市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

大同有毒スラグ問題を斬る!・・・上武道路に不法投棄された不純物について群馬県議会での報告書を入手②

2017-02-12 23:29:00 | スラグ不法投棄問題
■2017年3月19日に全線開通することになると国交省が発表した上武道路は、さながら「有毒スラグ街道」の異名をほしいままにしています。この上武道路に2016年10月スラグが不法投棄された事件について、群馬県議会で調査結果の報告が行われたようです。その報告資料が当会にも情報提供されましたので、前回に引き続き見ていきましょう。(当会にて文字起こしをしました、誤字脱字などがありましたら、ご一報ください)

**********PDF ⇒ tcnhs.pdf
                   平成28年12月7日
                   環境森林部廃棄物・リサイクル課
                   産業廃棄物係

  国道17号上武道路工事現場から鉄鋼スラグに類似する
  不純物が発見された件に関する調査結果について

 平成28年10月20日付け国土交通省関東地方整備局高崎河川工事事務所は、国道17号上武道路の工事現場で鉄鋼スラグに類似する不純物約10個が発見されたことを発表しました。これを受けて、当該工事の建設材料の納入業者等に対し廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)に基づく調査を行ってきたところ、その結果は次のとおりです。

1.調査経過等
①立入検査(廃棄物処理法第19条第1項)
・平成28年10月21日(株)佐藤建設工業
②報告の聴取(廃棄物処理法第18条第1項)
・平成28年11月28日(株)佐藤建設工業
           大同特殊鋼(株)
2.調査結果
①(株)佐藤建設工業は、平成22年頃、同社の通称「村上採石場」(渋川市村上地内)において、場内作業道路のぬかるみ補修のために仮設道路材として鉄鋼スラグを使用した。採石場内での鉄鋼スラグの使用状況及び天然砕石等の採掘・積込場所の調査結果から、仮設道路材として使用された鉄鋼スラグが場内で掘削した天然砕石(山砕300-0)に混入し、出荷された可能性が高い。
 なお、天然砕石(山砕300-0)の出荷先については、平成26年2月から平成28年10月までの間、上武道路工事のみで、それ以外には出荷されていない。
②(株)佐藤建設工業が出荷品を一時保管していた通称「石合資材置場」(渋川市小野子地内)入口付近に鉄鋼スラグが散在していたことから、県職員立会いの下、同資材置場に保管中の砕石を撤去させ元の地盤まで掘削したが、鉄鋼スラグは確認できなかった。このため、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
③ 同様に、(株)佐藤建設工業が出荷品を一時保管していた通称「中央橋資材置場」(東吾妻町大字箱島地内)を調査したところ、敷地外周の側溝外側等で少量の鉄鋼スラグが確認されたが、同所における出荷品の一時保管の状況から、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
④(株)佐藤建設工業は、平成24年12月、本社駐車場(渋川市小野子地内)において敷き砂利として鉄鋼スラグを使用したが、同所における出荷品の積卸し作業はなく、同所において鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
⑤(株)佐藤建設工業又は同社の役員等が所有又は使用権原を有するその他の土地についても調査したが、他に鉄鋼スラグは確認できなかった。
3.事業者に対する指導
(1)(株)佐藤建設工業に対する指示
① 撤去した鉄鋼スラグを含む土砂・砕石(約304㎥)について適正に処分し、その結果を報告すること。
② 村上採石場の鉄鋼スラグ使用箇所付近からは、県が指示するまで採石等の出荷をしないこと。
③(株)佐藤建設工業が使用し、又は使用していた土地の総点検を行い、未確認の鉄鋼スラグの使用箇所又は未使用の鉄鋼スラグの保管等がないか確認し、その結果を報告すること。
(2)大同特殊鋼(株)に対する指示
①(株)佐藤建設工業が鉄鋼スラグを使用した箇所の環境調査を実施し、その結果を報告すること。
4.使用箇所の解明及び環境への影響について
① 鉄鋼スラグが発見された上武道路の工事箇所が前橋市内であったことから、廃棄物処理法及び土壌汚染対策法を所管する前橋市に対し、県から調査結果等の情報を提供した。
② 今後とも鉄鋼スラグの使用箇所の解明を進める、あらたに使用箇所が判明した場合は、これまでと同様の方法で環境調査を行い、その結果を速やかに公表する。
③ 判明した使用箇所はすべて県がリスト化し、今後も継続して、地下水等の常時監視のなかで、環境への影響について監視を行っていく。
**********

 前回のブログ報告についてはこちらです。↓↓
〇2017年2月5日:大同有毒スラグ問題を斬る!・・・上武道路に不法投棄された不純物について群馬県議会での報告書を入手①
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2231.html

 今回も疑問だらけな報告書を見ていきましょう

■まずは前回の続き調査結果①から、

なお、天然砕石(山砕300-0)の出荷先については、平成26年2月から平成28年10月までの間、上武道路工事のみで、それ以外には出荷されていない。

として、上武道路工事以外にはスラグは混入していない、とほのめかしている文になっていますが、山砕300-0以外の天然石は、たとえば群馬県・県土整備部発注の工事現場などに出荷されていないのでしょうか?

