■ 春近し、未だ寒むけり ■

暖冬と言われた今年の冬ですが、年が明けてからは寒かった。東京の桜の開花予測は3月25日ですが、3月12日の本日は真冬が戻って来た様な寒さ。もう片付けようかと思っていた真冬のウエアーを着込んで、鴨川を目指します。
相棒は先日ヤフオクで落札してしまったシングルギアーバイク。思いきりペダルを回せば短時間なら40Km/h以上の速度で国道の車の流れに乗れますが・・・なんだかハムスターが滑車を回している気分で・・・。フロントのギアーを48Tに変えたくなってきました・・・。
追い風という事もあって、あっさりと養老渓谷に到着。途中、小湊鉄道の線路沿いに菜の花畑が広がっています。丁度、汽車が来る時刻なのか、カメラを手にした方が十数人、列車が来る方を見つめています。程なくして、一両編成の汽車が視界に入って来ます。黄色の菜の花畑の中をユルユルと走る様は、まるで鉄度模型のジオラマを見ている様な光景です。
■ 山を越えたら春の日差しだった ■
先日までの暖かさを忘れたかの様に、真冬を思わせる曇天からポツリポツリと雨粒が落ちてきました。本格的に降られる前に鴨川に到着したかったので、養老清澄ラインで鴨川を目指します。
四方木集落の辺りからブルベの一団とすれ違います。清澄山を海側から登っ来たのでしょう。先頭と後続は随分距離が離れています。皆さん、自分のペースでゴールを目指しています。
清澄山の山頂を越えると天気は一変して青空が広がります。気温は高くはありませんが、日差しは春を感じさせます。本日の海は「紺碧」という言葉が良く似合う深い青色。
鴨川の前原海岸で、自転車の写真を撮りました。「HAND MADE IN AMERICA」と誇らしげに車体に書かれたCANONDAL の CAPOは、キャノンデールの最後のアメリカ生産の時期に製造された車体です。この後、キャノンデールは生産を台湾に写し、現在は台湾企業のメリダの資本傘下に入っています。
アメリカン・レッドの車体は青い海を背景にすると、カリフォルニアーの雰囲気を漂わせます・・。


■ 本日の目的は日本酒 ■
実は本日の目的は日本酒を買う事。先週、「腰古井」の吉野酒造を訪れながらもリュックサックを背負っていなかったので、買う事が出来ませんでした。
そこで、本日はリュックを背負っています。娘のアパートに寄ったら勝浦まで海沿いを北上して「東灘(あずまなだ)酒蔵」の「鳴海(なるか)」を買う予定。バレンタインのお返しに酒好き女子用にも調達するつもり。
しかし、娘のアパートに着いて最初に命ぜられたのが、娘の自転車のパンク修理。これはチャッチャと終わりましたが、油と砂でドロドロになったチェーンとスプロケを見たら・・・我慢ならずに一コマ一コマ綺麗にしてしまいました。これ、自転車乗りの本能みたいなもので、汚れたチェーンの存在が許せません。
結局、昼飯をノンビリ食べてビールを一杯飲んだら、日没までに勝浦に着けない時間に・・・。そこで、鴨川駅前のイオンで日本酒を調達する事にします。
実はここのお酒売り場、千葉の地酒が充実しています。久留里の藤平酒造の「福祝」は千葉県で一番との呼び声も高いのですが、これが普通に手に入ります。地元の亀田酒造に銘柄はほぼ全て揃っていますが、勝浦の「腰古井」、九十九里の「梅一輪」、御宿の「岩の井」など外房一帯の地酒が豊富です。
色々迷ってこんなお酒を購入します。

先週おじゃました勝浦の吉野酒造が売り出している大吟醸日本酒で漬けた梅酒です。さっぱりして飲みやすいという評判をネットで良く見かけるので、女性向きには良いかも知れません。カミサンにも1本購入してリュックサックは日本酒でパンパン。
帰宅すると、カミサンは「お待ちかねモード」。
冷やした方が美味しいので、ワインクラーで冷やしていただきます。
「・・・あれ、普通に梅酒じゃん」というのが率直な感想。ただ、確かいサッパリしていて、スルスルと呑めてしまいます。カミサンは氷を入れていますが、食前酒として小さなグラスでストレートがお勧め。旅館で出て来る様な感じでね。
日本酒の梅酒は近年、色々な酒蔵が出している様ですが、「福祝」の藤平酒造も「古酒梅酒」なる物を出しているとか。こちらは結構独特な味わいなのだとか。今度、久留里で見つけてみようと思います。
千葉には小さな酒造が沢山有りますが、どれも個性的で自転車旅行の楽しみの一つです。実際の蔵元を訪れた後では味わいが違って感じられるから不思議です。
ただ・・・試飲しちゃうと自転車に乗れないので、これ一種の拷問に近いものが有るのですが・・・。