デジカメコレクション デジカメ大好き

デジカメでいろいろ撮ってます 腕が悪いくせにカメラのせいにして買ったカメラが150台超えました

花川戸助六

2021年02月28日 | Canon
古代エジプトの余韻を残したまま、エレベーターで6階常設展へ。扉が開いた瞬間、眼下に江戸の町が広がります。さながらタイムマシンに乗っているかのような錯覚が・・・。



さて今日からは江戸東京博物館常設展の写真、初日は私の一番お気に入りのコーナーの写真から、引き続きG7Xで撮りました。



雨も降ってないのに蛇の目傘



黒羽二重の小袖に紅絹裏



赤いふんどし、黄色い足袋



男っぷりがいい上に喧嘩もめっぽう強くてかっこいい、粋でいなせな色男、頭に紫ちりめんの鉢巻きをきりりと締めた傾奇者、その名も花川戸助六です。



当代一のモテ男



吉原一の花魁 揚巻と恋仲になって



父の仇 意休を探し出し
無事に形見の名刀友切丸を
取り返すといったお話



ずいぶん話を端折っちゃいましたけど、これは「歌舞伎十八番」の演目の1つ「助六由縁江戸桜」を再現したコーナー。粋でいなせな助六が、「浮浪雲」や「花の慶次」の傾奇者を思い起こさせてくれます。一度でいいからちゃんとした歌舞伎の舞台で見てみたい。全編を知りたい方は検索してみてください。

この演目で有名なエピソードがもうひとつ、稲荷寿司と海苔巻の詰め合わせを「助六」って言いますよね。これもこの演目が語源で、ヒロイン花魁揚巻の名前から、揚げ(油揚げ)と巻き(太巻き、海苔巻き)の詰め合わせを助六と呼ぶようになったとのことです。



でも花魁の名前ってもっと美しい名前が多いですよね、夕霧とか 紫とか。なんかこの原価の安そうな寿司を大入りの芝居小屋で売るために、あえて花魁の名前を揚巻にして 、商品名を人気ある演目助六にしたような気がしないでもありませんが・・・。江戸時代にも戦略的コラボ商品があったとは。

助六の名調子に
神田明神の山車も揺れる




花川戸の名は今でも台東区に残っています。
明日はどのコーナーにしようかな


名もなき職人たち

2021年02月27日 | Canon
江戸東京博物館古代エジプト展、最終回は古代エジプトの歴史が刻まれたレリーフの写真。当時の生活の様相が絵、象形文字で丹念に描かれています。いちばん興味深いのはその画風、皆さんも古代エジプト人の絵というと思い浮かぶイメージがあると思いますが、それが数千年の間、変わらずに継承されていることに驚きました。しかも古代エジプトには高名な画家、彫刻家がいたという記述はありません。おそらく王家に仕える無名の画家たちが代々その画風を守り続けたということでしょうか。

ツタンカーメン王の前で
腰をかがめる廷臣たち



ラー・ホルアクティ神に
供物を捧げるトトメス3世



王の書記ホリのステラ
描かれる顔は全て横顔



象形文字がびっしり刻まれています



ブタハ大司教の墓出土のレリーフ



神々に供物を捧げるツタンカーメン王と
妃を描いたアーキトラヴ



アクエンアテンの頭部を描いた
レリーフ断片



エジプト人とアジア人を描いた
セティ1世王墓のブロック



太陽賛歌のレリーフ



皆様が思い浮かべた古代エジプト人の姿はこのレリーフが近いのでは?古代エジプト人の肌はやけに褐色ですが、アフリカ中央部から移ってきた名残なのでしょうか。
それにしても数千年も同じ画調が続いたのは個性が尊重されなかったのかも知れません。

そしてそれは埋葬品関連にも・・・

タレメチュエンバステトの「死者の書」


これは死後に必要な知識を記したもので、死者が危険を逃れ、来世でも生命が続くように神々に懇願する上で役立つとされていました。その長さは4mにも及びます。



樹木の女神を描いたカーメスのステラ



沼地で銛突き漁をする死者を描いたレリーフ



パピルスの茂みを船で航行する
死者ヘテペトのレリーフ



王の書記 ウプウアウトメスのステラ
死者の冥福を祈る銘文が刻まれています



古代エジプト人は永遠と再生を信じ、同じことを同じように繰り返し続けていたんですね。それも名も残っていない芸術家たちの手で。

古代エジプトはナイル川流域に人が住みだしてから、紀元前30年にローマに滅ぼされるまでの約3500年、それはキリストが生まれてから現在に至る2000年の倍近く永く続いています。
途中、今より高度な文明が発達して、滅んでいったとしても不思議ではありませんが、それより同じ文明をこんなに永く続けることの方がはるかに難しく感じます。