 大同特殊鋼・大同エコメット・佐藤建設工業が、有害スラグ入り建設資材を販売するために作成した詐欺まがいなパンフレットに群馬県に立ち入り調査を受けた佐藤建設工業の天然石採取場が掲載されています。

 詐欺まがいなパンフレットはこちらです。↓↓
http://blog.livedoor.jp/lytton_cyousadan/archives/3232616.html

パンフレットに掲載されていた天然砕石製造(佐藤建設工業)の様子。図解を見ると破砕分級をして、建設重機でスラグ運搬車にスラグ混合砕石を積み込んでいることが分かる。破砕分級とは、ネットで調べると細かく砕いて、フルイなどで大きさを整えることと説明されている。

 「村上採石場」(渋川市村上地内)において、場内作業道路のぬかるみ補修のために仮設道路材として鉄鋼スラグを使用し、それが天然砕石(山砕300-0)に混入したと説明されていますが、大同特殊鋼由来のスラグはなんにでも混ぜやすいよう40ミリまたは30ミリであったことから、パンフレットの写真のように砕石分級設備にスラグが入ってしまえば、フルイの目をくぐり抜け、他の天然砕石(山砕300-0)以外の建設資材に簡単に入り込んでしまうのではないでしょうか?

 つまり上武道路日輪寺改良その8工事と同時期に使用された佐藤建設工業の全ての建設資材には、スラグが混入している可能性があります。天然石に混入された大同スラグには、環境基準を超えるフッ素毒が含まれています。フッ素毒は常温では、土や石と混ぜても毒は消えません。

■調査結果②も疑問だらけな内容になっています。

②(株)佐藤建設工業が出荷品を一時保管していた通称「石合資材置場」(渋川市小野子地内)入口付近に鉄鋼スラグが散在していたことから、県職員立会いの下、同資材置場に保管中の砕石を撤去させ元の地盤まで掘削したが、鉄鋼スラグは確認できなかった。このため、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。

 ちょっと調査結果②を分解してみましょう。

通称「石合資材置場」(渋川市小野子地内)入口付近に鉄鋼スラグが散在
 ↓
同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。


 なんでやねん!と、群馬県のボケ報告に対する県民の皆様の突っ込みが聞こえてきそうです。


当会に情報提供のあった「石合資材置場」の様子。

情報提供のあった写真に写っていた資材置場入り口付近の有害スラグ。入り口にスラグがあるという事は、どこかに有害スラグが混入されたということだ。

 情報提供のあった写真はこちらをご覧ください↓↓
〇2015年6月30日:大同有毒スラグ問題を斬る!・・・不法投棄を野放しにする行政の怠慢をよいことに再び勢いづく実行犯ら
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1653.html#readmore

■資材置場の入り口に有害スラグが散在しているという事は、この置き場で有害スラグと天然石と混合していたことを意味しています。この場所から上武国道に天然石を出荷していないのなら、2016年10月に問題となった上武道路日輪寺改良工事に有害スラグが混入した可能性が低いと言えるでしょう。

 しかし群馬県のボケ報告では次のとおり結論付けられています。

県職員立会いの下、同資材置場に保管中の砕石を撤去させ元の地盤まで掘削したが、鉄鋼スラグは確認できなかった。このため、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。

 「このため」としていますが、地盤まで掘削してスラグが確認できなかったことが、なぜ「スラグが混入した可能性が低い」につながるのでしょうか?「地盤まで掘削しなくたって入り口に大量にスラグが散らばっていれば、可能性があるじゃないか!」と突っ込みたくなってしまうのは当会だけでしょうか?

 入口付近に有害スラグが散らばっていて、それ以外にスラグが見つからなかったのなら、隠し持っていたスラグを売りつくしてしまったか? 或は、他の場所に隠したか? ということになるのではないでしょうか?


2016年11月3日文化の日の祭日にもかかわらず、慌てて通称「石合資材置場」を片づける様子。入り口に散在していた有害スラグは、この慌てて片づけた時にこぼしたものではないだろうか?可能性はゼロではないはず?

佐藤建設工業の本社裏に隠されていたフレコンパック。やはりこのフレコンパックは外部から持ち込まれた?もので、このなかから、盛り土材に混ぜていた?と考えるのが自然だ!資材置場などにスラグがあったのなら、フレコンパックに詰め込まずに、直接トラックに積み込むだろう。今までも片づける際は、2連結のトラックに直接積み込んでいた。

〇2016年2月10日:大同有毒スラグを斬る!・・・佐藤建設工業の石合資材置き場で起きた文化の日の怪しい動き
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2206.html#readmore

■スラグが、資材置場に散在していたことは、どこかに移動し未だに有害スラグを隠し持っているか?ここから工事現場に有害スラグが出荷されたことを意味しています。佐藤建設工業の建設資材は未だに有害スラグが混入する可能性がある建設資材です。建設工事に使用された佐藤建設工業の建設資材は、全てリストアップし、撤去していただきたいのです。

 当会は、詐欺などの被害届の提出や刑事告発を行っていない購入側の建設会社も有害スラグ不法投棄の共犯者だと考えています。

 “きれいな群馬ちゃん”を守るためあらゆる法定手段を考えていきたいと思います。

【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】

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アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専・・・物質工学科アカハラ事件の調査に関する公開質問に依然未回答

