夜噺骨董談義

収集品、自分で作ったもの、見せていただいた品々などを題材に感想談など

お手頃な茶碗

2011-09-16 06:07:51 | 陶磁器
だいぶ夏風邪も良くなってきましたが、この残暑?にはまいります。

先日紹介しました「暁英」を読み終えましたが、なかなか読み応えがありました。
明治期の日本人を外国から見た印象がよく表現されており、「日本人の勤勉さには目を見張るものがある。ただ、独創性に関しては逆に模倣性が強く疑問を感じる。」という表現がありました。
今の日本はその勤勉さも他国に見劣りし始めています。ドラッガーも一番重要なことは「真摯さ」であると言っていますが・・・。日本人の勤勉さ、真摯さ・・改めて考えてみたいものです。


井戸茶碗
口径135*高さ90*高台径68

京都の骨董店で初めて購入してのは井戸茶碗らしきもの。膜構造物の実験か検査で、京都に前泊した時のこと・・、値段は一万円。どきどきしながら買ったことをつい最近のことのように覚えています。

今回は捨てるつもりで興味本位でネットオークションで購入しました。売る側の説明には「江戸時代 李敬古萩高高台茶碗 大名品」だとさ

誰も信用しないよね・・、大名品ときたもんだ

まずは萩茶碗ではないと思います。私は李朝茶碗を念頭において鑑賞します。



まずは強い轆轤目、削りが鑑賞に値するかです。



次に見込みに目跡があるか、わざとらしくないかですね。

用語の説明はすでに本ブログを読まれる方には説明は不要として省きます。



高台内部はときん状か、・・



高台周りの釉薬の具合は・・

約束ごとばかりをチャック・・もといチェックしていてはいけません。

要はお茶をたてたときに面白いかですね。
どこが正面で、どう見込みが飲む時に見えるか。
おそらくこの茶碗はお湯を注ぐと色が変わるはずです。





いったいいつ頃に誰が作ったお茶碗でしょうか?

私は大正李朝と呼ばれる一群で、大量に作られた朝鮮堅手茶碗と判断しました。

作りは大量生産とはいえ、非常に良いように思えます。まず男らしいいい面構えです。
手取りは軽くていいです。高台が大きめで使いやすそうです。ん~、

さて、まだお茶を点てていないので最終判断はまた後日。
お茶碗は自分で見立てる・・探すのが一番です。自分で製作しても良いと思います。
いいお茶碗にめぐり合うのは美術館だけになったと感じる今日この頃・・やはりお茶席はお茶碗が主役です。






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2 コメント

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茶碗 (金太郎さん)
2011-09-25 23:01:07
なるほど、兜巾、三日月高台でしょうか。轆轤目の強さ、高台の高さが男手によく栄えそうな茶碗ですね。味があると思います。
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味・・ (夜噺骨董談義)
2011-09-26 06:03:00
そうですね、男らしいお茶碗ですが、シャイな味があります
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