宗教儀式

2021年02月26日 | Canon
古代エジプト人の死に対する執着は、今までの展示物から想像に難くないと思います。今日はその宗教儀式、日常の礼拝に使われた小道具と副葬品の写真を集めてみました。意外と現代に通じるものもあって、興味深く観てしまいました。

イシス女神に供物を捧げる女性



プトレマイオス1世の供物盤
お盆ですよね



デモティックが記された香炉
香も焚いていました



ライオンの上に立つベス神の装飾の
ある柄のハトホル女神ノシストルム
儀式に使われた楽器だそうです



メニトのおもり



プタハメス墓のピラミディオン
小ピラミッド 位牌みたいなものかな



パタイコスの護符



ベス神の小像



庶民の信仰の対象は毎日の家族との暮らしの中で身近な願いを叶えてくれる神々で、その代表的な神がベス神でした。今でいうお守りみたいなものでしょうか。

植物文様が施された青色彩文土器



青いロータスは再生・復活の重要な象徴でした



棺台の上のトトメス王子の小像
こういうのも生前作られたのでしょうか



小鳥を摑んだ手を表現した彫像断片



さてここからは副葬品、ミイラと共に墓所、棺に納められました。古代エジプト人は埋葬して二度と日の目を見ることのないであろう物まで、手を抜かずにしっかり作り込んでいます。
今の我々なら故人の愛用した道具を納めるくらいなのに。

シャブティ像



棺形のシャブティ・ボックス
この像を納める箱まであります



ハトホル女神の象徴のある柄鏡



ロータス花弁形ペンダントのネックレス
これもブルーロータスです



3匹の魚とロータスを描いた浅鉢



生命を与えるナイル川を象徴する魚と
ロータスの花で飾られています


古代エジプト展もいよいよクライマックス 明日最終日はその歴史が刻み込まれたレリーフの写真です




千の神々の国

2021年02月25日 | Canon
再び古代エジプト展の写真です。古代エジプトは「千の神々の国」と呼ばれ、虫や動物たちは神の化身として崇められてきました。今日はそんな動物神の展示物を集めてみました。

まずは有名な冥界への案内人
山犬頭のアヌビス神小像



ハヤブサは太陽神の化身、ホルスはオシリスの跡を引き継ぎ、すべての地上の王たちの前身として、全エジプトを支配しました。

二重冠を被ったハヤブサで表されたホルス神



聖水を注ぐハヤブサ頭のホルス神



ハヤブサの頭部を持つ儀仗の破片



トキの姿をした知恵の神トト神

 

礼拝するヒヒの姿をしたトト神とアメンヘテプ3世
神は様々な動物に姿を変えるのでしょうか



アメン神を表す牝羊の頭を抱えた男性の座像



ワニに乗った子どものホルス



背中にミイラを載せて運ぶワニの小像
ワニは乗り物だったのかな



面白いのはスカラベ、日本でいうふんころがしも神様です。その丸い玉を転がす姿から、「太陽をつかさどる神の化身」として崇められていました。糞を地中に埋める仕草が日没を操っているように見えるとは、その観察力と発想に驚きました。

太陽の船に乗るスカラベを描いた
パネヘシのペクトラル



創造の卵を持つスカラベとして
表現された原初の神プタハ



カエルの形の護符



4匹の子猫と横たわる猫の小像
猫は家畜として飼われていたようです



古代エジプトの人たちは意思の疎通が図れない生物たちをみな神格化していたのでしょうか。それにしても昆虫までも人間より下等と思わず、神として崇めるところがすごいですね。





井の頭池 近況

2021年02月24日 | OLYMPUS
連日エジプト展の写真で少しマンネリ気味だったので、今日は小休止して先日久しぶりに行ってきた井の頭公園の写真にしました。
このところ東京は少し汗ばむくらいの陽気、井の頭公園も少しは春らしくなったでしょうか。今日のカメラはSH-1、まだ薄い景色をビビッドに撮ってきました。

