大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

春のお彼岸とぼた餅

2015-03-08 | 日本を考える

日本は四季がはっきりしている国です。
特に北海道は、長い冬が来て、人も動物も草木も雪と寒さの中じっと春を待ち続け、
春になると草木も一斉に芽吹き、人も動物も春の山菜を食べ、冬の間身体に溜まった
毒を出して、身も心も新たにして一年の活力を養う時期。
その長い冬から春へと転換する節目が春のお彼岸、秋から冬に転換する節目を秋のお彼岸。
その転換時期に食べられるのが、春のぼた餅、秋のおはぎ。
これは、季節の節目に体に溜まった毒を出す為の薬のようなもので、
小豆は、腎臓のお掃除屋さんで、血液を濾す網目に溜まったゴミを掃除する役目なのです。







お彼岸が近づくと、あちこちで仏花を大切そうに抱えて歩くご年配の人たちの姿を見かけます。
亡くなられた人を大切に思う気持ちが歩く姿にじんわりと表れているようで、こちらの胸までおだやかに
温められていくような気がします。
 春分(三月二十日ごろ)と秋分(九月二十三日ごろ)の前後三日の七日間を「お彼岸」といい、先祖を
供養するためにお墓参りをしたり、仏壇にお供え物をしたりします。
 日本独自の行事ですが、四季の移りかわりがはっきりとしている国ならではの風習なのかもしれません。
春のお彼岸にはぼた餅、秋のお彼岸にはおはぎをお供えしまうが、この二つの違いを知ったのは随分年を
重ねてからでした。それまでは、おばあちゃんが作るのがぼた餅で、お母さんが作るのがおはぎ、といい
かげんに記憶していました。でも実は名前が違うだけ。その季節に咲く花にたとえて、春は牡丹が咲くから
「牡丹餅」、秋は萩が咲くから「お萩」と呼ぶ、という説があります。
 わたしは毎年、玄関や神棚などの家の中の神聖な気持ちになれる場所にお香やお線香をたき、空の上に
行ってしまった大切な人たちを忘れないよう、思い出すに日にしています。



​広田千悦子著「おうちで楽しむにほんの行事」より

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