Mars&Jupiter

おおくぼっちの屋根裏部屋へようこそ!

フランツ・シューベルトのピアノ・ソナタ第14番イ短調作品143(D.784)を聴く

2010-06-27 06:43:48 | フランツ・シューベルトの作品
昨日はウォーキングを休みました。
今回とりあげるのは1797年生まれのシューベルトの作品である。
彼の経歴については以前触れたので省略する。
ピアノ・ソナタ第14番イ短調作品143(D.784)は1823年に作曲された。
今回聴いたCDは、ラドゥ・ルプーのピアノ演奏による。
技巧的な作品というよりは内面的な音楽であり、彼が当時病気にかかり、
経済的にも苦しい状況にあったことも関係しているようである。
第一楽章アレグロ・ジュストは、ソナタ形式である。
冒頭のユニゾンで始まる第一主題は何か訴えかけるようでもある。
第二主題は穏やかなコラール風の旋律で対照的である。
展開部は第一主題を中心に扱われていくが、叙情的である。
再現部を経て、最後は穏やかな感じで静かに終わる。

第二楽章アンダンテは、変則的な三部形式で書かれている。
シューベルトらしい叙情的で歌うような旋律が奏でられる。
穏やかな部分と情熱的な部分が交互しながら、
最後は最初の旋律が奏され、静かに終わる。
第三楽章アレグロ・ヴィヴァーチェは、
ロンド・ソナタ形式で書かれている。
軽快で流れるような第一主題は華やかさをもっている。
対照的に第二主題は歌うような旋律である。
この対照的な二つの主題を扱いながら曲は進行していくが、
その技法はなかなかのものだなあと感じさせる。
圧倒的な感じで力強く終わるコーダもいい。
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フランツ・シューベルトのピアノ・ソナタ第16番を聴きながら星川駅から横浜まで歩く

2008-07-03 04:57:13 | フランツ・シューベルトの作品
昨日は星川駅から横浜まで歩きました。
今回から器楽曲・室内楽曲はドイツ・オーストリア編に入る。
途中聴いたのは、1797年生まれのフランツ・シューベルトの作品。
ずっと前に買っておきながら、聴いていなかったCDで、
ラドゥ・ルプーの演奏によるものがあったので聴いてみた。
聴いたのはピアノ・ソナタ第16番イ短調D.845(作品42)である。
1825年に作曲されたこの作品は、四つの楽章から構成されており、
ルプーはシューベルト独特の叙情的な世界を活かしながら、
ダイナミックさをあわせもつこの作品に対し、素晴らしい演奏を展開している。

第一楽章モデラートは、ソナタ形式による楽章で、
その形式的な部分ではベートーヴェン風な部分もあり、
悲劇的な主題がドラマティックな展開をみせていくが、
歌曲風で叙情的な主題にシューベルトらしさをみることができる。
第ニ楽章アンダンテ、ポコ・モッソは、主題と5つの変奏で構成され、
穏やかな音楽の中に、彼らしい歌曲の世界をみることができる。
第三楽章メヌエット、アレグロ・ヴィヴァーチェは、
三部形式による楽章で、トリオの部分が幻想的でいい。
前後の部分の軽快でダイナミックなところが、
ベートーヴェンを思わせるところがあり対照的である。

第四楽章ロンド、アレグロ・ヴィヴァーチェは、
流れるような軽快な音楽の中で、歌うような部分は、
シューベルトらしさが出ており、ダイナミックで
劇的な終わり方は、ベートーヴェンの音楽を感じさせる。
とはいえ、ベートーヴェンを意識しながらも、
その音楽から脱却した自分らしい音楽を、
創造できないかと苦悩していたことを感じさせる。
そういう意味ではシューベルトらしい歌の世界が、
このピアノ・ソナタにところどころで見ることができる。
それにしても作曲家というものは大変なものだ。
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シューベルトの歌曲集「冬の旅」を聴きながら横浜から和田町まで歩く

