納得できる。周囲の落ち着いた渋い灰色の雰囲気に、まるで招かざる客が割り込んできたようだ。
気温が高かったためウイスキーはドロドロにはならない。だからというわけでもあるまいに、珍しく今アルコールを欲していない。ビールすらも、不思議だ。
本日はこの辺で。