人力でGO

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リベンジ!!ヤビツ峠・・・シングルスピードでGO!!

2016-03-20 19:21:00 | 自転車/マラソン
 

■ 男に二言は無い?! ■


昨日の妙な予告記事に4つも拍手を頂いてしまって、もうこれは男としてヤビツ峠をシングルスピードで登るしか無い状況に追い込まれました。


朝、7時前に浦安駅で電車に乗り、小田急線の伊勢原駅には9時頃に到着。しかし・・・あいにくの雨です。予報は10時頃から雨は上がると告げています。

10時半頃には予報通り雨は上がり、仕方なく?国道246を秦野方面に走り出します。途中、善波トンネルまでの長い登り坂で、ヤビツに向かうローディー達の後ろに付きます。



長い冬がようやく終わり、ヒルクライマー達が搖動し始めた様です。名古木(ながぬき)の交差点のコンビニには既に数組の自転車乗り達がスタンバイししています。

このコンビニをスタートして、ヤビツ峠(761m)まで40分以内で駆け上がったら、ロードバイクの初心者卒業認定だと言われています。


■ 序盤にいきなりラスボスが出て来るって、このコースおかしくねぇ? ■

ヤビツ峠ヒルクライムの最強の敵は、序盤に待ち構える斜度10%超え、距離1Km程の蓑毛の坂道です。直線で見通しが効くだけに、心がへし折られそうになります。これ、ほとんど初心者にとってはムリゲーで、ゲームを始めてスライムを2匹倒したら、いきなりラスボスに遭遇しちゃったレベル・・・。

そこを46t-16t、クランク長165mmで挑むなど無謀とも思えますが・・・時速7~9Km/h程度でジワリジワリと登ります。足の力を緩めると、自転車が止まってしまいそうです。前回はここで痛恨の足着きをしましたが、今回は何とかクリア。

蓑毛バス停から先は斜度が緩やかになります。ここでペースを上げないとタイムは出ません。そこで、ペースを・・・・上がりません。既に足が終ってます。さらに、ジョギング用のタイツがずり下がって、気になって仕方ありません。ヒルクライムの最中にタイツを何回もズリ上げると言う、何ともトホホな状況に陥りました。(薄手のビブタイツ欲しい・・)

菜の花台の手前あたりからは後輪が何だか重い・・。パンクかと思いましたが、どうやらスピナジ-のREV4は横剛性が足りないらしく、トルクを掛けるとブレーキシューにリムが擦れてしまう様です。これ、ブレーキを掛けながら登っているのと同じ状況で、心が粉砕されそうになりました。(多分、そうなるだとうとは薄々予想はしていまいたが)

菜の花台はコースの中盤です。ここから先は斜度も若干緩くなるので、スパートを掛けなければなりません・・・しかし、足は既に売り切れです。17Km/h台で登りたいのですが、12km/h程度しか出ません。

ここから先は、失速しない様に我慢のペダリング。幾つものコーナーを過ぎると、残雪が路肩に残っている高さまで登って来ました。すると、いきなり「ヤビツ峠」の看板が目に飛び込みます。あれ、ラストスパートの前に着いちゃったよ・・・。


そんなこんなで、お約束の写真。






タイムは51分41秒。途中、二回信号に捕まっていますから、これに2分程度加算しなればなりません。

・・・40分切は・・・まだまだ先の話です。

とは言うものの、ギアー比2.875のシングルスピードで脚着き無しでヤビツ峠を制覇しました。50歳のオヤジとしては頑張った方では無いでしょうか。


■ 裏ヤビツは春の息吹 ■

2年前は崩落で宮ヶ瀬まで行けませんでしたが、どうやら道は復旧している様子。天気も裏ヤビツは晴れ間が見える予報になっています。



暖かな南房総の山と違い、3月の丹沢は、まだ冬の名残を残しています。空気も春のざわめきというよりは、冬の凛とした感じが残っています。



下り初めてしばらくすると、路肩に車が何台も止まっています。ここは「護摩屋敷の水」と呼ばれる湧水です。ペットボトルを何十本も持参した人達が水を汲んでいます。私もボトルに水を満たします。(ちょっとポカリの匂いがしますが)

実はヤビツ峠の麓の秦野市は数々の湧水が有り「秦野の水」なるペットボトルが私の大学生の頃から売り出されています。市街化が進み湧水の量は減って来た様で、秦野駅近くにある「弘法の清水」は一時は水質基準を満たさなくなりました。(現在は一度組み上げて浄化した水を地中に再び戻している様です・・・)



前回お邪魔した「きまぐれ喫茶」は閉まっていました。多分、冬の間は休業なのでしょう。



ここから道は川沿いを下って行きます。水量はほとんどありませんが、これが中津川の源流になります。河原に点在する木はブナでしょうか?