2008-01-07 06:59:31 | フランツ・シューベルトの作品
昨日は横浜から和田町まで歩いた。
途中聴いた音楽は、シューベルトの歌曲集「冬の旅」。
あまりにも有名な曲ではあるが、しみじみ聴く機会はあまりない。
もちろん、「菩提樹」など有名な曲はあるのだが、
とにかくよく聴くとはやり傑作なのだなと思う。
1827年に世に出たこの作品は、
まさに、歌とピアノ伴奏が一体となって、
はじめて一つの芸術なのだなあと思う。

歌の持つ魅力はもちろんなのだが、
ある時にはピアノがそれ以上に雄弁に語りだす。
詩の内容だけでなく歌とピアノの伴奏によって、
はじめてその人物の心情と彼を取り巻く世界を描き出す。
ピアノの伴奏がなぞっている音符はなんでもないように見えても、
それが伴奏者のピアノがどう表現するのかが重要なのだ。
だから、この曲の伴奏を編曲し、管弦楽化すること自体が、
意味のないことなのかもしれないくらいに、
音楽として、完成しているのだ。
指揮者ハンス・ツェンダーはそれを承知してか、
伴奏部分を管弦楽化し、あえて「創造的編曲」としているが、
これは彼の新たに創造した作品の世界である。
私だったら、最初の「おやすみ(Gute Nacht)は、
マーラーの交響曲(6番くらいかな)の作風で、
管弦楽に編曲したいものだ(といってそんな能力はないが)。

テクストとして使用しているミューラーの詩は素晴らしい。
この詩があってその世界を忠実に音楽で描こうとした
歌曲集「冬の旅」は名曲なのであろう。
なお、最後の「辻音楽師」という曲、
これ一曲をとっても、なかなかすごい曲だなあと、
つくづく歌曲の奥の深さを感じてしまうのである。
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シューベルトのロザムンデと、西谷駅までの道のり、そしてパーヴォ・ヤルヴィ

2007-07-20 06:13:12 | フランツ・シューベルトの作品
昨日は、二俣川から西谷駅までの間を歩く。
いつも歩くコースではあるが、
どちらかというと二俣川から西谷へ向かう方が、
西谷から二俣川に行くよりは気分的にはいい。

1797年生まれのシューベルトの劇音楽「ロザムンデ」、
この曲に限らないが、彼の作品には歌がある。
序曲もまさにその意味でシューベルトらしい曲である。
間奏曲第一番は、重厚な音楽であり、
ソナタ形式によって書かれた作品だ。
メンデルスゾーンの音楽との近さを
感じさせるような曲である。
この主題は、バレエ音楽第1番でも使用される。

間奏曲第三番はやさしさにあふれた名曲だ。
ロンド風に書かれたこの曲は、シューベルトらしく、
中間部ののどかな感じもいい。

羊飼いの合唱も美しい合唱曲で、
狩人の合唱も、ホルンが粗野な感じを醸し出し、
オーケストラ付き合唱としていい感じだ。
バレエ音楽第2番は、ロンド形式で書かれ、
単純なリズムに乗りながら、愛らしい旋律が流れる。

ドイツの管弦楽曲の紹介は今回で終わりにしておこう。
今週金土曜日は、パーヴォ・ヤルヴィの演奏会を聴きに行く。
場所はみなとみらいホールで、
曲目はベートーヴェンの交響曲。
したがって、二日間はそのコンサートの模様について、
特集として、感想をまじえて書いてみようかなと思う。
ドイツ・カンマー・フィルの昨年の感動を再び!
果たして体験できるかな?
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ゆっくり休んで、そしてシューベルトの交響曲第4番

2007-03-18 20:56:19 | フランツ・シューベルトの作品
熱はないのだが咳が続き、
なかなか風邪が治らない。

今日はさすがにウォーキングをやめ、
家から一歩も出ず、休むことにし、
治すことに専念した。

公開に向けて自分のホームページの一部を作成した。
3月中に公開できるだろうか?
あくまでも最初はシンプルでいきたい。

今日はシューベルトの交響曲第4番についてだが、
最近シューベルトの交響曲の中でも気に入って聴いている。

「悲劇的」という題がついているが、
とにかくシューベルトらしく歌うような、
そして流れる旋律が耳に心地いい。

ムーティの指揮はメリハリを付けた演奏なので
病気の私を元気づけてくれるのである。
明日は少し歩けるだろうか。
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