
家内と息子は着物姿で初釜へ・・。小生は少しばかりですがお道具の提供係・・。

本日はインターネットオークションで5万円ほどで入手した面白うそうな作品・・・。子供の頃から本家に作品があり、また叔父も所蔵していて縁があった横山大観。いつかはと思いながらやはり高嶺の花のような存在ですので、ちょっとちょっかいが出したくなるものです。

面白そうな作品 月夜論古 伝横山大観筆 昭和3年頃
絹本水墨淡彩軸装 軸先象牙 共箱二重箱
全体サイズ:縦2130*横550 画サイズ:縦1200*横410
「昭和3年夏日銀座松坂屋より求む」書付在中


当方のような資金の乏しい蒐集者にとって、横山大観などという大家の作品などが手に入ろうはずもないのだが、うさんくさい作品でも欲に負けて手を出すのは悪い癖です。

昭和初期頃の朦朧体風の作品・・???

飾ってみればそれなりにだが・・。

なんともそれなりの作品であろう。



よくできているの箱と落款と印章・・。

箱書、落款については違和感はありませんが、印章の確認は当方の資料不足で確認できていません。


なお横山大観の共箱の印章は必ず縦長で、本作品の共箱の印章は初期の作品によく見かける共箱に押印される印章です。右の落款と印章は大正5年作の「白楼之夢」におけるものです。10年以上の差がありますが、印章は一致すると考えていいでしょう。


横山大観の落款の書体で大体の描いた時期が特定できます。作品中の落款・共箱の落款はともに行書体落款と称するもので、大正5年から昭和5年頃までの行書体落款と昭和5年から昭和14年までちょっと字体の変化した同じく行書体落款が続きますが、その推移する時期である大正末期に一致します。
参考作品から字体に近い作品を見てみましょう。左が大正15年の落款で右が昭和6年の落款です。


作品中には下記の書付があります。「大槻主」なる人物?については不明ですが、信憑性が高い書付のように思えますが、あくまで参考資料です。


要は作品そのもの・・・、あまり面白くない。家内と息子の着物の方が面白い! でも横山大観の昭和の初めの真作かもね。