この辺りの斜面一面に白い花が咲いています。ちょっと沈丁花(じんちょうげ)の花に似ていますが、これが和紙の原料になる「ミツマタ」です。枝が「三又」に分岐している事からこの名が付い板と言われています。実はヒマラヤ原産で古い時代に日本に持ち込まれたものです。ですから、この斜面の群生も人為的に植えられたものかも知れません。


■ 雪解け水?を集めて流れる中津川 ■




山を下るに従って、多くの沢が合流して川幅が増して行きます。雪解け水なのか沢の水は豊富です。砂防堰を瀧の様に滔々と流れ落ちています。



唐沢キャンプ場を過ぎると川幅もだいぶ広がります。透明な水の中を30cm位のマスが沢山泳いでいるのが見えます。

■ 宮ヶ瀬ダム ■



しばらくすると中津川は湖へと流れ込みます。これ、宮ヶ瀬ダムと言う人造湖です。総貯水容量約2億トンの首都圏最大のダムですが、1971年に着工されたものの補償交渉の難航で完成は2000年となりました。

私の学生時代は「虹の大橋」のはるか下を中津川が流れていましたが(橋の下を見ただけで股間が縮む眺めで、心霊スポットでも有名です)、現在はダムの水面が橋の直ぐ下に迫っています。



大きな吊り橋の先に公園が見えたので、自転車を押して吊り橋を渡ります。公園の入り口には土産物屋や定食屋が並んでいます。





その内の一軒を選んで入ります。山菜蕎麦を注文すると、サービスで山菜の天ぷらが付いて来ました。「うるい(オオバギボウシの若葉)」などがカラリと揚げられいます。

ヤビツ峠付近は雲が重く垂れこめていましたが、宮ヶ瀬は日差しが出ています。丹沢の表側は太平洋からの湿った空気が急に上昇するので雨が降り易いのです。特に丹沢山系の東端に位置する大山は独立峰に近く、「雨降り山」とも呼ばれる位い雨が多い。その豊富な雨水が宮が瀬ダムに貯められているのです。

30分程、まったりしてから、再び自転車に跨ります。相模湖方面に抜けても良かったのすが、裏ヤビツの川沿いの眺めが素晴らしかったので、裏からヤビツ峠を登ります。こちらは、緩斜面からスタートして徐々に斜度が増すコースです。山道らしくて私は好きなコースです。

「きまぐれ喫茶」から先に少しキツイ坂が有りますが、それを過ぎればスパートが掛けられる斜度になります。本日2度目のヤビツ峠は、あいかわらず自転車乗りで賑わっていますが、雨がパラパラと降って来たので、早々に下る事に。路面がウェットなのでスリップと対向車に注意して慎重に下ります。

時刻は2時を過ぎていますが、沢山のローディーの方が峠の頂を目指して登って来ます。相当早い人も居れば、既に自転車を押している人も居る。さすがは関東のヒルクライムの聖地です。

蓑毛から下は道幅も広がるので、飛ばし放題。ジェットコースターを下る様なスリルが味わえます。

■ 本日の一本は「泉橋酒造」 ■



秦野駅の近くで酒屋さんに寄ります。店の中を見回していると奥から御婆さんが出て来ました。「秦野のお酒をお探しですか」と察しの良い事を言われます。「秦野に限らず神奈川でお勧めは?」とうかがったところ勧められたのが「泉橋酒造」。

海老名の酒蔵ですが、代替わりして息子さんが頑張っているのだとか。自家製の山田錦を原料にされているとかで、近隣の農家も契約栽培で山田錦を生産し始めている様です。

ラベルがモダンで日本酒らしくないのですが、これも若い人に日本酒をカジュアルに楽しんでもらう工夫でしょう。色々ある中から「純米吟醸うす濁り」を選びます。「とんぼの越冬卵(えっとうたまご)雪だるまラベル~粉雪にごり~」と長々しい名前が付いていますが・・・・。


されお味は・・・・フルティーで切れも有り、さらに最後に苦味が有る。泉橋酒造さん、人気は本物ですね。1600円のワインでは太刀打ち出来ないでしょう。



本日はヤビツ峠にシングルバイクでリベンジしてみましたが、40分の壁は高い!!



頑張った自分にファイトーーー!!





元「野狐禅」の竹原ピストルのバージョンも心に響きます。