・・・「君よ憤怒の河を渉れ」が中国でとても有名な映画で、たくさんの中国人に感銘を与えたことの理由を知った。
私自身も俳優の故高倉健さんが大好きで、この映画を追悼番組で見たが、その時は、それほどの感銘は受けなかったが、なぜ・・・。
あるテレビの放送で、中国のたくさんの人がこの映画を見て、なぜ感激したかを解析した内容の報道をしていた。
その放送を見て、分かったのは、多くの中国人が高倉健が演じる映画に感激したのは、一番は私と一緒で、高倉健のにじみ出る、まじめで真摯な人柄にひかれたことですが、ほかにも理由があって、この映画が中国で初めて上映された時代が、中国で文化革命が終わって直後で、開放路線が始まった最初の時だったこと、
しかも、それまで、映画といえば、ほとんどが東側諸国の映画しか見ていなかった時期であったこと、そして、当時の中国社会ではそれまで、完全に否定されていた、「正義」と「愛」がテーマであったことが、当時の中国のたくさんの若者に訴えるところがあったことです。
テレビの放送の中で、中国の人が言っていたのは、当時の日本は、中国に比べて、まぶしいくらい裕福で、とても文化的にも人道的にも優れた国に見え、あこがれたことです。
それは、戦後のアメリカのテレビドラマを初めて見た、我々、日本人が、電化され裕福なアメリカ人の生活に当時、あこがれていたことを思い出しました。
放送の中の、中国人のコメントでは、高倉健の映画の時代の日本に比べて、今の日本は強圧的な政治しか見えない、
高倉健が演じた、正義と会いに満ちた人が現れれば、日中はきっと良くなると放送に出てきた中国の人は述べていた。
今の中国の政治の在り方はとても褒められたものではないが、世界の中で、同じ強権的な政治の土俵で張り合う日本では、とてもこれからの日本社会がよくなっていくとは思えない。
「高倉健のような正義と愛に満ちた」、そんな政治家が日本に現れることを望みたい。