ゴールドマンサックス 「妖精物語」 5月

ゴールドマンサックス 「妖精物語」 10月

■ 米大手銀行が支える米国市場 ■
先日、ロイターの記事にオバマ大統領のプロジェクト・チームがリーマンショック後に米大手銀行に資金を投入して、株式市場や債権市場を買い支えさせるオペレーションを行っていた事が載っていました。
皆さん薄々感付いている事なので、大して驚きもありませんでしたが、FRBがQE2で投入する6000億ドルも同じように使われるのでしょう。
■ ゴールドマンの投資信託を定点観測すると ■
ゴールドマンサックスが日本で老人達に販売している毎月分配型の投資信託に「妖精物語」という商品があります。国債投資とモゲージと社債を組み合わせてリスクヘッジした商品でリーマンショックによる損失が比較的少なかった商品です。
この商品のポートフォーリオを定点観測すると、何となく米国政府の思惑が透けて見えます。
5月には国債を中心に運用されていましたが、10月にはファニーメイやジニーメイのモゲージ証券が上位を占めています。
モゲージ証券がこれだけ上位を占めた事は今までには無く、資金が国債からモゲージ証券にシフトしている事が伺えます。
■ 一般人は損をする? ■
モゲージ証券市場が持ち直すから買われているのでは無く、モゲージ証券市場が崩壊寸前だからこそ買い支えていると考えるべきでしょう。
ゴールドマンは米証券取引委員会に提訴された件でも分かるように、上顧客にはインサイダーまがいの取引で利益を上げさせますが、一般人の資金はその為の撒き餌程度の扱いをする企業です。
サブプイライムローンも一般の商品に混入させておきながら、その一方では空売りのポジションを取って大儲けをしています。
日本人向けの投資信託の資金など、彼らにとっては撒き餌の材料でしか無いかもしれません。
■ モゲージ証券市場は支え切れるのか? ■
米国では10月の住宅着工件数が1年半ぶりの低調でした。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18226720101117
(ロイター記事)
リーマンショック後、FRBが銀行の所有するモゲージ証券を買い上げる事で生き延びてきた米住宅市場ですが、高止まりする失業率の影響で、住宅市場は全く回復していません。
事実上の破綻企業であるファニーメイやフレディーマックのモゲージ証券はハイリスク証券です。こんなジャンクには誰も手を出さないはずなのに、ゴールドマンの投資信託の運用先に不自然なまでに名を連ねています。
これは、政府・FRB・銀行が必死になって住宅債権市場を支えている姿以外の何者でもありません。QE2の資金6000億ドルと、日本人の老人の資金で、米国住宅市場を支えているのです。
■ 国債より緊急性の高い住宅市場 ■
アイルランドのGDPの6倍にも上るデリバティブ残高を見るまでも無く、世界の金融機関が積み上げた負の資産は全く解消されていまません。
得に米住宅債権市場は現在もメガトン級の核爆弾です。
国債消化も危急の課題ですが、住宅債権市場はもっと危機が高まっているのでしょう。
「米国債をFRBが直接買い入れ、供給されたドルで銀行が住宅市場を支える」というのが、今回のQE2の実態でしょう。
・・・・ところで、フレディーマックの名前が見当たらないのは何故?
ちょっとしたミステリーです。

ゴールドマンサックス 「妖精物語」 10月

■ 米大手銀行が支える米国市場 ■
先日、ロイターの記事にオバマ大統領のプロジェクト・チームがリーマンショック後に米大手銀行に資金を投入して、株式市場や債権市場を買い支えさせるオペレーションを行っていた事が載っていました。
皆さん薄々感付いている事なので、大して驚きもありませんでしたが、FRBがQE2で投入する6000億ドルも同じように使われるのでしょう。
■ ゴールドマンの投資信託を定点観測すると ■
ゴールドマンサックスが日本で老人達に販売している毎月分配型の投資信託に「妖精物語」という商品があります。国債投資とモゲージと社債を組み合わせてリスクヘッジした商品でリーマンショックによる損失が比較的少なかった商品です。
この商品のポートフォーリオを定点観測すると、何となく米国政府の思惑が透けて見えます。
5月には国債を中心に運用されていましたが、10月にはファニーメイやジニーメイのモゲージ証券が上位を占めています。
モゲージ証券がこれだけ上位を占めた事は今までには無く、資金が国債からモゲージ証券にシフトしている事が伺えます。
■ 一般人は損をする? ■
モゲージ証券市場が持ち直すから買われているのでは無く、モゲージ証券市場が崩壊寸前だからこそ買い支えていると考えるべきでしょう。
ゴールドマンは米証券取引委員会に提訴された件でも分かるように、上顧客にはインサイダーまがいの取引で利益を上げさせますが、一般人の資金はその為の撒き餌程度の扱いをする企業です。
サブプイライムローンも一般の商品に混入させておきながら、その一方では空売りのポジションを取って大儲けをしています。
日本人向けの投資信託の資金など、彼らにとっては撒き餌の材料でしか無いかもしれません。
■ モゲージ証券市場は支え切れるのか? ■
米国では10月の住宅着工件数が1年半ぶりの低調でした。
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPJAPAN-18226720101117
(ロイター記事)
リーマンショック後、FRBが銀行の所有するモゲージ証券を買い上げる事で生き延びてきた米住宅市場ですが、高止まりする失業率の影響で、住宅市場は全く回復していません。
事実上の破綻企業であるファニーメイやフレディーマックのモゲージ証券はハイリスク証券です。こんなジャンクには誰も手を出さないはずなのに、ゴールドマンの投資信託の運用先に不自然なまでに名を連ねています。
これは、政府・FRB・銀行が必死になって住宅債権市場を支えている姿以外の何者でもありません。QE2の資金6000億ドルと、日本人の老人の資金で、米国住宅市場を支えているのです。
■ 国債より緊急性の高い住宅市場 ■
アイルランドのGDPの6倍にも上るデリバティブ残高を見るまでも無く、世界の金融機関が積み上げた負の資産は全く解消されていまません。
得に米住宅債権市場は現在もメガトン級の核爆弾です。
国債消化も危急の課題ですが、住宅債権市場はもっと危機が高まっているのでしょう。
「米国債をFRBが直接買い入れ、供給されたドルで銀行が住宅市場を支える」というのが、今回のQE2の実態でしょう。
・・・・ところで、フレディーマックの名前が見当たらないのは何故?
ちょっとしたミステリーです。