人力でGO

経済の最新情勢から、世界の裏側、そして大人の為のアニメ紹介まで、体当たりで挑むエンタテーメント・ブログ。

次期大統領の手に握られたジョーカーは何?

2016-03-07 09:34:00 | 時事/金融危機
 

■ 今のうちにアメリカの大統領選挙に慣れておこう ■

いつに無くアメリカの大統領選挙の報道が日本国内でも盛んです。参政権もアメリカ同様に18歳からに変更される日本は、将来的にはアメリカ(或いは拡張アメリカ)と政治経済統合されるでしょうから、今のうちに大統領選挙にも慣れておく必要があります。ですから、皆さん、是非、アメリカ大統領選挙に注目しましょう。

■ バランス的観点から次は共和党だろう ■

バカな妄想から始まった本日のブログ、妄想ついでに次期大統領を予測してみましょう。

ずばり今回は共和党が勝利するでしょう。

民主党政権が二期8年続いたので次は共和党で無ければバランスが悪いというのが最大の理由。2大政党制のアメリカでは、オフィスでも親戚の間でも、民主党支持者と共和党支持者がほぼ勢力を二分しています。親戚同士の飲み会で政治の話になると、喧嘩が始まる事も珍しく無いお国柄。それだけに、そろそろ共和党が政権に帰り咲かないと共和党支持者の腹の虫が治まらないでしょう。

■ 与えられた役割を演じるエンタテナーで無ければならない ■

オバマ大統領は全くのダークホースから「チェンジ」だけを連呼して大統領になってしまいました。当時、リーマンショックの直後で、巨大銀行やAIGやGMを税金を投入して救うかどうかに注目が集まっていました。これらの政策を実行する為には、大統領はクリーンなイメージのオバマが適役でした。さらに、貧困の激化で暴動を起こし易いマイノリティーをおとなしくさせる為にも黒人大統領は役立ちます。選挙のエサは「国民皆保険制度」でした。ただしこれは後から保険会社が儲かり、中間層の負担が増えるシステムである事が判明しています。

現在では「史上最悪の大統領」とまで言われるオバマですが、彼の実績は実に大きい。それはアフガンとイラクから米軍を撤退させた事。オバマは実績も無くノーベル平和賞を受賞するなど、「平和」的なイメージを前面に打ち出した大統領でしたから、彼の最大の任務は中東からの兵力の撤退だったと思われます。

「弱腰」と揶揄される大統領だからこそ、中東からの戦力撤退を完遂出来たとも言えます。オバマは彼の役割を立派に果たています。

■ 次期大統領の役割 ■

次期大統領の最初の任務も、オバマ同様にバブル崩壊の後片づけから始まりそうです。当然、リフレ政策がバブルを助長したとの攻撃に晒されますが、共和党政権ならば「民主党政権の負の遺産」と片づける事が出来ます。

まあ、経済政策を大統領が陣頭指揮する事は無いと思われますが、国民に在る程度の負担を強い、銀行に恩赦を与える為には、大統領にはそれなりの指導力が求められると思われます。ヒラリーが銀行救済を主張しても説得力に欠けるでしょう。

では誰なら国民が納得するでしょうか?私は自身も何度も「倒産」という苦難を乗り越えて来たトランプが適役だと思います。

「オレは何度も失敗して来た。今回もまた資産を全部失っちまった!!でも、それを乗り越えて大統領になったんだ。国民の皆さん、アメリカは今、苦渋を味わいマットに倒れ落ちてちゃあいるが、絶対に再び立ち上がる。そしてベルトを手にするだろう!!」こんなセリフが一番似合うのはトランプです。(まあ、普通は言ないケド・・・)

そう、次なる大統領の役割は「アジテーター」なのです。

「経済危機だけど大丈夫だ、アメリカは復活する」
「中東危機だけど大丈夫だ、アメリカにはシェールオイルが有るから無関係だ」
「極東危機だけど大丈夫だ、日本やその他の国はアメリカが鍛えてやったんだ」

そう、彼は「強いアメリカ」と見せかけながら、超弱腰の政策を正々堂々と打ち出して来ると思われます。本来はアメリカ国民はそれを許さないハズですが、トランプに言われると、根拠の無い熱狂の内にそれを支持してしまいそうです。

■ ジョーカーを隠し持った道化 ■

アメリカの大統領選挙にはサプライズは付き物です。本命がスキャンダルで脱落したりする事も有ります。そして最終的にはオバマやカーターの様なシンデレラ・ボーイが登場します。こういう演出にアメリカ人は弱い。

今回の候補者の中でシンデレラ・ボーイのイメージに一番近いのはキューバ人移民の子であるマルコ・ルビオでしょう。年も若く候補者の中ではボーイと言うイメージも最も近い。ルビオは財政拡大を嫌うティパーティー勢力の支持も厚いので、本来彼が大統領に成る可能性が一番高い。経済危機が起きても、彼自身がマイノリティー出身である事がマイナノリティーの暴動を抑える効果も有るでしょう。

しかし、やはり彼には絶対的なオーラが欠けている様に感じます。苦境で国民を団結させ、熱狂させるには今一つカリスマ性が足りない。

その点、トランプは現時点で既にアメリカ人を熱狂させています。トランプ氏に直接会ってビジネスの話をしたGUCCIさんのブログによれば、彼は「冷静な金融マン」であったとの事ですが、現在のTVに写る彼の姿は道化、或いはアジテーターです。当然、「演技」であるのですが・・・。

何故トランプ氏が「道化」になったのか・・・度重なる倒産のショックからか・・。多分、彼は早い次期から大統領選を意識していたのでは無いか?「道化」を演じさせてまで、彼を大統領にするメリットは何処にあるのか・・・。

多分、道化の手には「ジョーカー」が握られているのでしょうが、それは今一つ見えて来ません・・。

尤もヒラリーの手にも「毒りんご」が握られていますから、アメリカ国民、或いは世界の人々はどの道「ハズレ」を引くことになるのでしょう。

■ 主役はいつも舞台には登場しない ■

「主役は最後に登場する」というお約束のアメリカ大統領選挙ですが、今回は舞台の幕が上がる前の道化が、そのまま大統領に成るなんてオチかも知れません。

ところで主役がトランプかと言えばNOでしょう。『ゴトーを待ちながら』さながらに、主役は幕の影に隠れて最後まで登場しないのかも知れません。昨今のアメリカ大統領選挙は、さながら不条理劇を見せられている思いがします。


・・・まあ、当らない事で有名な人力予測。これで「トランプはレースから外れた」のかも知れません・・・。


<追記>

実はトランプの手に握られているジョーカーは共和党候補となった後、大統領選挙本選で「大ポカ」をやらかして、ヒラリーが漁夫の利を得ると言うワイルドカード。世間もトランプなら仕方無いと飽きれ、民主党の長期政権に対して共和党も「トランプよりはマシだよな・・」と諦めが付く。

・・・そんな気がする・・・。