ワインの夏越を考えている。どうも2006年のリースリングは、なかなかこれを容易に越えてくれないようだ。
何種類かのリースリングに、ヘタレ易い酸を確認した。最も手ごろなクラスからシュペートレーゼまで皆同じ傾向にあるようだ。そして、バランスが取れていたそれらは一様に酸が急に落ちてミネラル風味が前面に出てくる。
砂利の土壌のキャビネットクラスで大変素晴らしかったダイデスハイム産も、二月程前には素晴らしかった酸の爽やかさが土壌の味そのものの灰色の味になってしまっている。それでもミントの味などは残るものの、当初の瑞々しが落ちるのが早過ぎる。
これは、昨年の葡萄の生育と熟成度によるものと想像出来るのである。それにしても、味の繊細さの微妙なバランスが六年も経たずに、収穫から十ヶ月もしないうちに背後に追い遣られるとなると、上下のクラスの価格差が全く無視されてしまうようで、廉い単純なワインの方が明らかにお徳となる。
こうしてリースリング種の葡萄が土壌から吸い上げたミネラル質の味ばかりではつまらないので、今日は赤ワインを開ける。
何種類かのリースリングに、ヘタレ易い酸を確認した。最も手ごろなクラスからシュペートレーゼまで皆同じ傾向にあるようだ。そして、バランスが取れていたそれらは一様に酸が急に落ちてミネラル風味が前面に出てくる。
砂利の土壌のキャビネットクラスで大変素晴らしかったダイデスハイム産も、二月程前には素晴らしかった酸の爽やかさが土壌の味そのものの灰色の味になってしまっている。それでもミントの味などは残るものの、当初の瑞々しが落ちるのが早過ぎる。
これは、昨年の葡萄の生育と熟成度によるものと想像出来るのである。それにしても、味の繊細さの微妙なバランスが六年も経たずに、収穫から十ヶ月もしないうちに背後に追い遣られるとなると、上下のクラスの価格差が全く無視されてしまうようで、廉い単純なワインの方が明らかにお徳となる。
こうしてリースリング種の葡萄が土壌から吸い上げたミネラル質の味ばかりではつまらないので、今日は赤ワインを開ける。