昨日の夕方、待っていた梅の花が3輪咲いているのを見付けた。ところが、また寒くなるらしい。そうなると、開花の勢いが止まってしまい、梅の花ばかりか、昨春はこっちの方が早かったボケの花も、今年はまだ先のことになってしまうだろうか。1年前の春はなぜかこの木の蕾の中からたった1輪だけが咲いて、その後が続かず、大分遅れてから咲き出した。日当たりとか、風の流れとかに特に違いがあるとは思えないのに、1本のボケの木にも生育の差があれほどあるとは意外だった。
梅の花を正面から撮ろうとして脚立まで持ち出したのに、どうしてもうまくいかず、1輪だけ咲いている貴重な枝を折ってしまった。その中にはもうすぐ花を咲かせそうな蕾もあり、持ち帰って花瓶に生けた。今朝水をかえてやった時に見たらもう1輪咲きそうな蕾があり、少しでも日に当てようとして外に出してある。
思い付いて、家の西側にあるなだれ(傾斜した所)、「シタハバ」へ行ってみたら、思った通り今年も蕗の薹が出ていた。行事と言えば大袈裟ながら、昼の味噌汁の具と、蕗味噌は夜の酒の添え物にしようとして目に付いた4株だけを摘んできた。今年も尊い春を頂くことにする。
これほど連日草花のことを呟くと、結構そういう方面に関心が強いのかと思われそうだが、そうではない。ここでよく酒のことを語るから、大酒飲みのように思われているかも知れないが、これまたささやかなもので、それと同じだ。
敢えて言えば、清貧独居禁欲の単調平凡な日々にあって、梅の蕾の開きかけた無垢な白さを目にするのも、なだれに顔を出した蕗の薹の苦みを味わうのも、これまた同じ言葉を繰り返すが、さ・さ・や・か・な・この季節への単なるクマやカエルのような動物的反応でしかない。しばらく続く。
toirinさん、ありがとう。本日はこの辺で。