市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

市長選告示まであと2週間たらず…リベンジに燃える未来塾と高橋由信候補

2010-03-22 20:41:00 | 安中市長選挙
■公職選挙法第129条では、選挙運動は、選挙の告示日から投票日前日までの間を指しており、この期間しかできません。つまり、告示日前の選挙運動=事前運動は一切禁止されています。選挙運動期間の前に投票依頼などの選挙運動をすることを事前運動といいます。

 事前運動禁止の目的は、各候補者の選挙運動を同時に開始し、無用の競争を避け、また、選挙運動費用の増加を抑制し、カネのかからない選挙を実現することです。チラシの配布などが、選挙運動にあたるかどうかの判断は、その行為のなされる時期、場所、方法について、総合的に実態を把握して行われますが、公職選挙法の解釈が曖昧なため、どこからどこまでが許されるのか、あるいは許されないのか、わかりません。


安中署玄関先の安中市長選挙事前運動取締本部の立看板。4月4日の公示日に向けていよいよヒートアップする事前運動にどう対応するか注目される。

 岡田市長のこれまでのやりかたをみると、ダイレクトメール、新聞折り込み、戸別訪問、金品配布など、あらゆることをやっても、警察の世話になっていないことから、すくなくとも安中市における市議選、県議選、市長選では「なんでもあり」という認識を持っている市民有権者は大勢います。

■これまでに4度の市長選を経験した当会事務局長の話によれば、事前運動や選挙期間中の運動でも、選挙管理委員会や警察からあれこれうるさく指導されたそうですが、他候補の陣営にも同じような指導がされたのかどうかは、極めて疑問だということです。

 たとえば、一日中、選挙カーで遊説するより、遊説は代理に任せて、候補者本人はタスキをはずして、有力者まわりをするほうが効率的だということです。また、各地における遊説中、集まった有権者に法定ビラを配布することは出来ますが、周辺の民家の庭先や郵便受けにポスティングした場合、反対陣営の支援者の住居だったりすると、警察に通報されて、警告を受けます。

■こうして、他の候補がやっているのをみて、常識的に違反行為ではないかと思っていても、警告が出たり出なかったりするわけです。つまり、もともと曖昧な公職選挙法をどう解釈するかで、各候補の選挙運動には、いろいろな行動制限幅の差異が生じるのです。

 このような場合、選挙管理委員会や警察、検察に顔が利くほうが有利です。この点からしても、今回の安中市長選では、市議5期+県議3期+市長1期を経て長年にわたり保護司や交通安全協会に関わっている岡田候補と、市議4期の高橋候補では、どちらが有利であるかは明らかです。ということは、相手候補と同じことをやる限り、公職選挙法適用の心配はないということができます。

■選挙運動は、立候補の届け出から投票日前日の選挙運動期間でなければできません。しかし、立候補のための準備や政治活動は、投票依頼などの選挙運動を伴わない限り事前運動に該当しません。事前運動に該当しない活動例としては、次のような活動があります。
○立候補準備行為:政党の公認依頼
○選挙運動の準備:選挙事務所、車、スピーカ、演説会場の借入交渉。選挙事務所用などの看板作成、選挙運動用の公報・ポスター・ビラ作成、運動員や応援演説の依頼など。
○政治活動:個人・政党による政策普及活動、議会報告会、議会レポート配布。ただし、特定の候補者の当選を図るための活動は事前運動に当たる。
○後援会活動:会員募集、総会開催などの後援会活動が、候補者の政治的勢力擁護のための行事開催でない場合は事前運動に当たる。

 このため、告示日までは、政策の普及という観点から、ビラに「討議資料」という文字を印刷しておくのがよい、ということが言われています。

■高橋候補の場合、これまでに1月31日に議会報が新聞折込されたほか、2月24日の出馬表明後の3月7日に次の内容の後援会ニュースが新聞折り込みされました。

**********
≪討議資料≫
~まちづくりをみんなで~
輝け市民力 あんなかが変わる
高橋よしのぶ後援会ニュース 2010年3月号
高橋よしのぶ後援会 安中市原市620-4 TEL097-381-1910 
http://www5.wind.ne.jp/t-yoshinobu

