Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

アーカイヴに残る事情

2023-08-05 | 文化一般
気温の変化が厳しい。寒かったり、窓を開けられなかったりと、そして来週にはまた真夏になる。陽が短くなって朝起きが厳しいくなってきたところに更に堪える。昼も起きていられなくなど体力が削がれる。

なんとか部屋着のジーンズも洗濯してなんとか綺麗に乾いた。これで履けるが来週になるとまたしばらく要らない。湯温30度迄の洗濯の成果は思いの外良かった。2019年3月に配送されているので、五年使用となるが、その間コロナ期間の二年の外出禁止時期もあった。それだけ使用回数が少なかった。

ウレタンストレッチ繊維は長持ちさせない筈なのだが、現時点では色落ちが大きかったのみでそれ以外には消耗をあまり感じさせない。これで部屋着として二年間ほどでももってくれるととても安上がりとなる。アメリカから配送されて65ユーロしか払っていなかった。冬場も純綿よりも暖かく柔らかく感じる筈だ。

この夏の「英雄の生涯」と2026年からのザルツブルクの復活祭を鑑みて、1965年のバイエルン放送協会のカラヤンへのインタヴューを観て、更に1979年のシュピーゲル誌のインタヴュー記事を再読した。前者は初めて観るもので、ザルツブルクで復活祭を始めるに至っての会見時のインタヴューのようで珍しく緊張した面持ちでその内容も熟考されている。既に人気も権力もあった筈であるが、八割り方私財を使っての催し物だったので、それなりの真剣味があったのだろう。

その切っ掛けは、1951年のバイロイトの音楽祭での「パルジファル」指揮と最後の公演をルツェルンの音楽祭の為と振らずに、31日付けで翌年からの再演のキャンセルを書き記しめていた。元々背後にはロンドンでのヴァルター・レッグの指導の下でのビジネス関係があったとヴォルフガンク・ヴァ―クナーは書いている。そもそもこの楽匠の孫とは仕事をしたがらなかったとなっているが、事情はそれなりにありそうだ。

一般的にいわれているのは屋根の被った奈落では自分を魅せる機会がないので、ザルツブルクで復活祭を初めて、その初年度の初日にはパトロンたちが社交しやすいように休憩のある「ヴァルキューレ」上演にしたとされている。

こうした全ての揶揄についてもシュピーゲル誌は十余年後に質しているのだが、ビジネス関係があり、それがとやかく言われるのも承知のことで、自身の長い経験からそうした面白おかしい報道に答えるのはただ仕事の質で示すしかないと学んだと語っている。

どこか当時の銀幕の大スターのような答え方ではないかと思う。現在においてはそうしたカリスマ性を維持するのは難しいと思われるが、独自の限られたメディア媒体などを所持して、強い発言力と関心を一身に受けていた大スターであるからその様な態度で通ったのも事実だろう。その証拠にザルツブルクでのインタヴューにおいても自らは立派な椅子にスーツを着込んで質問に答えている。現在55歳ぐらいの指揮者でこのような態度を取れる人はいるだろうか。



参照:
資料調べとダウンロード 2023-08-04 | 文化一般
伯林の薔薇への期待の相違 2015-03-29 | 音
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