2017-02-10 22:03:00 | 群馬高専アカハラ問題
■これまで電子情報工学科の学科長による陰湿なアカハラ行為が取りざたされた群馬高専では、2年間に3名の尊い寮生の命が失われていますが、情報公開の不徹底で、真相究明と責任の所在がおざなりになったままとなっております。こうした中、群馬高専のアカハラの実態調査の結果、あらたに同校の物質工学科でも悪質なアカハラ事件が発生していたことが明らかになったことから、市民オンブズマン群馬では2016年12月19日に公開質問状を提出し、同12月26日(月)午前10時30分に回答を求めて当会代表が同校を訪れたところ、「学校として、別紙に記載された内容について、事実関係を確認しているところであり、その結果を踏まえ、対応を判断したい。(事実関係の確認を終えていない段階では、これ以上のことは申し上げられない。)」とするメモを桜井総務課長から手渡されました。この経緯は当会の次のブログを参照ください。
○2016年12月29日:アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専・・・物質工学科のアカハラ事件の公開質問で学校側から3行回答
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2194.html#readmore
 本日、久しぶりに同校に電話をしたところ、桜井総務課長からは「引き続き調査中なので、現時点ではそれ以上のことは答えられない」という返事をもらいました。

 当会からは、「願書受付も終わり、2月19日の学力選抜試験と同22日の合格発表が終われば、時間的に余裕が出るでしょうから、調査のほうもはかどるでしょうね」と水を向けましたが、桜井課長からは「試験だけではなく卒業式も控えており、業務量は依然としてハイレベルの状況にある」という趣旨の説明がありました。

■そこで群馬高専のHPをチェックしてみたところ、「平成29年度入学者選抜願書受付状況について」と題するページに「→入学案内(本科)」とあり、ここをクリックしたところ、「平成29年度 一般選抜入学願書受付状況」という表を見つけました。これによると、再来週の2月19日(日)に実施される学力選抜試験には、次の志願者数が記録されています。

*****平成29年度 一般選抜入学願書受付状況*****PDF ⇒ 20170203h29nxiwtiqnj.pdf
                         平成29年2月3日現在
        1/30(月) 1/31(火) 2/1(水) 2/2(木) 2/3(金) 一般受付合計
機械工学科    7(0) + 17(1) + 9(0) + 2(0) + 0(0) = 35(1)
電子メディア工学科  5(17) + 17(2) + 4(2) + 1(0) + 0(0) = 27(4)
電子情報工学科  23(3) + 12(2) + 3(2) + 1(0) + 3(0) = 42(7)
物質工学科    4(0) + 15(3) + 3(0) + 3(0) + 1(1) = 26(4)
環境都市工学科  11(2) + 11(2) + 2(0) + 1(0) + 1(1) = 26(5)
  計      50(5) + 72(10) + 21(4) + 8(0) + 5(2) = 156(21)
**********

■ちなみに前年度、すなわち平成28年度(2016年度)の出願者のデータを調べたところ、次の情報が見つかりました。

*****2016年度 高専・私立高校 入試結果 【群馬県】*****
http://www.ikushin.co.jp/school/PDF/00510.pdf
                      (株)育伸社 入試情報センター
平成28年6月24日現在 *(  )内の数値は,全体で公表される場合の内数をあらわします。
<学科数と募集人数>
○全体
学科数:5学科、募集人数:200人
○学科別
学科名         募集人数
機械工学科       40人
電子メディア工学科   40人
電子情報工学科     40人
物質工学科       40人
環境都市工学科     40人
○平成28年度
群馬工業高等専門学校の平成28年度のデータを表で示す。
○推薦
=====群馬高専の推薦選抜=====
            志願者数  受験者数  合格者数  受験倍率
機械工学科       26    -      15    1.73
電子メディア工学科     19    -      15    1.27
電子情報工学科       26    -      15    1.73
物質工学科         29    -      15    1.93
環境都市工学科       20    -      15    1.33
(受験倍率=志願者数÷合格者数)
=====群馬高専の学力選抜=====
            志願者数  受験者数  合格者数  受験倍率
機械工学科       42    -      26    1.62
電子メディア工学科   31    -      26    1.19
電子情報工学科       67    -      26    2.58
物質工学科         42    -      26    1.62
環境都市工学科       26    -      26    1.00
(受験倍率=志願者数÷合格者数)÷合格者数)
**********

■このことから、平成28年度の志願者数と今年平成29年度の志願者数を比較してみました。すると次の通りになります。

*****出願者数の変化*****
           平成28年度   平成29年度  前年度比
機械工学科       42  -  35  =   -7
電子メディア工学科   31  -  27  =   -4
電子情報工学科       67  -  42  =  -25
物質工学科         42  -  26  =  -16
環境都市工学科       26  -  26  =   ±0
**********

 上記の計算式に間違いがないかどうかは群馬高専に確認してみないと本当のことはわかりませんが、前年度より出願者数が軒並み減少しており、とくにアカハラ事件の舞台となった電子情報工学科と、今回新たにアカハラが発覚した物質工学科がともに2桁の出願者数の減少ということで、なにか因果関係を感じざるを得ない数字となっています。

 当会では引き続き、物質工学科のアカハラ事件に関する学校側の調査と、その結果の公表を学校側に求めてゆくとともに、アカハラ情報不開示処分取消のための行政訴訟を通じて、アカハラ事件に学校側がどのように対処してきたのかを学校側が自ら公表することにより、開かれたキャンパスの実現に向けて微力ながら全力を尽くしてまいります。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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東電の毒牙から赤城と県土を守れ!…バイオマス発電補助金差止の出直し裁判の第1回口頭弁論期日が決定!

