<読んだ本 2013年5月>
新潟土産の定番といえばずっと「大阪屋」と決めているのだが、新潟市内の土産に一度買い求めた「越乃寒梅マドレーヌ」が好評であったため、今回の新潟旅も同じものにした。
信濃川に架かる萬代橋の袂にあるホテルオークラ新潟で「越乃寒梅マドレーヌ」は売っている。
個数が限定されているので売切れのときもあるのらしいのだが、今回も手に入れることができた。
一個食べたが、銘酒のそこはかとない風味が甘いものが苦手な酒呑みにも絶対に口に合う。
ここで一転、かなりチープな話に変えちゃう。
暑い季節に新潟に行ったらぜひぜひ「もも太郎アイス」を試してみてほしい。桃ではなくイチゴ味だが、これがどうしてどうしてけっこうイケる味である。
コンビニで気軽に五十円くらいで安く手に入るのだから家族連れなどには最適だろう。
今回の旅ではなんと、アイスと同じ味の「ももたろうドロップ」を探し当てて買い求めてきた。
さて、今月に読んだ本ですが、5月はまずまずの7冊、累計で33冊です。
1.◎スケアクロウ (下) マイクル・コナリー 講談社文庫
2.○アヴェンジャー(上) フレデリック・フォーサイス 角川書店
3. ○アヴェンジャー(下) フレデリック・フォーサイス 角川書店
4. ○レバ刺しの丸かじり 東海林さだお 朝日新聞出版
5. ○読んでいない絵本 山田太一 小学館
6. ○オリンピックの身代金 (上) 奥田秀朗 角川文庫
7. ○オリンピックの身代金 (下) 奥田秀朗 角川文庫
「スケアクロウ」は、さすがマイクル・コナリーでなかなか面白かった。
記者ジャック・マカヴォイは調べている連続殺人事件のせいで、その昔深く愛し合ったことのあるFBIの女捜査官レイチェルと再会することになってしまう。
『「正直言うと、二年前につきあっていた人が言ったことを考えていた。あたしたちは、その、
交際していたのだけれど、結局・・・うまくいかなかった。あたしには心に引っかかっている
ものがあり、相手の人も別れた妻への思いをまだひきずっていた。彼女は二万キロもはるか
かなたにいるというのに。あたしたちがそのことを話題にしたとき、彼は“一発の銃弾説”に
ついて話してくれた。それがどんなものか知ってる?」
「ケネディ暗殺に使われた銃弾というような意味かい?」
レイチェルはこぶしを固めてわたしの胸に軽くパンチを放った。
「いえ、人生における愛情にかかわる話。だれの人生にもひとりの人がいる。一発の銃弾が。
運がよかったら、その人に会える。そしていったん会ってしまったなら、いったん心臓を
射抜かれたら、もう他人の入る余地はなくなるの。たとえなにがあろうと――死別であろうと
離婚であろうと不貞を働かれようと、なんであれ――ほかのだれも近づくことはできない。
それが“一発の銃弾説”」
レイチェルはうなずいた。彼女はその説を信じていた。
「どういう意味だい。その相手がきみの銃弾だったと?」
レイチェルは首を横に振った。
「いいえ、彼はそうじゃなかった。遅すぎたの。ほら、あたしはほかのだれかにすでに撃たれて
しまっていた。彼のまえに会った人に」
わたしはレイチェルを長いあいだ見つめ、やがて彼女を引きよせてキスした。』
一発の銃弾説・・・か。なんとなく記憶に残ってしまう話だ。
「アヴェンジャー」はあのフォーサイスものなので、デティルを書き込む上巻がかなりかったるいが、この作家の本は辛抱が大事である。
テロについて喝破している一文がとくに目を引いた。
『・・・略・・・いかなる場合でも、まず憎悪が先にあり、次に原因、ターゲットがあり、
それから方法がきて、最後に自己正当化がある。そうすると、レーニンのいう
“役に立つ愚か者”が必ずそれを鵜呑みにしてくれる。・・・略・・・』
「オリンピックの身代金」はなかなか面白いのだが、章というか節の時系列が、現在・過去・現在・過去とおよそ目まぐるしく変わるため、なんとも読みづらい小説であった。
この小説を苦労せずに読みこなすひとがいたら脱帽する。
→「読んだ本 2013年4月」の記事はこちら
→「大阪屋」の記事はこちら
