週末には畑で採れたブルーベリーでジャム作り。外は雨なので祖父も息子もお手伝い?
暑さが和らいできたせいもあり、義父は熱心にブルーベリーを採りに畑に出かけるので、小生は再度会社に持ち込み、同僚らに持ち帰りをお願いしています。
さてプロとは何か? という問いが最近テレビでよくありますが、小生なら「プロとは現状の成果に一度も満足しないこと」と答えるでしょう。「もっといい仕事ができたはず」という自分を疑う問いが常にその道のプロにはあるものです。
趣味といえども骨董も同じ、過去の蒐集作品を常に疑う、確かめる努力が必要ですし、常にさらに上の作品を追い求めることです。
さて本日紹介する作品は寺崎廣業の扇面の作品です。
扇面撫子図 寺崎廣業筆 その57
紙本着色扇面軸装 軸先 合箱
全体サイズ:縦1310*横570 画サイズ:縦110*横370
本作品に押印されている印章は、本ブログで紹介した大正7年に描かれた「寿嶽 伝寺崎廣業筆 その7」と同一印章です。印章が未確認であったため、ブログに投稿した際には「伝」としておりましたが、本作品と同一印章であることから真作の可能性が高くなりました。
寿嶽 伝寺崎廣業筆
紙本水墨淡彩軸装由来書箱入
全体サイズ:縦2190*横438 画サイズ:横308*縦1250
この作品に入手時に小生が記録した文章には下記のように記されています
「大正7年9月に咽頭癌で箱根、信州別荘で静養中に赤倉温泉(妙高山の中腹に広がる妙高高原の温泉のなかでも最大の規模を誇る赤倉温泉は、文化13(1816)年に高田藩の事業として、地獄谷から引き湯をしたのがはじまり。明治時代以降は、文化人や芸術家、財界人の別荘地として栄え、日本近代美術の祖・岡倉天心はこの地で没した。近代的なホテルも多いが、静かで昔ながらの湯治場の雰囲気は今も健在)にて描いた作品である。箱書きに「此紙本半切富嶽ハ大正7年9月 先生赤倉温泉来遊揮毫ス」とある。所有者の名は、所有者の希望により箱書から消されている。大正8年2月21日に、全盛期の廣業は惜しまれながら亡くなっている。落款等に力強さが失せているのも病気のせいであろう。売主は長野県諏訪市在住である。落款、印章、出来から真作と判断される。」
大正8年の2月には亡くなっていますので、癌の病はかなり進んでいたかもしれません。
本作品との違い落款で、本作品の落款は「二本廣業」ですので明治期に描かれた作品と推察されます。
下左写真が「寿獄」、下右写真が本日紹介している「扇面撫子図」です。
依頼されて描かれた作品や小作品に押印された印章と思われます。「寿獄」はあまりにもさらりと描かれた作品ゆえ、また贋作が非常に多い寺崎廣業の作品ゆえ、贋作ではないかという思いがありましたが、今回の作品の入手で真作という確信を持つことができました。
「扇面撫子図」の作品についてですが、扇面の表具は意外に面倒で、きちんと表具されている作品は少ないのですが、本作品は丁寧に表具され保存もしっかりしています。
表具の記事も洒落ており、扇面の金も効いています。
家内は「カワラナデシコね。」だと・・・。
撫子の花言葉は「純愛 無邪気 純粋な愛 いつも愛して 思慕 貞節 お見舞 女性の美」など女性的なイメージが強いですが、「才能・大胆・快活」などもあります。ちなみにヤマトナデシコ(カワラナデシコ)の花言葉は、可憐・貞節ですが、最近はどうも遠遠いようで・・・・。おっと家内には内緒!