2017-02-06 19:23:00 | 前橋Biomass発電問題・東電福一事故・東日本大震災
■東電福島第1原発事故で放射能汚染された間伐材や廃材を群馬県内外から赤城山南麓に集積し、木質チップにした後、高圧プレスにかけて水分を絞り出し、その後ボイラーに投入して燃焼させ、蒸気タービンを介して発電機を駆動するという亡国事業を、あろうことか東電グループの関電工が進めています。そのため、当会では地元市民団体とともにこの事業に支出される補助金の交付差止のための行政訴訟を提起しています。最初に提起した事件では、住民監査結果通知が原告に届いてから30日を過ぎているのではないか、とか、まだ補助金は交付されていないから原告資格に疑義がある、などとする被告群馬県のいやがらせのため、第3回口頭弁論を経た今でも、本案に入れないままの状態が続いています。


 このため、原道子裁判長の訴訟指揮により、あらためて補助金の一部支払いが確認できた時点で住民監査請求を行っていたところ、この度、ようやく第1回口頭弁論期日に関する呼出通知が原告に届きました。当然、被告の群馬県にも届いたはずです。

 実は2月2日の午後4時ごろ前橋地裁から電話があり、「3月15日に別件の裁判があるようなので、同じ日ではどうか?」との打診があったので、「配慮くださりありがとうございます。ぜひその日でお願いします」と当会からお願いした経緯があります。

 いずれにしても、ようやく出直し裁判の開始ゴングが2017年3月15日(水)午前10時30分に鳴らされることになりました。地裁が配慮してくれたように、前橋バイオマス発電施設を巡る群馬県環境影響評価条例に定めた排ガス量がこの東電グループの亡国事業にルール通りに適用されているかどうかを確認するための公文書が不存在とされた事件(平成28年(ワ)第24号 公文書不存在決定処分取消請求事件)とちょうど同じ日時のタイミングです。

■まずは、送られてきた期日呼出状を見てみましょう。

*****第1回口頭弁論期日呼出状*****PDF ⇒ 201702061_.pdf

原告宛

事件番号 平成28年(行ウ)第27号
住民訴訟によるバイオマス補助金支払い差止請求事件
原告 小川賢 外1名
被告 群馬県知事 大澤正明
     第 1 回 口 頭 弁 論 期 日 呼 出 状
                        平成29年2月6日
原告 小川 賢 様
原告 羽鳥昌行 様
             〒371-8531
             前橋市大手町3-1-34
             前橋地方裁判所民事第1部合議係
                裁判所書記官 本 多 光 浩
                  電話027-231-4275 内線320
                  FAX 027-233-0901
 当裁判所に出頭する期日が下記のとおり定められましたので、同期日に出頭してください。
                 記
期     日    平成29年3月15日(水)午前10時30分
           口頭弁論期日
出 頭 場 所    第21号法廷(本館2階)

  出頭の際は、この呼出状を法廷で示してください。また、運転免許証等ご自身の身分を証する書類をご持参ください。
  身体の不自由などの理由で配慮を必要とされる方は、前もってお知らせください。
                1/1
**********

■関電工の亡国事業の施設建設が進められている電中研のすぐ近くに居住されている住民の皆さんによると、先日2017年1月30日(月)に関電工の本事業推進責任者・福本氏とこの事業の問題について電話協議をした際、とんでもない事実が発覚したとのことです。

 1月30日午後の協議では、住民側から「発電所の排水処理について、どこから認可されたのか教えてほしい」とお願いしたところ、関電工が「群馬県だ」と答えたので、住民側が「群馬県なのですか?」と確認したところ、関電工は「前橋市かもしれない」と直ぐに前言を翻したので、住民側は「前橋市だとしたら、どこの部署からでしょうか?」と確認を求めたところ、関電工は「今日の電話でははっきり答えられないので確認して回答する」といつもの“後捨て”回答でした。住民側が「何日に回答をもらえますか?」と念を押すと、関電工は「え~え~と、今週末」と頼りない返事でした。それでも住民側としては今度も「待っています」と言うしかないのです。

 また、進入道路が雨天時冠水するため、住民側の皆さんは関電工に対して、「どういう計算法で試算したのですか?」とかねてから質問していました。この度、関電工が「ダルボット式」の計算式を示してきたの為、住民側から「ダルボット式の計算方式は雨水排水に使用するもので工場排水 とは違うよね?」と疑問を呈したところ、関電工側は「はい。敷地内の道路排水」とあっさりと認める始末です。住民側は「そうですか、工場排水の設計と聞きましたが違うのですね。議論がかみ合わないですね」と関電工の相変わらず誠意のない対応に呆れてしまったのでした。

 住民の皆さんは、これまでも感じてきたところですが、関電工の本件事業推進の責任者である福本氏が、本当にこのバイオマス発電施設や、使用する木質燃料のことについて、どの程度の知識をもっているのかどうか、極めて疑問に思っています。

 関電工は一刻も早く、住民の皆さんへの不安解除のため、あらためて住民目線の説明会を開かなければ、こうしたとんでもない人物を計画責任者に任命した責任をきちんと認識しなければならないでしょう。

 これでは施設からの排水量についても、排ガス量規制に関する群馬県環境アセス条例が蔑ろにされた経緯と同様に。いつどのような形での申請が出され、それがどのような段階を経て承認されたのか、つまびらかにする必要があります。事業主体の関電工には説明をきちんと果たす責務があるはずです。

 関電工は、放射能汚染でたっぷりとセシウムが含まれる県内外の間伐材や廃材チップなどを製造する工場からは11トンもの排水が出ることから、もう少し排水量を減らせないかと検討している」などと地元住民らには説明しているようですが、これはそうしたフリを取り繕っているだけで、実際には排水量は行政との間で確定しているものと考える方が妥当だと思われます。

