Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

葡萄の味を自主研究

2007-08-15 | ワイン
昨晩もいつものルートを同じぐらいの時刻に散歩した。前・前々日に比べると、温度は明らかに高いと言うものの、ポロシャツを被って一生懸命歩いても汗は殆どでなかった。

沿道の葡萄を、燃える向学心から、幾つか失敬した。グランクリュの葡萄を狙い澄ました。隣合わせの三地所の三つの異なる醸造所の葡萄を試食したことになる。

驚いたことに、その熟成度や味の傾向がすっかり違っていた。出来上がりのワインの各々の特性を確認することが出来た。普段は、あまり悪戯心もないので、これほどに特性が表れているとは露知らなかった。

醸造の当事者である専門家は、これで多くのことが判るに違いない。もしくは、当然のことなのかも知れない。それにしても、一地所の熟成の進み方は激しく、既に糖比重は醸造可能な感じであった。その分、酸味が薄く、一月もすると、腐敗の危険性もぐっと高まるようである。

他の一地所は、その土壌から特別な味がしていて、間違えようのない葡萄であったが、酸味も糖分も控えめで、出来上がりの味を思い起こさせる。

最後の一地所は、糖はあまり感じられなくて、酸が幾らか瑞々しかった。昼夜の寒暖の差は重要そうである。

最初の地所の葡萄は、切り取って家に持ち帰ればデザートの食用となりそうであるが、勿論それば窃盗行為である。何れにせよ、各々の出来上がりのワインを来年は試飲して、授業料として少なくとも一本づつは買い取らなければいけないだろうか。大変勉強になった。

何れにせよ、2007年度産は例年よりも三週間ほど早く開花して、成長しているので、やはりそれだけ早く収穫されるようだ。現時点では、もう一息の光が欲しそうであるが、果皮もしっかりしているような印象なので、過熟成による腐りさえ無ければある程度の収穫は期待出来るのではないだろうか?早めに収穫して、健康な葡萄の豊作を願いたい。

上の一地所を除く他の二箇所の葡萄は、現時点では決して美味いものではなかったので、誰も手を出さないだろうが、既に美味い葡萄を知ってしまうと、これからも毎晩のようにその前を通る度にどうしても、つい手が出そうになる悪戯心と戦わなければいけないことになった。このワインの2006年産も近々試飲してみたいものである。
コメント (2)
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