今日も青空



池面も青い



カモも水遊び



木々はまだ冬のまま



福寿草は満開です



弁天様の赤が眩しい



梅園に行ってみました



紅梅は咲いていましたが



白梅はまだ二分程度
足元の紫色が目を惹きます



それは春を告げるクロッカス



すかさず近接ズームで



源泉の井戸からは滾々と水が沸き
井の頭池の名付け親は徳川家光です



半分春の井の頭池でした



カワウも日向ぼっこかな



他の公園に比べると少し梅の花が咲くのが遅いような気もしますけど、春の装いに着替えつつある井の頭公園でした。明日からは古代エジプト展の続きです。





ミイラの棺

2021年02月23日 | Canon
古代エジプトの世界観は永遠、しかしそれは創造、滅亡、生、死の繰り返し。今回の展示会のテーマも天地創造からまた最初のヌン(海)に戻るというものでした。その典型がミイラ、王になるとまず自分の墓、巨大なピラミッドの建造を始めます。ただそれは墓という考えではなく来世の家、するとミイラの棺は来世の自分の姿ということでしょうか。

和洋問わず概ね棺桶といえば長方形の箱ですが、古代エジプトの棺はその蘇生を信じて作られた世界でも珍しい人型棺。今日はミイラの棺の写真、でもご安心ください、今回の展示会では本物のミイラの展示はございませんので。

ネススバケレドとう名の女性の
カルトナージュ棺





タイレトカプという名の女性の内棺





タシェリトエンアメンという名の女性の
ミイラのカルトナージュ



カルトナージュって何かわからなかったので調べるとフランス伝統の厚紙工芸、古代エジプトではパピルスに塗料を塗って作られたそうです。

王の書記サアセトの人型棺蓋



そして奥に見えるのが



タイレトカプという名の女性の外棺



でっでかい



ジャイアントロボを思い出しました



内蔵を収めたカノポス容器



臓器によって入れ物を分けています



ミイラを覆う布



ミイラを守る護符



私は初めて知ったのですが、ミイラは最初カルトナージュで部分ごとに覆って、内棺、外棺と三重に葬られていたようです。ひとりの死に対する手の掛け方が相当手厚い。しかも王だけではないようだ。古代エジプト人はよほど強く蘇生を信じていたのですね。生前から準備していたのもうなづけます。

クウイトエンプタハの偽扉



この偽扉は後世の墓泥棒を惑わすためではなく、現生と来世の間の境界としての役割を果たした扉。死者はこの扉を通じて供物を受取り,生者に会うことができると考えられていたようです。




アマルナ美術

2021年02月22日 | Canon
古代エジプトというとピラミッド、スフィンクス、ツタンカーメン、クレオパトラ程度の知識しかなかった私が、今回その精巧な展示物を目の当たりにして、帰ってから少しエジプト美術を調べてみました。本来なら行く前に勉強しとけって感じですが、秋にはまた八王子に帰ってくるらしいから、そのときのために備えて勉強しないと。

するとどのサイトでもいきつくのがアマルナ美術、「その写実性において際立っている・・・」「無理に誇張、華美しない現実をありのままに再現・・・」と書いてある。多神教から一神教への宗教改革のとき、唯一神となった太陽神アトンは事実をありのままに映し出すことを求めたため、人間の柔らかみ、細やかな感情がリアルに表現されるようなアマルナ美術が誕生したそうです。たしかに昨日の頭部像も怖いくらいにリアル、神の教えで人間は進歩するんですね。

今日の写真はその写実性を顕著に感じる立像を集めてみました。すべてがアマルナ美術に該当するのかは、まだまだ不勉強な私にはわかりませんが、人間らしさを感じる立像です。

アメンエムハト3世と思われる王の立像



後ろ 髪を束ねているよう



天文観測官と母子の立像



ネフェルトイリと思われる王妃の立像



ヒヒを肩に乗せ、ひざまずく男性の像



パピルスを読む僧



王女の立像かな



アクエンアテン王の立像



王に授乳する女神の立像



普段着をまとったシャブティ像



アテフ冠を被ったオシリス神の小像



このアマルナ美術時代は王家の人のみならず一般の人の像も多く、当時の生活様式を垣間見ることができます。像のタイトルはできるだけメモ代わりに撮ってきたのですが、不完全なものもあるので、参考程度にご覧ください。