<私の決意>
あんなか6万3千市民と一緒につくる「まちづくり」を!
 皆様の絶大なるご支援のもと、4期(15年)にわたり議員活動を行わせていただき感謝申し上げます。また、同時に地域ボランティアを行う中でたくさんの方々にお会いすることができました。これらの活動を通じ皆様からのご意見やご要望をお聞きし市政へ反映させてまいりました。しかしながら現在の市政運営に対し市民の皆様から「私たちの声が届かない」「安中が取り残されている」「元気がない」等々とても残念な声が上がっています。
 私はこのような状況だからこそ、今「市民力」を結集し、安中を変えていくチャンスだと思っています。ピンチをチャンスに変える!
 変わるのを待つのではなく、自ら変えていく必要があると考えます。皆様と共に「あんなかのまちづくり」を真剣に議論し合い、できることから実践し、誰もが自慢や誇りの持てる「あんなか」を目指します。
         平成22年3月 高橋由信

<安中市長選高橋市議が出馬表明>
 任期満了に伴う安中市長選(4月4日告示、11日投開票)で、新人で市議の高橋由信氏(53)=岩井=が24日、高崎市役所で会見し、無所属で立候補する意志を表明した。
   2010年2月25日付上毛新聞より抜粋

<高橋よしのぶプロフィール>
氏名:高橋由信 (たかはし よしのぶ)
生年月日:昭和31年7月6日
年齢:53歳
特技:初対面の人でもすぐに仲良くなれる、手話
好きな食べ物:肉じゃが、煮豆、カレーライス
夢:市民参加型のまちづくりができるようにすること。

=経歴=
昭和50年 県立安中高等学校卒業
昭和53年 安中手話サークル創立、手話通訳及び指導開始
昭和55年 安中市青年団連合会会長、第9回群馬県洋上大学参加
平成元年 地域づくり団体「未来塾」創立メンバー
平成3年 安中市議会議員選挙初当選
現在、4期目在任中、市民文教常任委員長、経済建設常任委員長、議会運営委員長
・群馬県地域づくり協議会会員
・地域づくり団体「未来塾」運営委員
・安中聴覚障害者協会相談役
・安中手話サークル役員
・「みんなで創るあんなか」市民の会会員
・有限会社松本商店社員

自分たち(あんなか)の「まちづくり」は市民(みんな)で決める
~市民参加型の市政を目指します~
高橋よしのぶの目指す政策(要約編)
・大学等の達携による若い世代の力を市政に活かします
・仮称「あんなか市民会議」を設置します
・元気な市役所づくりを目指します
・安中版「予算読本」を作成、配布します
・ファミリーサポートセンターを設置します
・誰もが楽しく利用できる図書館を目指します
・市内の施設等のバリアフリー化を進めます
・公立碓氷病院の改革を進めます
・特別養護老人ホーム待機者の解消を目指します
・安中市ゆかりの人名辞典を作成します
・安中市の歴史や文化、伝統を再検証し、教育に活かします
・学校の裁量予算を増やします
・お年寄りのふれあいの場、仮称「元気の家」を認定支援します
・花いっぱいのまちづくりを推進します
・トロッコ列車の延伸を目指します
・安中高校跡地の利用を再検討します
・市民と行政の協働を推進します
・合併の検証を行ない、市政に活かします。
[皆さんのご意見、ご感想、夢などを是非お聞かせいただき、さらによい政策にしていきます。]

<事務所開設のお知らせ>
この度、下記の場所に「高橋よしのぶ後援会」事務所開設のはこびとなりました。近くにお越しの際には是非お立ちより下さい。一同、お待ち申し上げております。
安中市原市620-4(JA本所となり)電話:381-1910

<ボランティアを募集しています>
この取り組みを応援してくださる方、募集中です。
・ご近所などにチラシを配布する
・電話かけ
・ハガキ、封筒の宛名書き
・チラシ折り
・街頭演説のお手伝い
・事務所のお手伝い
・ポスター貼り
・事務所のお手伝い
・お花のお世話 …等々
色々なお手伝いがありますので、ぜひご協力ください。よろしくお願いいたします。

<高橋よしのぶ一般質問に立ちます>
 来たる3月16日、市議会定例議会において、高橋よしのぶが一般質問を行います。みなさま、ぜひ、傍聴にお出かけください。
 日時:3月16日(火)午前9時より
 場所:安中市役所3階 市議会議場