ところでインターネットオークションに出品されている作品はほとんどが贋作ですので、とくに寺崎廣業や平福父子の作品の入札には注意してください。寺崎廣業の作品では縦長の「廣業」の白文朱方印の作品の贋作がとくに要注意のようです。
当方の蒐集作品の中にもいくつか贋作が紛れ込んでいましたので除去
疑え疑え!己の蒐集作品、プロには程遠いが、「玄人はだし」にはなれるかも
暑さが和らいできたせいもあり、義父は熱心にブルーベリーを採りに畑に出かけるので、小生は再度会社に持ち込み、同僚らに持ち帰りをお願いしています。
さてプロとは何か? という問いが最近テレビでよくありますが、小生なら「プロとは現状の成果に一度も満足しないこと」と答えるでしょう。「もっといい仕事ができたはず」という自分を疑う問いが常にその道のプロにはあるものです。
趣味といえども骨董も同じ、過去の蒐集作品を常に疑う、確かめる努力が必要ですし、常にさらに上の作品を追い求めることです。
さて本日紹介する作品は寺崎廣業の扇面の作品です。
扇面撫子図 寺崎廣業筆 その57
紙本着色扇面軸装 軸先 合箱
全体サイズ:縦1310*横570 画サイズ:縦110*横370
本作品に押印されている印章は、本ブログで紹介した大正7年に描かれた「寿嶽 伝寺崎廣業筆 その7」と同一印章です。印章が未確認であったため、ブログに投稿した際には「伝」としておりましたが、本作品と同一印章であることから真作の可能性が高くなりました。
寿嶽 伝寺崎廣業筆
紙本水墨淡彩軸装由来書箱入
全体サイズ:縦2190*横438 画サイズ:横308*縦1250
この作品に入手時に小生が記録した文章には下記のように記されています
「大正7年9月に咽頭癌で箱根、信州別荘で静養中に赤倉温泉(妙高山の中腹に広がる妙高高原の温泉のなかでも最大の規模を誇る赤倉温泉は、文化13(1816)年に高田藩の事業として、地獄谷から引き湯をしたのがはじまり。明治時代以降は、文化人や芸術家、財界人の別荘地として栄え、日本近代美術の祖・岡倉天心はこの地で没した。近代的なホテルも多いが、静かで昔ながらの湯治場の雰囲気は今も健在)にて描いた作品である。箱書きに「此紙本半切富嶽ハ大正7年9月 先生赤倉温泉来遊揮毫ス」とある。所有者の名は、所有者の希望により箱書から消されている。大正8年2月21日に、全盛期の廣業は惜しまれながら亡くなっている。落款等に力強さが失せているのも病気のせいであろう。売主は長野県諏訪市在住である。落款、印章、出来から真作と判断される。」
大正8年の2月には亡くなっていますので、癌の病はかなり進んでいたかもしれません。
本作品との違い落款で、本作品の落款は「二本廣業」ですので明治期に描かれた作品と推察されます。
下左写真が「寿獄」、下右写真が本日紹介している「扇面撫子図」です。
依頼されて描かれた作品や小作品に押印された印章と思われます。「寿獄」はあまりにもさらりと描かれた作品ゆえ、また贋作が非常に多い寺崎廣業の作品ゆえ、贋作ではないかという思いがありましたが、今回の作品の入手で真作という確信を持つことができました。
「扇面撫子図」の作品についてですが、扇面の表具は意外に面倒で、きちんと表具されている作品は少ないのですが、本作品は丁寧に表具され保存もしっかりしています。
表具の記事も洒落ており、扇面の金も効いています。
家内は「カワラナデシコね。」だと・・・。
撫子の花言葉は「純愛 無邪気 純粋な愛 いつも愛して 思慕 貞節 お見舞 女性の美」など女性的なイメージが強いですが、「才能・大胆・快活」などもあります。ちなみにヤマトナデシコ(カワラナデシコ)の花言葉は、可憐・貞節ですが、最近はどうも遠遠いようで・・・・。おっと家内には内緒!
ところでインターネットオークションに出品されている作品はほとんどが贋作ですので、とくに寺崎廣業や平福父子の作品の入札には注意してください。寺崎廣業の作品では縦長の「廣業」の白文朱方印の作品の贋作がとくに要注意のようです。
当方の蒐集作品の中にもいくつか贋作が紛れ込んでいましたので除去
疑え疑え!己の蒐集作品、プロには程遠いが、「玄人はだし」にはなれるかも