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ミイラの棺

2021年02月23日 | 博物館 展示会
古代エジプトの世界観は永遠、しかしそれは創造、滅亡、生、死の繰り返し。今回の展示会のテーマも天地創造からまた最初のヌン(海)に戻るというものでした。その典型がミイラ、王になるとまず自分の墓、巨大なピラミッドの建造を始めます。ただそれは墓という考えではなく来世の家、するとミイラの棺は来世の自分の姿ということでしょうか。

和洋問わず概ね棺桶といえば長方形の箱ですが、古代エジプトの棺はその蘇生を信じて作られた世界でも珍しい人型棺。今日はミイラの棺の写真、でもご安心ください、今回の展示会では本物のミイラの展示はございませんので。

ネススバケレドとう名の女性の
カルトナージュ棺





タイレトカプという名の女性の内棺





タシェリトエンアメンという名の女性の
ミイラのカルトナージュ



カルトナージュって何かわからなかったので調べるとフランス伝統の厚紙工芸、古代エジプトではパピルスに塗料を塗って作られたそうです。

王の書記サアセトの人型棺蓋



そして奥に見えるのが



タイレトカプという名の女性の外棺



でっでかい



ジャイアントロボを思い出しました



内蔵を収めたカノポス容器



臓器によって入れ物を分けています



ミイラを覆う布



ミイラを守る護符



私は初めて知ったのですが、ミイラは最初カルトナージュで部分ごとに覆って、内棺、外棺と三重に葬られていたようです。ひとりの死に対する手の掛け方が相当手厚い。しかも王だけではないようだ。古代エジプト人はよほど強く蘇生を信じていたのですね。生前から準備していたのもうなづけます。

クウイトエンプタハの偽扉



この偽扉は後世の墓泥棒を惑わすためではなく、現生と来世の間の境界としての役割を果たした扉。死者はこの扉を通じて供物を受取り,生者に会うことができると考えられていたようです。




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