温泉クンの旅日記

温泉巡り好き、旅好き、堂社物詣好き、物見遊山好き、老舗酒場好き、食べ歩き好き、読書好き・・・ROMでけっこうご覧あれ!

奥飛騨、フレンチと温泉(1)

2014-06-29 | 温泉エッセイ
  <奥飛騨、フレンチと温泉(1)>

 奥飛騨の宿の洋風の夕食は、個室で掘り炬燵式の食事処であった。
 箸で食べられるフレンチである。



 洋食の温泉宿は久しぶりだ。厳選鮮魚と野菜のサラダ仕立ての皿をみているうちに、由布院温泉の「遊輪」を思いだしてしまった。あのときは無理をいって朝食の時間を早めてもらったっけ・・・。



 いつもラーメンとか蕎麦とかうどんとかがめったやたらに多いので、B級グルメの麺類しか食べていないと思っているかもしれないが、わたしは案外のヨコメシ好きである。フレンチ、イタリアン大好き人間なのだ。
 お仕着せの赤モノが並ぶ和風温泉宿料理よりは、こういうほうが実はありがたいのである。
 野菜のポタージュ・・・冷たくて濃くがあり旨い。



 奥飛騨といえば飛騨牛かすっぽんがメインだろうが、宿泊料金をとにかく安いのにしたのでまあ養殖の岩魚あたりではないだろうか。そう思っていた。



 なんと嬉しい裏切りの飛騨牛のステーキ・赤ワインソースだった。ここで飛騨牛を食べられるとはラッキーである。
 噛み心地も柔らかいし肉の味もほんのりと甘い、ソースも絶妙である。わたしは米沢牛が一番と思っているのだが、それに次ぐ二番手グループ(松坂牛、三田牛、佐賀牛、豊後牛などいっぱいあるが)にノミネートしていい。



 特製燻製お茶漬けです、といわれて「えっ、フレンチでお茶漬けかよ」とかなり面食らうが量が少ないので助かった。自家製パンの美味しいのをかなりお代わりしていたのだ。



 デザートの盛合せがきて、酔っぱらっているわたしはフルーツをお新香の盛合せと勘違いしてシェフに苦笑いされてしまった。まことに申し訳ないと反省する。
 最後の締めは珈琲または紅茶である。

 中崎山荘で日帰りの湯に入ってしまうと、もう時間潰しのタネは尽きてしまったので、すこし早いが今夜の宿に向かったのであった。



 白雲荘・・・いかにも日本っぽい名前で見た目旅籠のようだが、これが創作フレンチの宿なのである。全八室という小体な宿だ。



 チェックイン時間の二十分ほど前だった。
 フロントに現れたご主人(シェフ)の顔に一瞬だが、「早すぎるよ、まだ支度中で忙しいのに・・・」というような迷惑顔が浮かんだ。



 夕食中には、手のこんだフルーツを無礼にもお新香と言ってしまったし、どうやら客としてこの日のわたしはオウンゴール二点といったところである。


  ― 続く ―


  →「由布院温泉(1)」の記事はこちら
  →「由布院温泉(2)」の記事はこちら
  →「中崎山荘 奥飛騨の湯」の記事はこちら

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 向島百花園(1) | トップ | 読んだ本 2014年6月 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

温泉エッセイ」カテゴリの最新記事