温泉クンの旅日記

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箱根、長安寺の五百羅漢(3)

2023-06-04 | ぶらり・フォト・エッセイ
  <箱根、長安寺の五百羅漢(3)>

「おいおい、ウソだろ。また箱根の五百羅漢かよ!」
 いったい、いつまで続けるんだよ。そうぼやくひともきっと多いと推測する。

 

 長安寺の五百羅漢の記事だが、写真を500枚とはいかないが100枚くらい撮ったので、当初、5回くらいの連載になると踏んでいた。

 

 まったく目利きでもないし、審美眼も持ち合わせていないわたしには、羅漢の画像を選考するのも迷いまくってのひと苦労。
 だが、ブログを閲覧するほうも羅漢の写真ばかりでキツイに違いない。というわけで、この連載記事は、これをもって最終回としたい。

 

 子どものころ、町のあちこちの古本屋でいろんな本を立ち読みした。
 もしかしたら大判の雑誌「太陽」だったかもしれないが、なかに「土門拳」の気迫が籠る仏像写真があり、子ども心にも感銘した記憶がある。
 歳をへて、風貌がかの大作家「川端康成」に似てきた土門拳はいった。「カメラは道具にすぎず、写真を撮るのは人間であり、思想である」と。
 そういえば、筆跡などありえない電子メールの文章にも書き手の個性はでる。まして写真なら、とも思う。

 

 いつかは、土門拳が撮ったみたいな、あの感銘を受けたような「里の野仏」の写真を一枚でもモノにしたいものだと思っていた。
 有名寺院での仏像撮影などどこも撮影禁止が多くて、わたしみたいなアマチュアにはどだい無理な話。

 

 静かな空気が流れる長安寺の裏山歩きは、新緑のころとか、紅葉の季節がベストシーズンとのことである。
 点在する羅漢で遊ぶネコの姿を探すが、まったくみかけない。ネコは不思議な能力を持っているから、「今日は邪魔せんとこ」と気をつかっているのかもしれない。

 

 

 この表情ゆたかな羅漢像たちを、スマホという「道具」で存分に写真を撮ることができたのは嬉しい限りだ。

 
 
 ここらで、羅漢以外の画像でちょっとひと休み。

 

 羅漢像には、必ず自分に似ている顔の「羅漢」がいると言われている。数多く並ぶ羅漢の像の中から、自分に似ている羅漢を見つけるという楽しみ方もあるらしい。
 あえて自分に似ているのをひとつ選べというならば、これかな。ははは。

 

 本堂横に設置された喫煙場所で椅子に座り、一服した。
 復路は、渋滞を避けて強羅駅に出て、登山鉄道を使い強羅から箱根湯本経由で小田原に向かった。

 

 小田原駅構内でみつけた「箱根そば」で、遅い昼メシのコロッケそばを啜る。

 

 

 次回に長安寺を訪れたときには、なんとしてもネコ達に出逢いたいものである。そのころには、新しい羅漢もまたきっと増えてるに違いない。
 ぜひとも、可愛いネコを絡ませた羅漢の写真を撮ってみたいものだ。


  →「箱根、長安寺の五百羅漢(1)」の記事はこちら
  →「箱根、長安寺の五百羅漢(2)」の記事はこちら


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