夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

氏素性の解らぬ白磁の小壷三点

2016-11-13 00:01:00 | 陶磁器
陶磁器の白磁、青磁、染付、赤絵といった分野は、生産地や年代の特定は、その種類が多いだけに非常の難しいものです。こういう分野はある特定の分野に集中して研鑽して、その分野を見きわまられると他の分野の作品であることが分ってきて、その違いが理解できてくるようですが、その道のりは長いようです。

いつのまにか何点かの白磁の壷や花入の作品が集まりました。数点紹介しますが、下記の作品はなんらかの記事で本ブログに紹介されています。









白磁の作品といってもいろんな作品があり、その生産地、時代を特定するのは思案の技、もとい至難の業です。本日は下記の作品の紹介です。



白磁陽刻梅・竹文角徳利 伝李朝
合箱
口径33*最大幅99*高さ160



よくある李朝の陽刻の花入のような作です。口の部分、銅の部分など幾つかの部分を個別に作ってあわせています。この作り方は李朝の特徴というより、普通一般的な作り方です。







本作品は洗面所に・・。

白磁陽刻梅・竹文角徳利
合箱
口径33*最大幅99*高さ160



上記の花入と同じ作りです。





白磁沈香壷
合箱
口径90*胴径180*高台径85*高さ180



「李朝白磁壷 蓋付 明器」と題されてインターネットオークションに出品されていましたが、李朝の蓋付白磁壷の蓋は被せる形であり、沈香壷のような蓋はないと思われること、高台の周りの縁のある作りから、古伊万里白磁の沈香壷ではないかと推察しています。



李朝は白磁に少し青味があるのが特徴で、伊万里はその青味がなく、ちょっと堅い感じがします。



その堅い感じが李朝に比べて、伊万里の人気のなさに繋がっていると思われます。伊万里は地肌の白さを追求しましたので、白さは魅力という方が多いですが・・。



本作品は傷ものとはいえ、蓋が残っている沈香壷の白磁のままの作品は例が少なくらしく、あっても今ひとつ形が悪いものが多いようです。、本作品はその点では優品といえるかも・・・。



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