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デジカメでいろいろ撮ってます 腕が悪いくせにカメラのせいにして買ったカメラが150台超えました

名もなき職人たち

2021年02月27日 | Canon
江戸東京博物館古代エジプト展、最終回は古代エジプトの歴史が刻まれたレリーフの写真。当時の生活の様相が絵、象形文字で丹念に描かれています。いちばん興味深いのはその画風、皆さんも古代エジプト人の絵というと思い浮かぶイメージがあると思いますが、それが数千年の間、変わらずに継承されていることに驚きました。しかも古代エジプトには高名な画家、彫刻家がいたという記述はありません。おそらく王家に仕える無名の画家たちが代々その画風を守り続けたということでしょうか。

ツタンカーメン王の前で
腰をかがめる廷臣たち



ラー・ホルアクティ神に
供物を捧げるトトメス3世



王の書記ホリのステラ
描かれる顔は全て横顔



象形文字がびっしり刻まれています



ブタハ大司教の墓出土のレリーフ



神々に供物を捧げるツタンカーメン王と
妃を描いたアーキトラヴ



アクエンアテンの頭部を描いた
レリーフ断片



エジプト人とアジア人を描いた
セティ1世王墓のブロック



太陽賛歌のレリーフ



皆様が思い浮かべた古代エジプト人の姿はこのレリーフが近いのでは?古代エジプト人の肌はやけに褐色ですが、アフリカ中央部から移ってきた名残なのでしょうか。
それにしても数千年も同じ画調が続いたのは個性が尊重されなかったのかも知れません。

そしてそれは埋葬品関連にも・・・

タレメチュエンバステトの「死者の書」


これは死後に必要な知識を記したもので、死者が危険を逃れ、来世でも生命が続くように神々に懇願する上で役立つとされていました。その長さは4mにも及びます。



樹木の女神を描いたカーメスのステラ



沼地で銛突き漁をする死者を描いたレリーフ



パピルスの茂みを船で航行する
死者ヘテペトのレリーフ



王の書記 ウプウアウトメスのステラ
死者の冥福を祈る銘文が刻まれています



古代エジプト人は永遠と再生を信じ、同じことを同じように繰り返し続けていたんですね。それも名も残っていない芸術家たちの手で。

古代エジプトはナイル川流域に人が住みだしてから、紀元前30年にローマに滅ぼされるまでの約3500年、それはキリストが生まれてから現在に至る2000年の倍近く永く続いています。
途中、今より高度な文明が発達して、滅んでいったとしても不思議ではありませんが、それより同じ文明をこんなに永く続けることの方がはるかに難しく感じます。





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