ファラオのマスク

2021年02月21日 | Canon
古代エジプト展2日目はマスク、頭部像の写真を集めてみました。マスクといっても去年の今頃購入さえ困難だったマスクではありません。でもグッズ売り場に古代エジプト展オリジナルマスクも売っていました。コロナが無ければこんなグッズはお目見えしなかったんだろうな、記念に買ってくればよかったかな。

冗談はさておき、神話の世界から現人神ファラオにその王権は移り、王家の人を称える人面像が多く造られました。驚くのはその精巧さ、日本で土偶が造られていた頃、既にこんな精密な加工ができていたなんて。

ハトシェプスト王女のスフィンクス像





アメン神官ホルの方形彫像
頭部像かと思ったら座ってる姿でした



神官の頭部
微笑んでいるような



王妃の娘である王女の頭部
髪を剃っているのは子供だそうです



王女メリトアテンの頭部
未完成であとで冠を付けるはずだった



そして今展のメイン
ポスターにも使われた



パレメチュシグのミイラ・マスク



横から
ガラスに映る影も美しい



後ろから 細やかな色づかい



今回の展示数は約130点、そのうち100点近くが日本初公開だそうです。そのほとんどが撮影できる、まだまだエジプト展の写真が続きます。





天地創造の神話

2021年02月20日 | Canon
今回両国を訪れた一番の目的が、江戸東京博物館で開催されている「古代エジプト展 天地創造の神話」。国立博物館のツタンカーメン展は見逃しちゃったから今回はぜひこの目で見たいのと、折しも緊急事態宣言下、いつもよりは空いてるんじゃないかという邪な心が後押しして。



心躍らせて



記念撮影してる人はいませんね



最初の間のテーマは天地創造、原初の海「ヌン」から現れたアトゥム神がこの世界を創造するプロローグ。はて日本の神話やギリシア神話は本で読んだことあるけれど、エジプト神話ってストーリーがわからない。イシス、オシリス、太陽神ラーくらいは名前は知ってるけど・・・。館内ではアヌビスが案内人役、アニメーションで説明してくれます。



犬じゃなくて狼です



もうひとつ驚いたのは展示物のほとんどが撮影OKだったこと。この手の展示会では珍しい。それならたくさん撮っちゃおう、と思いきや館内は然るべく暗い。カメラをGRから明るいレンズのG7Xに持ち換えて。それでもけっこうブレちゃいました。見るに堪えるのを何枚か。





セクメト女神座像





メインはナイルの神の像





明るいレンズと手振れ補正にも限界があり、しっかり両手で撮ってもブレちゃいました。もちろん三脚、フラッシュはダメなので、この程度でご了承ください。ブレついでにもう3枚。

パステト女神座像



アメン・ラー神の小像



エジプトマングースの小像



明日はもう少し明るい部屋です




旧安田庭園

2021年02月19日 | RICOH
両国で最初に訪れたのは隅田川沿いの旧安田庭園。江戸時代は隅田川の水を引いた汐入回遊式の大名庭園、明治になって、かの安田財閥の祖、安田善次郎の所有となり、氏の没後、都に寄贈され、戦後墨田区の管理になった庭園です。



木々の隙間からスカイツリーが覗く



全景 左奥の建物は刀剣博物館



隅田川の水を引き入れた関



東側に回ってみました



江戸時代に馬を
止めたとされる駒止石と



駒止稲荷と



駒止井戸



灯篭も橋も形が美しい



北側から見て気がついた
なんかこの池、浅い、水が少ないぞ
大きな鯉は泳げそうもない



理由はこれ 池の内側の
敷石を歩けるようになっています



水の上を歩くかのように



池のほとりの水仙も
近くで眺められ



さらに敷石を進むと



これで一周しました



安田財閥といえば現在のみずほファイナンシャルグループや損保ジャパンの元、岩崎といい明治の財閥たちはいい史跡を後世に残してくれていますよね。
今のトップ企業は未来に何を残してくれるのでしょうか。スカイツリーもその中のひとつかな。