ウクライナ救済を謳ったガラコンサート。先ずは支配人が出て来て何を言うのか緊張した。場合によればヤジを飛ばそうと思っていたからだ。ようするに意味のない連帯コンサートなどでもやるなら邪魔してやろうと思っていた。
危惧に終わった。それどころか事情説明よりもオーガナイズ的にもたもたしていたことを詫びていた。真相は分からない。しかしペトレンコが指揮してネトレブコが歌うコンサートが、先ずは歌手が当面休む、そしてその代わりで指揮者との話し合いでガラコンサートとなった。その間にベルリンの大統領官邸でのコンサートからペトレンコが下りた。表向きは健康上の理由であるが、最早それを信ずる者はいない。原因はウクライナ大使から攻撃されることを避けたに過ぎない。その前段でペトレンコは激しいプーティン批判をしていた。
結果として、ペトレンコは自らの財布から一千数百万円相当をウクライナ支援に寄付して、あとは関知しないという姿勢になっている。そのペトレンコの呼びかけに応えて祝祭劇場にもウクライナ寄付を求める看板とネットページは出したが、それ以上には一切しない。パトロンなどには当然圧力は掛かる。しかしそれ以上には波及しない。
ドイツ連邦共和国大統領がEUの枠内でキエフを訪問しようとしても断るようなウクライナ政府に金を出すような馬鹿なドイツ人はいない。政治的にも外交的にもあり得ないことである。それ以外の難民支援などだけをやっておけば十分だというのが最も合理的だ。
そこで「急遽指揮を引き受けたネルソンズ」と挨拶があっても全く拍手も起らなかった。少なくとも個人的には関脇の位置を期待していたのだが、ここ二三年の指揮は全く感心しない。特にドイツの奥さんと再婚してからは身体だけ大きくなって平幕落ちしている。身体の大きい平幕力士は十両にさえ落ちる。今迄一番良かったのは就任ツアーの前妻と出た演奏会だった。
レオノーレ三番であれだけ内声部やらを指揮しても、大きなしっかりした音を出しても全く受けない。来年ザルツブルクで振る「タンホイザー」はハムプソンも下手だったが、あれではゲルハーハーが歌っても冴えない。失敗は決まった。そもそもヴァ―クナー振ってよかったことなど一度もない。あれほど楽員に合わせる指揮とされていても、「清教徒」でこれまた声に合わせることが出来ずにフランクフルトで指揮したリニヴの爪の垢でも飲ませてやりたい。ピサローニがバルトロで気を吐いていたが、ウィリスソーレンセンの「死の都」は歌もなっていないが、こちらは昨秋も聴いているので迷惑でしかなかった。ボルコフの「オネーギン」でも最後のおいしいところで何もしない。ルーペを貸してやりたい。コンランディの歌も折角楽団が繕っているのに指揮者は暈けっとしている。流石にこれでは一般受けもしない。
「火の鳥」はその分、中低域を出すので音響的には冬に中継された「春の祭典」よりも良かったのであるが、あまり演奏は安定はしていなかった。更に肝心のところでの歌いこみなどがやはり拙い。クラウチングの指揮姿を見ているとティーレマン指揮の大蝦の様になってしまってこれまた印象が悪い。キャリア的に何とかしようと思えばいい歌劇場で数年間じっくり仕事をするしかないないであろう。チューリッヒぐらいだろうか、ヨルダン音楽監督の延長がなさそうなので、ヴィーンの国立歌劇場に入る可能性が高いが、さて学べるだろうか。
参照:
新制作二日目の狙い 2022-04-14 | 文化一般
大向こうから掛かる声 2022-04-12 | 雑感
危惧に終わった。それどころか事情説明よりもオーガナイズ的にもたもたしていたことを詫びていた。真相は分からない。しかしペトレンコが指揮してネトレブコが歌うコンサートが、先ずは歌手が当面休む、そしてその代わりで指揮者との話し合いでガラコンサートとなった。その間にベルリンの大統領官邸でのコンサートからペトレンコが下りた。表向きは健康上の理由であるが、最早それを信ずる者はいない。原因はウクライナ大使から攻撃されることを避けたに過ぎない。その前段でペトレンコは激しいプーティン批判をしていた。
結果として、ペトレンコは自らの財布から一千数百万円相当をウクライナ支援に寄付して、あとは関知しないという姿勢になっている。そのペトレンコの呼びかけに応えて祝祭劇場にもウクライナ寄付を求める看板とネットページは出したが、それ以上には一切しない。パトロンなどには当然圧力は掛かる。しかしそれ以上には波及しない。
ドイツ連邦共和国大統領がEUの枠内でキエフを訪問しようとしても断るようなウクライナ政府に金を出すような馬鹿なドイツ人はいない。政治的にも外交的にもあり得ないことである。それ以外の難民支援などだけをやっておけば十分だというのが最も合理的だ。
そこで「急遽指揮を引き受けたネルソンズ」と挨拶があっても全く拍手も起らなかった。少なくとも個人的には関脇の位置を期待していたのだが、ここ二三年の指揮は全く感心しない。特にドイツの奥さんと再婚してからは身体だけ大きくなって平幕落ちしている。身体の大きい平幕力士は十両にさえ落ちる。今迄一番良かったのは就任ツアーの前妻と出た演奏会だった。
レオノーレ三番であれだけ内声部やらを指揮しても、大きなしっかりした音を出しても全く受けない。来年ザルツブルクで振る「タンホイザー」はハムプソンも下手だったが、あれではゲルハーハーが歌っても冴えない。失敗は決まった。そもそもヴァ―クナー振ってよかったことなど一度もない。あれほど楽員に合わせる指揮とされていても、「清教徒」でこれまた声に合わせることが出来ずにフランクフルトで指揮したリニヴの爪の垢でも飲ませてやりたい。ピサローニがバルトロで気を吐いていたが、ウィリスソーレンセンの「死の都」は歌もなっていないが、こちらは昨秋も聴いているので迷惑でしかなかった。ボルコフの「オネーギン」でも最後のおいしいところで何もしない。ルーペを貸してやりたい。コンランディの歌も折角楽団が繕っているのに指揮者は暈けっとしている。流石にこれでは一般受けもしない。
「火の鳥」はその分、中低域を出すので音響的には冬に中継された「春の祭典」よりも良かったのであるが、あまり演奏は安定はしていなかった。更に肝心のところでの歌いこみなどがやはり拙い。クラウチングの指揮姿を見ているとティーレマン指揮の大蝦の様になってしまってこれまた印象が悪い。キャリア的に何とかしようと思えばいい歌劇場で数年間じっくり仕事をするしかないないであろう。チューリッヒぐらいだろうか、ヨルダン音楽監督の延長がなさそうなので、ヴィーンの国立歌劇場に入る可能性が高いが、さて学べるだろうか。
参照:
新制作二日目の狙い 2022-04-14 | 文化一般
大向こうから掛かる声 2022-04-12 | 雑感