<4月11日は安中市長選挙の投累日です。>
 時間は午前7時~午後6時までです。大切な1票です。みんなで「まちづくり」に参加しましょう!
 投票日当日、お仕事、旅行などで投票できない方は期日前投票をしましょう。
 場所:安中市役所または松井田支所
 時間:午前8時~午後8時
 *投票所入場券をご持参ください。

高橋よしのぶの最新情報はパソコン、携帯電話からホームページヘアクセスしてください。
カメラ付き携帯電話をお持ちの方は左のQRコードを読み取ってください。
PC用サイト http=//www5.wind.ne.jp/t-yoshinobu/  高橋よしのぶ後援会
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■このように、高橋候補の告示前の不特定多数の市民にたいする新聞折込チラシでは、候補者本人ではなく候補者の後援会名で、政策の普及という観点から、これはあくまで事前運動ではないという意味を強調して≪討議資料≫という名目で発行されています。岡田候補も、自分の後援会報名で不特定多数の市民にチラシを乱発していますが、≪討議資料≫という一語は入れてありません。共に候補者本人の顔写真と氏名入りで、公約スローガンやマニフェストらしき文言が入れてあります。

 厳密に言えば、このようなチラシは、事前に選挙管理委員会に提出して内容をチェックしたあと、法定ビラとして2種類認定してもらい、選挙告示日から、大っぴらに配れることになります。ただし、その場合でも、不特定多数へのポスティングや新聞折込みは、選管や警察に公選法違反だとして受け止められます。

■選挙運動は、あくまで選挙期間中のみに限られ、経費や手間などの面で、無用なコスト負担を抑制し、候補者間の公平を維持することが、公選法の趣旨だからです。

 新聞販売店の強力な支援を受ける岡田候補と異なり、高橋候補の場合、新聞販売店に新聞折り込みを拒否されれば、ボランティアによるポスティング作戦に依存しなければなりません。実際に、3月20日(土)の早朝、地元岩野谷地区に一斉にポスティングが行われました。その際、配布されたのが、高橋候補のブログにも掲載されているフルカラーのチラシです。これにも≪討議資料≫とあります。そのほかにも、≪討議資料≫と書かれた後援会事務所開設のおしらせや、後援会申込書の料金受取人払の葉書が添えられていました。




 さらに、3月22日(月)午前10時ごろ、地元岩野谷地区を高橋候補本人の宣伝カーが巡回しました。既に選挙運動が開始されたのかと思った住民もいたほどです。岡田候補のお膝元でもあることから、岡田陣営の支援住民の中には、選管に通報した者もいたかもしれません。

■もちろん岡田候補も手をこまねいているわけではありません。得意の新聞折込みチラシ作戦ばかりではなく、市職員やOBらを使って選挙の事前運動のため、着々と票固めの作戦を展開しています。明日23日には、地元有力者を集めて会合を開くという情報もあります。前回は商品券や清酒等の配布などについて選挙終了後、通報されましたが、今回は前回のような自由奔放な事前運動が展開できるのかどうか、注目されます。


3月22日午後3時ごろの岡田候補の事務所。支援者の車7台が駐車していたが、中で密談中らしく、ひっそりとしていた。

■3月18日付の東京新聞によると、3月28日(日)午後2時から、安中市文化センターで、安中青年会議所(JC)主催で、安中市長選(4月4日告示、同11日投開票)の立候補予定者による公開討論会が開催され、立候補を表明している現職の岡田義弘氏(71)と新人で市議の高橋由信氏(52)の二氏から参加の回答が得られたとのことです。

 安中JCでは、事前に市内の各団体や有識者らから得た質問を取りまとめ、テーマごとに○×や一問一答形式で問い、「立候補予定者の政策や政治姿勢を見極める機会に資するため」としていますが、残念ながら観覧者の質問は受け付けないそうです。

■厳密には、こうした立会演説会は、選挙期間中に候補者同士が話し合って行うものですが、フリーマーケット中止問題をめぐり岡田市政vs未来塾との間で、3月25日(木)午後1時30分に地裁高崎支部で最終弁論が控えている状況下では、第3者の仲介でないと両陣営の了解が得にくいのも事実です。

 公開討論会の入場は無料です。詳しい問い合わせは電話027(382)2824の安中JCまで。

【ひらく会情報部・選挙不正監視班】

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