<二条城前、喫茶チロルと神泉苑(2)>
「神泉苑(しんせんえん)」は、平安京大内裏に接して造営された「禁苑」であった。「禁苑(禁園ともいう)」とは、皇居の庭、天皇のための庭園だ。
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現在は東寺真言宗の寺院で、本堂「利生殿」の本尊は聖観世音菩薩である。
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法成就池(ほうじょうじゅいけ)のほとりには「増運弁財天」が祀られ、こちらは財宝を授けてくれるそうだ。 他には鎮守稲荷社もあるようだ。
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(「禁苑」というわりには、いやにせせこましいなあ・・・)
神泉苑はかつて広大な池に船を浮かべて、天皇たちが船遊びや釣り、放隼(隼狩り)、桜の花見、詩宴など宮中行事や宴遊が盛んに行われていたという。
かつての敷地は現在の30倍と広大であったが、それを徳川家康が二条城を築くために潰されたわかり、なるほどと納得する。
神泉苑といえば、雨乞い・祈雨修法で有名だ。
天長元年(824年)、日照りで世の民が苦しんだ際に淳和天皇の命により、「弘法大師空海」が池畔で雨乞いの祈祷を行った。
空海が北天竺から「善女龍王」を神泉苑に呼びよせて熱祷を捧げたところ、龍神は大師の祈りに応じて甘露の法雨を降らせ、世は安穏になったという。「法成就池」という池の名前は、このことに由来している。
以来、神泉苑は祈雨の霊場として、日照りの際には名僧が「祈雨の修法」を行うようになった。
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「善女龍王社」は神泉苑の中央の島に祀られているが、空海が呼びよせた善女龍王は池の中に棲んでいるそうだ。
陰陽師「安倍吉平(あべのよしひら)」は、神泉苑で陰陽師として初めて雨乞いの儀式「祈雨祭」を行い、雨を降らせることに3度成功させたと記録されている。安倍吉平だが、宮中の儀式や宴で神泉苑を何度も訪れていたと記録される、平安時代中期に実在した高名な陰陽師「安倍晴明」の息子である。
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陰陽道といえば、善女龍王社近くにある「恵方社(えほうしゃ)」は、恵方(その年の幸運の方角)におられる歳徳神(としとくじん)を 礼拝する日本で唯一の社である。毎年、方角を変えて祀り、方角は陰陽道によって決まる。
「オッ、あの赤い橋はここだったのか!」
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朱塗りの「法成橋(ほうじょうばし)」は、わたしの好きなドラマ「京都迷宮案内(BSでたまに再放送あり)」の、京都日報記者・杉浦恭介役を主演する橋爪功が京都の名所を走るオープニング映像で使われていた。待てよ、「新・京都迷宮案内」のほうだったかもしれない。
この橋を、願い事を一つだけ念じながら渡って「善女龍王社」に参詣すると、願い事が叶うと言われている。この「一つだけ」というのが、わてなど凡夫にはどうにも難しゅうおま。
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畔にある鯉亀塚は、池を泳ぐ鯉亀に限らず、あらゆる生き物への感謝・供養のため建立された。
毎年5月には、江戸時代より続く「神泉苑祭」が行われ、この「法成橋」で<静御前の舞>が奉納される。
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池の畔でくつろいでいる、人懐っこいアヒルは、苑で可愛がってる、アーちゃんとルルちゃん(らしい)。
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ついでだが、神泉苑は祇園祭にも関わりがある。
平安時代前期、貞観の大地震や富士山の噴火など全国的な災いが相次ぐ中で、 貞観11年(869年)には、全国の国の数である66本の鉾を立て、 「祇園社(八坂神社)」から「神泉苑」に御輿を送り、厄払いをした。
後世にはこれが町衆の祭典として、 鉾に車を付け飾りを施して、京の都を練り歩く「祇園祭」へとなっていった。
そうそう、トーストにパクついてある程度満足しちゃったので、「喫茶チロル」本命のドライカレーがやや感激が薄くなってしまったが、大満足の美味しさであった。
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三重の津で入った「喫茶軽食レストラン 千雅(せんが)」の格安ドライカレー(550円)を思いだしてしまう旨さであったので、引用しておく。
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『ほどなく、香ばしい匂いをあたりにふりまきながら、注文したわたしのドライカレーが運ばれてきた。
“映える”かといったら“映えない”色合いだが、ひと口食べるとたまらなく美味い。飯粒に満遍なく火が
周り、カレースパイスと絶妙の塩味が均等に味付けされている。
一時、町中華のカレー炒飯に凝ったときがあった。二日酔のときでもコイツは、不思議と食欲を湧き出して
くれるのがありがたいのだ。たしか缶の「S&Bカレー」を使っていたな。懐かしい。』
腹を減らせて、二条城を訪れたときでも必ず再訪して記事にしたい。
そうそう、今回は“トースト”に全集中しちゃったので、コーヒーもじっくりと味わいたいしね。
→「二条城前、喫茶チロルと神泉苑(1)」の記事はこちら
→「伊賀の里、赤目温泉(2)」の記事はこちら
