紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

幌内鉄道の遺構をバスで巡る

2009-09-14 15:46:54 | 旅行
13日の日曜日に、小樽市総合博物館主催の「北海道鉄道史探索バスツアー」に参加しました。これは、同博物館所有の蒸気機関車「アイアンホース号」(詳細については、5月6日付本ブログ「鉄道…あれこれ」参照してくださ)誕生100年祭の最終関連事業としてバスツアーが企画されたものです。

概要を言いますと、岩見沢レールセンターや、岩見沢駅舎の古レールを見学し、旧幾春別駅、三笠鉄道記念館を見学するものです。入館料込みで、参加費1000円ですからとてもお得なツアーでした。参加者の大半は高齢者で、かつての鉄道に思い入れのある方たちです。

バス乗車中に、前博物館館長の土屋氏から、古い写真を基に、鉄道についてのお話がありました。このブログでも、何度か紹介しましたが、北海道に最初に鉄道が開通したのは、明治13年11月28日です。小樽の手宮~札幌間約36kmです。

明治5年開通の新橋~横浜間、同7年開通の神戸~大阪間に次いで日本で3番目の鉄道です。当時は石炭輸送のために作られたものです。その後、明治15年11月には、札幌~幌内太(現三笠)が開通して、幌内鉄道全線が開通しました。

ところで、標題の画像は、手宮~札幌間開通の10日前、すなわち、明治13年11月18日に試運転の際に、記念に撮影されたものだそうです。(写真は小樽市博物館所蔵、掲載許可済み、次の写真も同じ)

映っている蒸気機関車は弁慶号で、入船陸橋上(現在も同じ場所にJRの陸橋があります)に停車しております。再度画像を見ますと右下一人の人物が映り込んでおります。モデルとして雇われたアイヌ人です。

この人の前に6人ほどの人物が座っておりますが、始めて見るSLに仰天したアイヌ人が座り込んでお辞儀をしてしまったらしく、体の一部がぶれて消えてしまいました。

また民家に注目すると、当時屋根に石をおいていたことが分かります。立っている人物の上のほうに数人の人物らしきものが見えますが、始めてみる蒸気機関車に、右往左往したために画像がはっきりしていません。

次の画像はSL「しづか号」です。撮影場所、年月日は不詳ですが前の画像とそれほどはなれてはいないようです。当時は、弁慶号、義経号、しづか号などの蒸気機関車が幌内鉄道で大活躍しておりました。



その後、弁慶号は東京の交通博物館に、義経号は大阪の交通記念館に、しづか号は、小樽博物館に、分散保存されています。

前置きがとても長くなりましたが、バスは岩見沢に着きました。鉄道網が全道に広がっていきましたが、枕木やレールを一括管理するために、函館本線、幌内線、室蘭線、万字線などの分岐駅である岩見沢にセンターが設けられました。



あいにく、日曜日で、センターの中は見学できませんでした。次に岩見沢駅ビルにある交流プラザで古いレールを見てきました。古いレールがここ岩見沢に多く保存されています。なかには、皇紀2601年(昭和15年)国営八幡製鉄所製造という文字も見えました。多くは、イギリス、アメリカ、ドイツ製です。

下の画像は、数年前に新築された岩見沢駅の駅舎の窓ガラスを見たものです。窓には、古いレールが使われており、それぞれのレールには、製造会社名、国名が白ペンキで表示されております。

     

さて以下の画像二枚は、昼食時間中に撮影したもので、ツアーとは直接関係ありません。1F駅入り口付近で、メールを打つ女性をシルエットで撮ったものです。広告との対比が面白いと思いました。その次の画像は、駅端に併設されている歩道橋です。駅新築以前は、急勾配な跨線橋を自転車を押しながら渡っておりました。



   
コメント
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