■ことほど左様に、行政と東電グループの関電工との癒着は根深いのです。こうした実態を、3月15日に予定されているダブル裁判で明らかにしていく突破口にしたいと当会では考えています。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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大同有毒スラグ問題を斬る!・・・上武道路に不法投棄された不純物について群馬県議会での報告書を入手①

2017-02-05 23:53:00 | スラグ不法投棄問題
■埼玉県熊谷市から前橋市に至る国道17号バイパスの「上武道路」(40.5%)が2017年3月19日に全線開通することになると国交省が2月3日に発表しました。ところがこの上武道路は、さながら「有毒スラグ街道」の異名をほしいままにしています。これに関連して、昨年2016年10月20日、国土交通省高崎河川国道事務所は「工事中の盛り土から鉄鋼スラグに類似する不純物が見つかった」と発表しました。後に、この不純物は鉄鋼スラグであることが公表されました。


有害スラグの利活用にたけた池下工業が受注した日輪寺改良その8工事。有害スラグ入り盛り土をきちっと撤去してくれたのだろうか?工事を請け負うときに共通仕様書などを守ると約束したはずだから、当初から「スラグ入り盛り土を使用する」と届け出をしていないのであれば、約束どおり撤去していただきたい。契約を守って工事をしてほしい。


この工事の下請けをしていたのは(株)佐藤建設工業。日輪寺改良その8工事では、やはり有害スラグが適度?に混入されていたようだ。土壌環境基準を超過しないように、注意深く盛り土とスラグの量を調整していたようだ。

■この2016年10月の上武道路にスラグが不法投棄された事件について、群馬県議会で調査結果の報告が行われたようです。その資料が当会に情報提供がありましたので、見ていきましょう。(当会にて文字お越しをしました、誤字脱字などがありましたら、ご一報ください)



**********PDF ⇒ tcnhs.pdf
                   平成28年12月7日
                   環境森林部廃棄物・リサイクル課
                   産業廃棄物係

  国道17号上武道路工事現場から鉄鋼スラグに類似する
  不純物が発見された件に関する調査結果について

 平成28年10月20日付け国土交通省関東地方整備局高崎河川工事事務所は、国道17号上武道路の工事現場で鉄鋼スラグに類似する不純物約10個が発見されたことを発表しました。これを受けて、当該工事の建設材料の納入業者等に対し廃棄物の処理及び清掃に関する法律(以下「廃棄物処理法」という。)に基づく調査を行ってきたところ、その結果は次のとおりです。

1.調査経過等
①立入検査(廃棄物処理法第19条第1項)
・平成28年10月21日(株)佐藤建設工業
②報告の聴取(廃棄物処理法第18条第1項)
・平成28年11月28日(株)佐藤建設工業
   大同特殊鋼(株)
2.調査結果
①(株)佐藤建設工業は、平成22年頃、同社の通称「村上採石場」(渋川市村上地内)において、場内作業道路のぬかるみ補修のために仮設道路材として鉄鋼スラグを使用した。採石場内での鉄鋼スラグの使用状況及び天然砕石等の採掘・積込場所の調査結果から、仮設道路材として使用された鉄鋼スラグが場内で掘削した天然砕石(山砕300-0)に混入し、出荷された可能性が高い。
 なお、天然砕石(山砕300-0)の出荷先については、平成26年2月から平成28年10月までの間、上武道路工事のみで、それ以外には出荷されていない。
②(株)佐藤建設工業が出荷品を一時保管していた通称「石合資材置場」(渋川市小野子地内)入口付近に鉄鋼スラグが散在していたことから、県職員立会いの下、同資材置場に保管中の砕石を撤去させ元の地盤まで掘削したが、鉄鋼スラグは確認できなかった。このため、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
③ 同様に、(株)佐藤建設工業が出荷品を一時保管していた通称「中央橋資材置場」(東吾妻町大字箱島地内)を調査したところ、敷地外周の側溝外側等で少量の鉄鋼スラグが確認されたが、同所における出荷品の一時保管の状況から、同所で出荷品に鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
④(株)佐藤建設工業は、平成24年12月、本社駐車場(渋川市小野子地内)において敷き砂利として鉄鋼スラグを使用したが、同所における出荷品の積卸し作業はなく、同所において鉄鋼スラグが混入した可能性は低い。
⑤(株)佐藤建設工業又は同社の役員等が所有又は使用権原を有するその他の土地についても調査したが、他に鉄鋼スラグは確認できなかった。
3.事業者に対する指導
(1)(株)佐藤建設工業に対する指示
① 撤去した鉄鋼スラグを含む土砂・砕石(約304㎥)について適正に処分し、その結果を報告すること。
② 村上採石場の鉄鋼スラグ使用箇所付近からは、県が指示するまで採石等の出荷をしないこと。
③(株)佐藤建設工業が使用し、又は使用していた土地の総点検を行い、未確認の鉄鋼スラグの使用箇所又は未使用の鉄鋼スラグの保管等がないか確認し、その結果を報告すること。
(2)大同特殊鋼(株)に対する指示
①(株)佐藤建設工業が鉄鋼スラグを使用した箇所の環境調査を実施し、その結果を報告すること。
4.使用箇所の解明及び環境への影響について
① 鉄鋼スラグが発見された上武道路の工事箇所が前橋市内であったことから、廃棄物処理法及び土壌汚染対策法を所管する前橋市に対し、県から調査結果等の情報を提供した。
② 今後とも鉄鋼スラグの使用箇所の解明を進める、あらたに使用箇所が判明した場合は、これまでと同様の方法で環境調査を行い、その結果を速やかに公表する。
③ 判明した使用箇所はすべて県がリスト化し、今後も継続して、地下水等の常時監視のなかで、環境への影響について監視を行っていく。
**********

