Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

FFP2のパン屋さん

2020-12-22 | 
パン屋を買いに行った。あれと思っておかみさんや売り子の顔を見るとマスクが違った。今回ドイツやオーストリアで一部で義務付けられているマスクの最低の基準を満たしているFFP2マスクである。

欧州の基準EN149で、防護呼吸マスクの格付けとして三段階ある。FFP2はその真ん中で、最高11%少なくとも8%以上の気密度が求められる。その中でフィルター効果がウイルスなどを防ぐのか、つまりエアロゾール対応となるのかなどで種類がある。まだ呼気の吹き出し口があるものもある。呼吸をしやすいようにしてある。

今回のロックダウンから老人ホームなどへの訪問で義務付けられ、またドイツでは満年齢60歳以上の人には無償で数枚配られたのがFFP2マスクである。因みにそれまではドイツでは口と鼻を被い顎を隠すだけでマスクの着用は義務付けられていなかった。だから自作マスクが推奨された。

理由は本格的な防護マスクの供給に問題があったのと空気感染よりも飛沫感染を押さえ注意を促すためのマスクとして考えられたからである。近郊交通機関で1.5mの距離が取れない場合もそうした被いをすることで問題が無いとされた。

しかし今回は公共交通機関の利用を可能な限り抑えることが言われ、そして防御マスクが推奨されるようになった。理由はそれらから考えられることは簡単で空気感染が主な感染経路として認知されてきたからであろう。

食料品関係で義務づけられたかどうかはまだ分からないが、先日までは床屋等でもサージカルマスクで許可されていたので、ロックダウン解放明け後の新年は変わってくるだろうと思う。

個人的にも春先にはNK95をスーパーでも使っていたが、息苦しくもあり、夏になるとサージカルの方が涼しかったので使用を止めていた。今後再び使うかどうかは市中の感染度に依るだろうと思う。しかし効果のあるマスク程長時間着けていることは困難になる。

クリーヴランドからの放送を録音して流した。2004年に新音楽監督のヴァルサーメストがベートーヴェンの大曲「ミサソレムニス」を指揮したものだ。同地の管弦楽団では四回ほどしか演奏していなかった様で、ジュージ・ショー、セルが各々一回指揮、マゼールが二回指揮に続く演奏だった様だ。

当時メストが我々のバッハの会でロ短調ミサ曲を現代楽器で指揮したのを聴いて感心して、その指揮者の実力を見直す機会となった。ここでの演奏でも合唱の扱い方なども上手く、同時に管弦楽団をよく鳴らしている。ソリスツ陣では若いヨーナス・カウフマンのテノールが目立つ。

しかし総体的には後年の管弦楽団の精緻さは無く、丁度前任者ドホナーニ監督時代程度の演奏である。「どの部分も意味がある作品だ」と本人は当時解説した様だが、今なら更に素晴らしい指揮が出来るに違いない。セルも一度しか取り上げられなかったという様に、もう一度メストがこの作品を取り上げる事があれば、その評価が完全に歴史的にこの管弦楽団の頂点として広く認識されていると思う。

冬至であった。これで少しづつ昼が長くなってくる。年が明けると新春らしくなる。春が少しづつ見えてくるようになる。森の中は暖かく摂氏8度で、久しぶりにパンツを脱いでショーツで走った。



参照:
伯林疫学研究所長の妄言 2020-08-19 | 文化一般
意思疎通力の効果 2020-12-18 | 暦
コメント
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