■ 安倍総理の責任問題よりも興味深い事 ■
森友学園問題は誰が財務省に口利きをしたかが焦点になっていますが、記録は残っていない、或いは抹消されているでしょうから、国会でこれ以上の追及をしても何も出て来ない可能性が高い。
国民の多くは安倍首相、あるいは麻生財務大臣が関与したのではないかという点に集まっていますが、私が興味を持ったのは鴻池参議院議員の事務所の面談記録が、どの様な経路で共産党の小池議員の手に渡ったのかという点。
■ 議員事務所に潜むスパイ? ■
鴻池議員は麻生財務大臣の腹心として麻生派の立ち上げ時から行動を共にしているそうで、陰謀論的には「ポスト安倍」を狙う麻生氏が裏で暗躍している様にも見えます。
しかし、今回の件に財務省が深く関わっている事を考えると、監督責任のある麻生財務大臣にも疑惑の目が向くはずで、麻生氏が裏で糸を引いているとは考え憎い。
そうなると、鴻池事務所の「誰か」が面談記録のコピーを持ち出して、共産党の小池議員の元に、或いは、小池議員に繋がる誰かに渡したとしか考えられません。
議員秘書の待遇があまりにも悪いから腹いせに・・・なんて動機は考えられないので、明らかに「スパイ目的」で事務所に入り込んていた人物が居る・・・そう妄想してしまいます。
■ 議員は監視されている・・・ ■
国会議員と言えども懐具合は様々で、議員事務所の経費は出来るだけ抑えたい。そんなニーズに答えるかの様に、〇〇〇〇の信者が送り込まれているとかねてから噂されています。フェイクニュースに近い「噂」に過ぎませんが・・・。
しかし、仮に組織的に議員事務所にスパイが入り込んでいて、議員達の行動を監視し、かつ重大な秘密をひそかに収集しているとすれば、それは日本の国家として重大な弱点ともなります。
今回の事件の様に、議員が誰と会っていたかという情報だけでも、政権を揺るがす事態に発展する可能性もあります。
■ 事の本質は、今回の事件が自民党内の政争なのか、あるいはアメリカの差し金なのかという点 ■
安倍首相が国会で追及の矢面に立たされている森本学園事件ですが、問題の本質は「口利きをしたか、しなかったか」では無く、この事件の筋書きを誰が書いているのかという点です。
自民党内の単なる政争ならば国民に大した影響はありませんが、アメリカが絡んでいるとなると仮に今回、安倍首相が逃げ切ったとしても、「いつでもお前を首相の座から降ろす事は簡単なんだ」というメッセージとなり、今後の日米交渉で日本が大幅な譲歩をする事にもなりかねません。
■ コーチャンン証言で首相の座から降ろされた田中角栄 ■
アメリカに不利益と思われた日本の政権は長続きしませんが、アメリカに抹殺された政権として真っ先に思い浮かぶのがロッキード事件で退陣した田中角栄元首相です。田中角栄はソビエトやアアラブ諸国から石油を直接取引で入手しようとした事がアメリカの機嫌を損ねたと中曽根元首相が著書でにおわせています。
全日空がロッキード社のトライスターを導入する様に田中角栄が口利きをしたとされる事件ですが、本当はロッキード社製の対潜哨戒機P3C導入を巡る汚職事件だったとの説も・・・。そもそも民間の全日空の機種選定に首相が権限を持つはずもなく、5億円はP3C導入の決定権を持つ当時の防衛大臣に渡ったもの可能性が高いとも・・・。
ロッキード事件は日本だけでなくオランダ、ヨルダン、メキシコをも巻き込んだ事件でしたが、海外ではP3Cの導入をめぐる政治スキャンダル事件でした。それが何故な日本では旅客機のトライスターの導入口利き問題にすり替えられてしまいました。
面白い事に贈賄側のロッキード社のコーチャン副社長らは、アメリカには外国相手の贈賄を裁く法律が無いという理由で罪に問われていません。
この事件から「東京地検特捜部」の「活躍」が世間に知れる様になり、多くの政治家の政治生命を絶つ様になります。
■ 森友学園問題は「特捜部」が動かなければフェードアウトするだろう ■
国会のプロレスショーとしては面白い森友学園問題ですが、東京地検特捜部が動かなければフェードアウトするものと思われます。
ただ、安倍氏を巡っては、加計学園グループが獣医学部を新設するにあたり、相当な尽力をされた様で、ことらもそろそろ話題に上がり始めています。ただ、「子供に軍国教育をする」という分かりやすいアイコンが無いので、世間の興味はそれ程盛り上がらないかと・・・。