 この報告を読むと、様々な疑問が噴出しますが、今回は調査結果①を見ていきましょう。

①(株)佐藤建設工業は、平成22年頃、同社の通称「村上採石場」(渋川市村上地内)において、場内作業道路のぬかるみ補修のために仮設道路材として鉄鋼スラグを使用した。 採石場内での鉄鋼スラグの使用状況及び天然砕石等の採掘・積込場所の調査結果から、仮設道路材として使用された鉄鋼スラグが場内で掘削した天然砕石(山砕300-0)に混入し、出荷された可能性が高い。
 なお、天然砕石(山砕300-0)の出荷先については、平成26年2月から平成28年10月までの間、上武道路工事のみで、それ以外には出荷されていない。


 特に注目されるところは次の箇所です。

「『村上採石場』の場内作業道路のぬかるみ補修のために仮設道路材として鉄鋼スラグを使用した。この補修のためのスラグが天然砕石(山砕300-0)に混入し、出荷された可能性が高い。」

 これほどまでに、佐藤建設工業の行状を信用してよいのでしょうか? さらに、

「天然砕石(山砕300-0)の出荷先については、平成26年2月から平成28年10月までの間、上武道路工事のみで、それ以外には出荷されていない。」

となっていますが、実際にはこの2年半余りの間にものすごい数の盛り土材が出荷されているのです。「終盤の平成28年10月になってたまたま混入した」などという説明をいったい誰が信用するでしょうか?

 また、この報告には、上武道路工事以外には有害スラグ混入砕石は出荷されていないことが強調されています。

 その一方で、当会には、過去に佐藤建設工業関係者の話として、(株)佐藤建設工業の出荷する盛り土材は100のサイズしかなく、天然砕石(山砕300-0)でも名だけ変えるのみで、中身はすべて天然砕石(山砕100-0)であるという情報が伝わってきました。事実、その情報のとおり、上武道路を見ると佐藤建設工業が納入した盛り土材は、すべて100ミリサイズであることが分かります。


佐藤建設工業が納入した上武道路の盛り土材はすべて100ミリサイズでガラガラだった。

 詳しくはこちらご覧ください
〇2014年9月5日:大同有毒スラグ不法投棄調査レポート・・・国交省技官への質問5「子どもたちへの影響は?」
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1385.html#readmore

■このように、県議会での報告では、「上武道路以外には有害スラグは混入していない」と報告されていますが、100ミリサイズの天然石が出荷されていれば、報告書にある天然砕石(山砕300-0)と名前は違えども、品物は同じであるので、有害スラグの混入が疑われることになります。

 当会に提供された情報には、別の資料も含まれていました。


再生砕石について「RC-40・RC-100が入手困難だ」として「切込砕石40-0・裏込砕石100-0を使用したい」とする工事打合せ書。本当に入手が困難だったのだろうか?佐藤建設工業はリサイクルの許可を取り消されたので、リサイクル品を作ることができなくなったために、便宜をはかったのではないだろうか?


「裏込め砕石100-0」という“天然石”の試験結果報告書。

■この「裏込め砕石」という“天然石”は、ブロック擁壁の裏側に詰め込む天然石ということのようですが、佐藤建設工業の天然石は100ミリ以上の大きいサイズは1種類しかなく、すべて同じ品物であるということです。

 となると、上武道路工事と同時期に施工されたこの工事についても有害スラグの混入が疑われるのではないでしょうか?群馬県民の安全安心を考える時、有害スラグの混入のおそれのある建設資材は全てリストアップして、全量を撤去していただきたいのです。

■情報提供のあった工事打合せ書には、次の記載があります。

「再生砕石について 表記について、当現場で使用する『RC-40・RC-100』の入手が困難な為、「切込砕石40-0・裏込砕石100-0」を使用したいので承諾願います。 ※添付資料 試験結果報告書」

 ところが、肝心の、入手が困難であることの裏付けとなる書類が添付されていません。裏付けもなくどうして入手困難だと判断できたのでしょうか?

 佐藤建設工業は、廃棄物を処理する許可を2016年8月に取り消される行政処分を受けています

 2014年2月以前は、有害スラグと天然石を混合した偽装再生砕石を販売していましたが、問題発覚以後、このように「再生砕石が入手困難」だとして天然石を使用してもらうよう県土整備部に働きかける手法により、販売していたことが分かりました。

 今回の上武道路工事にスラグ混入事件は、佐藤建設工業に便宜を図らう人たちにより、群馬県の公共工事にも問題が飛び火することになるのではないでしょうか?

