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損傷部位の運動機能を取り戻す「注射用ハイドロゲル」

2022年01月09日 22時20分55秒 | 医療情報

損傷部位の運動機能を取り戻す「注射用ハイドロゲル」

2021年12月15日(水)

カナダ・モントリオールに本拠を置くマギル大学の研究チームは、心臓や筋肉、声帯など"頻繁に動く組織"と融合して損傷を修復し、運動機能を回復させることのできる注射用ハイドロゲルを開発した。研究成果はAdvanced Science誌から公表されている。

本研究論文によると、独自開発によって得られたこのハイドロゲルは、細胞の成長・拡散・増殖に適していることが明らかにされており、動的な生体負荷を受けても細胞の生存率と機能を維持することができ、その構造は完全性を維持していたとする。著者らは「このハイドロゲルは細胞培養のための灌流マイクロフルイディクスや、声帯を模した灌流バイオリアクターに使用できる可能性が高いことが示された」と述べる。

これまで動的組織に十分に対応する注入素材は無かったため、研究成果と今後の展開には期待が大きい。研究チームは喉頭がん患者など、「声帯損傷を受けた人々の声を回復させるためのインプラント材」として使用されることに大いなる可能性を見込んでいる。

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新型コロナ オミクロン感染細胞、融合しにくく 重症化リスク低く 体内での広がり、限定か

2022年01月09日 22時07分37秒 | ウイルス

新型コロナ オミクロン感染細胞、融合しにくく 重症化リスク低く 体内での広がり、限定か

 2022年1月8日 (土)配信毎日新聞社
 

 国内各地で市中感染が相次ぐ新型コロナウイルスの変異株「オミクロン株」は、昨年夏に感染拡大の第5波をもたらしたデルタ株に比べ、重症化しにくい可能性が高まっている。ワクチンの効果なのか、それとも別の原因があるのか。細胞実験などでウイルスの特性に迫る最新の研究から、謎の一端が見えてきた。

 英国の研究チームがオミクロン株感染者約5万6000人をデルタ株の26万9000人と比較した結果、オミクロン株の場合は1晩以上入院するリスクが40~45%低かった。世界保健機関(WHO)の幹部は4日、デルタ株に比べオミクロン株は重症化リスクが低いとの見解を示した。

 この差はどこから来るのか。新型コロナウイルスは表面にある突起状の「スパイクたんぱく質」がヒトの細胞表面の受容体「ACE2」に結合して感染する。感染した細胞が他の正常な細胞に融合することで体内で広がり、融合した細胞同士が大きな塊になると、臓器の損傷など重篤な症状に結びつきやすいと考えられている。

 東京大医科学研究所を中心に新型コロナを研究する日本の研究チーム「G2P―Japan」は昨年12月、プレプリント(査読前論文)を相次いで発表した。それによると、オミクロン株はこの「融合しやすさ」がデルタ株と比べて低いという。

 チームはオミクロン株とデルタ株の違いを調べるため、ヒト由来の培養細胞を感染させ、周囲の正常な細胞への融合しやすさを比較した。その結果、オミクロン株の場合はデルタ株の数分の1だった。

 デルタ株のスパイクたんぱく質には「P681R」という変異があり融合しやすくなっているとみられるが、オミクロン株にはこの変異がない。チームの斉藤暁・宮崎大准教授(ウイルス学)は「オミクロン株は感染する細胞を『えり好み』する特性があり、広がりが限定されている可能性がある」と指摘する。

 さらにチームは、ハムスターにウイルスを感染させて実験。オミクロン株は感染後5日までの時点で、デルタ株などの従来株に比べ肺の細胞への感染が限定的で、肺機能の低下が見られず、体重も減らなかった。チームは「他の変異株に比べると、重症化しにくいと考えられる」と分析した。

 ◇患者増なら医療逼迫も

 一方、気がかりな特徴もある。ワクチンを2回接種した人の血液を調べたところ、接種から6カ月たつとオミクロン株に対する抗体の効果を表す「中和活性」の値が目立って低下する可能性が明らかになった。3回目の接種で数値は再び上昇し、再感染を防ぐ「ブースター接種」の効果はあると考えられるが、どの程度持続するかは不明という。

 チームの池田輝政・熊本大准教授(ウイルス学)は「オミクロン株は免疫から逃れる能力が高くなっている。(たとえ重症化リスクが低くても)感染者が増えれば相対的に重症者も増え、医療逼迫(ひっぱく)が起きる懸念がある。今後の新たな変異で増殖力や病原性が強まる可能性も否定できず、引き続き注意が必要だ」と話した。【岩崎歩】

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オミクロン株「会食でマスク外せば、ほぼ全員感染」…予防策は従来と変わらず

2022年01月09日 21時41分35秒 | ウイルス

オミクロン株「会食でマスク外せば、ほぼ全員感染」…予防策は従来と変わらず

 2022年1月9日 (日)配信読売新聞
 

 変異株「オミクロン株」が広がり、感染が急拡大している。予防策など注意点は何か。広島大の坂口剛正教授(ウイルス学)に聞いた。

 急拡大の背景には、オミクロン株の特徴がある。鼻から喉までの気道上部でウイルスが増殖し、くしゃみなどで広範囲に広がり、短期間で発症するので、爆発的に感染する可能性がある。「デルタ株の約6倍の感染力を持つ」と指摘する論文もある。

 医療従事者が、マスクなど対策をしながら感染した事例もある。会食などでマスクを外した場合は、ほぼ全員が感染してしまう。

 一方、肺の奥で増えるウイルスは少なく、重症化しにくい。ハムスターを使った実験でも、肺炎が起きにくいことが確認されている。

 ワクチンの効果について、英国の研究が報告されている。2回目接種の5か月後だと、オミクロン株の感染を防ぐ効果は5%を切るが、3回目接種の直後なら8割に高まる。入院率も9割近く下がるデータが出ており、重症化を防ぐ効果もある。

 予防策は従来と変わらず、会食などを控え、マスク着用や手洗いを励行することだ。過度に恐れたり、混乱したりせず、冷静に日頃の対策を徹底し、積極的にワクチン接種を受けてほしい。

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