新潟土産の定番といえばずっと「大阪屋」と決めているのだが、新潟市内の土産に一度買い求めた「越乃寒梅マドレーヌ」が好評であったため、今回の新潟旅も同じものにした。
信濃川に架かる萬代橋の袂にあるホテルオークラ新潟で「越乃寒梅マドレーヌ」は売っている。
個数が限定されているので売切れのときもあるのらしいのだが、今回も手に入れることができた。
一個食べたが、銘酒のそこはかとない風味が甘いものが苦手な酒呑みにも絶対に口に合う。
ここで一転、かなりチープな話に変えちゃう。
暑い季節に新潟に行ったらぜひぜひ「もも太郎アイス」を試してみてほしい。桃ではなくイチゴ味だが、これがどうしてどうしてけっこうイケる味である。
コンビニで気軽に五十円くらいで安く手に入るのだから家族連れなどには最適だろう。
今回の旅ではなんと、アイスと同じ味の「ももたろうドロップ」を探し当てて買い求めてきた。
さて、今月に読んだ本ですが、5月はまずまずの7冊、累計で33冊です。
1.◎スケアクロウ (下) マイクル・コナリー 講談社文庫
2.○アヴェンジャー(上) フレデリック・フォーサイス 角川書店
3. ○アヴェンジャー(下) フレデリック・フォーサイス 角川書店
4. ○レバ刺しの丸かじり 東海林さだお 朝日新聞出版
5. ○読んでいない絵本 山田太一 小学館
6. ○オリンピックの身代金 (上) 奥田秀朗 角川文庫
7. ○オリンピックの身代金 (下) 奥田秀朗 角川文庫
「スケアクロウ」は、さすがマイクル・コナリーでなかなか面白かった。
記者ジャック・マカヴォイは調べている連続殺人事件のせいで、その昔深く愛し合ったことのあるFBIの女捜査官レイチェルと再会することになってしまう。
『「正直言うと、二年前につきあっていた人が言ったことを考えていた。あたしたちは、その、
交際していたのだけれど、結局・・・うまくいかなかった。あたしには心に引っかかっている
ものがあり、相手の人も別れた妻への思いをまだひきずっていた。彼女は二万キロもはるか
かなたにいるというのに。あたしたちがそのことを話題にしたとき、彼は“一発の銃弾説”に
ついて話してくれた。それがどんなものか知ってる?」
「ケネディ暗殺に使われた銃弾というような意味かい?」
レイチェルはこぶしを固めてわたしの胸に軽くパンチを放った。
「いえ、人生における愛情にかかわる話。だれの人生にもひとりの人がいる。一発の銃弾が。
運がよかったら、その人に会える。そしていったん会ってしまったなら、いったん心臓を
射抜かれたら、もう他人の入る余地はなくなるの。たとえなにがあろうと――死別であろうと
離婚であろうと不貞を働かれようと、なんであれ――ほかのだれも近づくことはできない。
それが“一発の銃弾説”」
レイチェルはうなずいた。彼女はその説を信じていた。
「どういう意味だい。その相手がきみの銃弾だったと?」
レイチェルは首を横に振った。
「いいえ、彼はそうじゃなかった。遅すぎたの。ほら、あたしはほかのだれかにすでに撃たれて
しまっていた。彼のまえに会った人に」
わたしはレイチェルを長いあいだ見つめ、やがて彼女を引きよせてキスした。』
一発の銃弾説・・・か。なんとなく記憶に残ってしまう話だ。
「アヴェンジャー」はあのフォーサイスものなので、デティルを書き込む上巻がかなりかったるいが、この作家の本は辛抱が大事である。
テロについて喝破している一文がとくに目を引いた。
『・・・略・・・いかなる場合でも、まず憎悪が先にあり、次に原因、ターゲットがあり、
それから方法がきて、最後に自己正当化がある。そうすると、レーニンのいう
“役に立つ愚か者”が必ずそれを鵜呑みにしてくれる。・・・略・・・』
「オリンピックの身代金」はなかなか面白いのだが、章というか節の時系列が、現在・過去・現在・過去とおよそ目まぐるしく変わるため、なんとも読みづらい小説であった。
この小説を苦労せずに読みこなすひとがいたら脱帽する。
→「読んだ本 2013年4月」の記事はこちら
→「大阪屋」の記事はこちら
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