Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

デリケートな差異の吟味

2022-12-28 | 料理
先週金曜日以降身体を動かしていない。それでも第二祝日に初めて鱈腹食った。グランクリュワインも空けた。動けなくなってベットに向かった。

やはり未だ体調が全快ではない。口も良くなく、味覚は限られていた。そして満腹と同時に疲れも感じた。結局長くベットに居座った。明けも陽が射したのでここら辺りで軽く走っておかないと病気になる。

まだ咳に少しラッセル音が混じっていて、咽喉だけでなく気管支へと炎症が広がっていたような気配がある。オミクロンであろうがなかろうが、これここ暫く流行っていたウイルス性の感冒であったことは間違いない。

メインは恒例の栗ザウマーゲンであったが、突き出しにしたサーモンのロールが思いがけず美味であった。中身はクリームと辛子の二種類なのだが、両方とも美味く、辛子は絶妙であった。その美味さはやはり素材のサーモンの質に関わっていることはよく分かった。平素購入するような安物の燻製ではやはり駄目なのだと今更ながら思う。

態々海のものをミュンヘンでと思わないので買ったことはないのだが、また機会があればクリスマス時期にでもダルマイヤーで購入してみたくなった。屋台で購入したスパイヤーの魚屋にこの程度のものが入るならば、嘸かし美味いだろうと思う。あそこの店でもあまり記憶がない。三月には時間がなさそうだが六月にはレストランで試して見れるかもしれない。

大抵の食事は経験がある筈なのだが、こうしたデリカテッセンの限られたよりどりは分からないものがある。キャビア―にしてもただ本物だけではなくて高級品となるとやはり違うのだろう。なにも無理して散財までしてとは思わないのだが機会があればとは思う。

ダルマイヤーのエティオピアクラウンを開けた。やはりコーヒーの原点で、高度二千メートルにまで上る栽培地からの豆ということで、ワイン栽培で考えればその斜面のマクロ気候が呑み込める。確かにしっかりした味質でハーブの味わいもとなる。

味覚に取り分け秀でている人間でもなくても、高級ワインのその吟味とか、その特性が自然に根ざしているものをああだこうだと語っていると、如何に芸術や音楽分野での横着な仕事や糊を凌ぐだけの仕事に我慢できなくなることか。これは何も贅沢趣味とかを良しとするものではなくて、職人技やその姿勢を注視して評価するものでしかないという事である。

来る日曜日にヴェルサーメストがノイヤースコンツェルトを振る。15曲中14曲迄は始めて演奏される曲らしい。シュトラウス家とランナーの印刷された楽譜をハイドンの交響曲同様に買い集めていて、お呼びが掛かったら演奏したと思った曲が集まっていたらしい。民謡などを研究して、マーラーのその異質感とは異なりヴィーナーヴァルツァーの土着性をそこに見て、その二拍目の打ち方についても言及している。つまり、短過ぎれば機械的になり、長過ぎては趣味が悪くなるという事だ。フィルハーモニカーの中にもその二派が存在するという。まさしくそうした吟味こそが芸術足り得る姿勢に違いない。



参照:
切れる接種有効期限 2022-07-23 | 暦
今年も栗入りザウマーゲン 2016-12-27 | 料理
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