 なお、群馬県の行政処分についてはこちらを参照してください↓↓
〇2016年8月5日:【速報】大同有毒スラグを斬る!・・・群馬県が佐藤建設工業の許可を取り消し!
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2095.html

【市民オンブズマン群馬事務局・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】

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アカハラと寮生死亡事件に揺れる群馬高専・・・2月3日に東京地裁で開かれた第1回口頭弁論

2017-02-05 18:24:00 | 群馬高専アカハラ問題
■当日は、高崎駅9時15分発の新幹線で東京に向かい、10時半に東京地裁に着きました。さっそく5階の522号法廷に着くと、次の開廷表が壁に貼り付けてありました。





裁判所合同庁舎(東京高裁、東京地裁、東京簡裁(刑事))。東京地裁は下層階にある。

*****開廷表*****
東京地裁
522号法廷(5階)開廷表
●開始/終了/予定   10:30/10:40/第1回弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第548号 / 難民不認定処分取消等請求事件
〇当事者      ヌンテラ・ウンドガラ・ノノ / 国
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道
●開始/終了/予定   11:00/11:10/第1回弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第499号 / 法人文書不開示処分取消請求事件
〇当事者      市民オンブズマン群馬    / 独立行政法人国立高等専門脱稿機構
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道

●開始/終了/予定   11/30/11:40/弁論
〇事件番号/事件名 平成27年(行ウ)第302号 / 難民不認定処分等取消請求事件
〇当事者      トロスヤン・ルーベン    / 国
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道
●開始/終了/予定   13:25/-/弁論(判決言渡)
〇事件番号/事件名 平成25年(行ウ)第602号 / 固定資産評価審査決定取得等請求事件
〇当事者      中村健三 外        / 府中市
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道
●開始/終了/予定   13:30/13:40/弁論
〇事件番号/事件名 平成28年(行ウ)第14号 / 難民の認定をしない処分取消等請求事件
〇当事者      キン・マウン・ウー     / 国
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道
●開始/終了/予定   14:00/16:00/弁論
〇事件番号/事件名 平成27年(行ウ)第256号 / 退去強制令書発布処分取消等請
求事件
〇当事者  リームチャルン・アビチャヤ     / 国
〇代理人
〇担当 民事第3部B2係
    裁判長 古田孝夫
    裁判官 荒谷謙介
    裁判官 南 宏幸
    書記官 向井弘道
**********

■たまたま、10時30分から別案件が開廷されていたので、傍聴席に入ってみたところ、10時30分からの難民不認定処分取消等請求事件が開廷中でした。傍聴席は当会代表一人だけでしたので、裁判長らは怪訝そうな顔をしていました。また、控室に行くと男性が一人いました。あとで、この男性が群馬高専のアカハラ情報不開示取消訴訟事件の高専側の訴訟代理人弁護士であることを知りました。

 11時10分前になったので、再度522号法廷の傍聴席に入りました。開廷前に書記官に、1月21日に当会が開催した総会の議事録を提出しました。当会代表が所定の手続きを経て今年も代表として承認されたことを証するものです。書記官も事情を察知してその場で受け取りました。また、免許証の提示も求められました。

 開廷3分前に法廷内に入り、裁判官の入廷を待っていました。定刻どおり裁判長が陪審裁判官2名を連れて入廷してきました。

 裁判長は着席するや否や、事件番号を読み上げた後、原告に向かって「小川さんですか?」と聞かれたので、「はい」と答えると、裁判長は「訴状を頂いておりますので、このとおり陳述しますか?」と訊ねて来たので、「はい、陳述します」と答えました。
※訴状:PDF ⇒ 20161026i.pdf

 裁判長は、今度は被告訴訟代理人に向かって、「被告は答弁書のとおり陳述ですね?」というと、被告弁護士は「はい」と答えました。
※答弁書:PDF ⇒ 20161026.pdf

 次に裁判長は「証拠書類として原告から甲1から7、ともに写し、被告から乙1、2を提出してもらっています。
※原告証拠書類:PDF ⇒ 証拠説明書20161026.pdf
            甲1~7号証20161026b17.pdf
※被告証拠書類:PDF ⇒ 証拠説明書及び乙1・2号証pdft.pdf

 被告側の主張は今回の答弁書のとおりですか?」と被告に問うと、被告弁護者「はい」と答えました。

 続いて裁判長は、原告に向かって「答弁書に対する反論は行いますね?」というので、「もちろんです」と原告は述べました。裁判長は「いつまで出せますか?」と聞くので、原告は「3週間ほど見て頂けるとありがたいです」と答えました。

 裁判長は「では、それを勘案して、次回期日を決めたいと思います」と言って、手元の手帳をペラペラとめくり、「次回の期日は、3月3日でいかがか?」と原告・被告双方に尋ねました。

 原告は「異存ありません」と答えると、被告弁護士は「えーと、10時以外なら大丈夫です」と言いました。

 裁判長は「では11時15分でどうでしょうか?」というので、原告は「大丈夫です」と即答しました。被告弁護士も「はい」と言いました。

 裁判長は「では3月3日の11時15分とします。書面のほうは、2月24日までにお願いします」というので、原告から「2月24日必着で提出します」と確認しました。

 「では、本日はこれで」と言い残すと裁判長は陪席の2名の裁判官を引き連れて法廷を退出していきました。入廷から退廷まで3分余りでした。



禁止行為を注意喚起する張り紙や立看板。


もはや風物詩とも言える裁判所前の歩道に立ち並ぶ不当判決に対する抗議文。いかに日本の司法が歪んでいるかを象徴するかのよう。くしくも米国で7か国からの入国禁止のトランプ大統領令に対して判事らが即時取消決定処分を行ない、三権分立がきちんと機能していることを我々日本人が痛感させられた。我が国では到底有り得ない出来事だ。

■帰路、今回群馬高専=国立高等専門学校機構が訴訟代理人として本事件を依頼した弁護士らが所属する田中・木村法律事務所(東京都中央区銀座5丁目7番1号 江島屋ビル7階)を訪れてみました。

 住所の番地を頼りに、丸ノ内線の霞ヶ関駅から東京駅との間にある銀座駅で下車し、地上に出て、銀座4丁目の交差点方向に歩くと、有名な三愛ビルと銀座フォリービルに挟まれた格好で江島屋ビルがあります。