「神泉苑(しんせんえん)」は、平安京大内裏に接して造営された「禁苑」であった。「禁苑(禁園ともいう)」とは、皇居の庭、天皇のための庭園だ。
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現在は東寺真言宗の寺院で、本堂「利生殿」の本尊は聖観世音菩薩である。
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法成就池(ほうじょうじゅいけ)のほとりには「増運弁財天」が祀られ、こちらは財宝を授けてくれるそうだ。 他には鎮守稲荷社もあるようだ。
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(「禁苑」というわりには、いやにせせこましいなあ・・・)
神泉苑はかつて広大な池に船を浮かべて、天皇たちが船遊びや釣り、放隼(隼狩り)、桜の花見、詩宴など宮中行事や宴遊が盛んに行われていたという。
かつての敷地は現在の30倍と広大であったが、それを徳川家康が二条城を築くために潰されたわかり、なるほどと納得する。
神泉苑といえば、雨乞い・祈雨修法で有名だ。
天長元年(824年)、日照りで世の民が苦しんだ際に淳和天皇の命により、「弘法大師空海」が池畔で雨乞いの祈祷を行った。
空海が北天竺から「善女龍王」を神泉苑に呼びよせて熱祷を捧げたところ、龍神は大師の祈りに応じて甘露の法雨を降らせ、世は安穏になったという。「法成就池」という池の名前は、このことに由来している。
以来、神泉苑は祈雨の霊場として、日照りの際には名僧が「祈雨の修法」を行うようになった。
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「善女龍王社」は神泉苑の中央の島に祀られているが、空海が呼びよせた善女龍王は池の中に棲んでいるそうだ。
陰陽師「安倍吉平(あべのよしひら)」は、神泉苑で陰陽師として初めて雨乞いの儀式「祈雨祭」を行い、雨を降らせることに3度成功させたと記録されている。安倍吉平だが、宮中の儀式や宴で神泉苑を何度も訪れていたと記録される、平安時代中期に実在した高名な陰陽師「安倍晴明」の息子である。
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陰陽道といえば、善女龍王社近くにある「恵方社(えほうしゃ)」は、恵方(その年の幸運の方角)におられる歳徳神(としとくじん)を 礼拝する日本で唯一の社である。毎年、方角を変えて祀り、方角は陰陽道によって決まる。
「オッ、あの赤い橋はここだったのか!」
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朱塗りの「法成橋(ほうじょうばし)」は、わたしの好きなドラマ「京都迷宮案内(BSでたまに再放送あり)」の、京都日報記者・杉浦恭介役を主演する橋爪功が京都の名所を走るオープニング映像で使われていた。待てよ、「新・京都迷宮案内」のほうだったかもしれない。
この橋を、願い事を一つだけ念じながら渡って「善女龍王社」に参詣すると、願い事が叶うと言われている。この「一つだけ」というのが、わてなど凡夫にはどうにも難しゅうおま。
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畔にある鯉亀塚は、池を泳ぐ鯉亀に限らず、あらゆる生き物への感謝・供養のため建立された。
毎年5月には、江戸時代より続く「神泉苑祭」が行われ、この「法成橋」で<静御前の舞>が奉納される。
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池の畔でくつろいでいる、人懐っこいアヒルは、苑で可愛がってる、アーちゃんとルルちゃん(らしい)。
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ついでだが、神泉苑は祇園祭にも関わりがある。
平安時代前期、貞観の大地震や富士山の噴火など全国的な災いが相次ぐ中で、 貞観11年(869年)には、全国の国の数である66本の鉾を立て、 「祇園社(八坂神社)」から「神泉苑」に御輿を送り、厄払いをした。
後世にはこれが町衆の祭典として、 鉾に車を付け飾りを施して、京の都を練り歩く「祇園祭」へとなっていった。
そうそう、トーストにパクついてある程度満足しちゃったので、「喫茶チロル」本命のドライカレーがやや感激が薄くなってしまったが、大満足の美味しさであった。
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三重の津で入った「喫茶軽食レストラン 千雅(せんが)」の格安ドライカレー(550円)を思いだしてしまう旨さであったので、引用しておく。
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『ほどなく、香ばしい匂いをあたりにふりまきながら、注文したわたしのドライカレーが運ばれてきた。
“映える”かといったら“映えない”色合いだが、ひと口食べるとたまらなく美味い。飯粒に満遍なく火が
周り、カレースパイスと絶妙の塩味が均等に味付けされている。
一時、町中華のカレー炒飯に凝ったときがあった。二日酔のときでもコイツは、不思議と食欲を湧き出して
くれるのがありがたいのだ。たしか缶の「S&Bカレー」を使っていたな。懐かしい。』
腹を減らせて、二条城を訪れたときでも必ず再訪して記事にしたい。
そうそう、今回は“トースト”に全集中しちゃったので、コーヒーもじっくりと味わいたいしね。
→「二条城前、喫茶チロルと神泉苑(1)」の記事はこちら
→「伊賀の里、赤目温泉(2)」の記事はこちら
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