銀座の案内図。

田中・木村法律事務所が7階にある江島屋ビル。左が銀座三愛ビル、右が銀座フォリービル。

7階にある法律事務所の看板。「木村美隆」だけ書いてある。

江島屋ビルのエントランス。

 1階の店舗脇の狭いエントランスからエレベーター前に行くと、7階に「田中・木村法律事務所」とあります。7階までゆっくりとエレベーターで昇り、ドアを開けると右手に何の看板も書けてない事務所の入口がありました。カギがかかっており、中に人の気配はありませんでした。どうやら藍澤弁護士は東京地裁に顔を出した後、どこかでまだ昼食をとっているようです。

 田中・木村法律事務所をネットで検索すると、被告側代理人となっている木村美隆弁護士(登録番号:18909。司法修習期38期)、平成26年の高専の不正経理問題などで文科省側調査チームの委員を務めていることからも、高専機構(文科省)の御用達弁護士のようです。
〇機構からのお知らせ(平成26年3月28日):「公的研究費等の不適正な経理処理について」
http://www.kosen-k.go.jp/news/news20140328.html

 事務所名で探してもサイトなどが確認できないことから、一般向けではなく、コネクションで法人の依頼を請け負っていくタイプの事務所かと思われます。

 また事務所の共同使用者として名前が掲げられている田中和という弁護士は、弁護士リストを検索しても出てきません。ネットで検索してみると平成12年に田中和法律事務所を継承し、田中・木村法律事務所として名称を変更し現在に至っているようです。銀座に事務所を構えるのはかなり難しいと思われます。

 木村美隆弁護士が高専関係でこれまで手掛けた案件としては、上記の他に、平成22年労働審判事件(平成22年(労)第293号)で福島高専を舞台にした教員(教官か)の評価を巡る紛争事件における、高専側の弁護事件があります。
http://1st.geocities.jp/dokuhousann/ib1.html

 この中で被告側に立った木村弁護士は「原告は納得できる説明をしなかった。だから学校が代わりにやった。原告が納得できる説明をしなかった以上、代わりにやった方法を説明する必要はない」として、「説明する場所が校長室という密室で、校長を取り込んでいるから嘘でも何でもあり」という高専の体質を代弁していることがわかります。

 さらに原告が準備書面で行った、「今後、関係者への事情聴取を行え」との請求に対し、木村弁護士は学校側の意向を反映して「公開事情聴取を行なえば“真実”が明らかになる」から絶対にやろうとしなかったことがうかがえます。

 この他、2008年の宇都宮地裁のストーカー判事の下山芳晴被告の弁護人をしたことがあります。

 木村美隆弁護士のプロフィールは所属する中央大学のHPに掲載されています。
  法務研究科/教授
  木村 美隆 KIMURA Yoshitaka
  【主な職歴】
  中央大学大学院法務研究科教授(2014/04/01-)
  中央大学大学院法務研究科特任教授(2004/04/01-2014/03/31)
  最高裁判所司法研修所刑事弁護教官(2000/04-2003/01)
  駒澤大学法学部非常勤講師(2000/04-)
  田中・木村法律事務所弁護士(2000/04-)
  中央大学法学部兼任講師(1997/04-2000/03)
  木村美隆法律事務所弁護士(1989/04-)
  弁護士(東京弁護士会)(1984/04/04-)
  小田久蔵法律事務所弁護士(1984/04-)
  最高裁判所司法研修所第36期司法修習生(1982/04-1984/03)

■一方、当日ひとりで東京地裁に出頭した藍澤幸弘弁護士(弁護士登録番号:32859。司法修習期:58期)のプロフールを見てみましょう。

 藍澤弁護士は東京都多摩市出身で、1995年に海城高等学校(新宿区大久保)を卒業し、1999年中央大学法学部法律学科を卒業し、2003年に司法試験合格。現在駒澤大学法学研究所の上級講座(刑法:刑法総論・刑法各論)を担当しています。このように、パートナーであり先輩である中央大学同窓の木村美隆弁護士の庇護のもと、弁護活動に携わっていることが分かります。

 藍澤弁護士のプロフィールを見ると、東京井の頭ロータリークラブの役員(法律担当)やら、公益財団法人武蔵野法人会の三鷹井の頭支部の役員(税務税制委員)と担当しており、西東京をエリアとしていることが分かります。ちなみに、国立高等専門学校機構の本部所在地は八王子です。


各階案内表。7階に「田中和・木村美隆弁護士」とある。

人の気配のない事務所。この田中・木村法律事務所が入居している江島屋ビル(所在地:東京都中央区銀座5丁目7-1)。構造 (規模)、鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)(地上8階 地下1階建)、築年月1972/01、沿線・最寄駅、「銀座」駅徒歩1分、設備詳細:☆24時間使用可能☆、☆光ファイバー☆、☆エレベーター1基☆とあり、事務所のスペースは21坪とある。この銀座4丁目交差点の界隈は坪当たりの賃料が2.2万円は下らないことから、事務所の賃料は月額46万円以上であると考えられる。このような高額な家賃をどうやって工面するか。それには一つでも多くの大口顧客を確保できるかどうか、次第となる。

殺風景なエレベータ前のスペースに、唯一彩を添える花。

■こうして、学校側が起用した弁護士は相当手ごわいようですが、我が国は法治国家ですから、違法を適法とする、つまりクロをシロにさせてはなりません。原告としてしっかりと反論をしていきます。

【市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

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